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譜面を読めない電子音楽家の企み:Murcof、クラシックの世界へ越境する

エレクトロニカ/ミニマルテクノの革新者として知られるMurcofが、クラシック音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に出演? 意外な取り合わせに思えるが本人に話を聞いてみると、さにあらず。クラシック音楽とエレクトロ・ミュージック、双方の音楽への深い愛情と理解をもってジャンルを橋渡しするメキシコの異才。その音楽にはテクノロジーと人類の未来を考えるヒントすら隠されているのだ。

 
 
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INTERVIEW BY EIICHI KOBAYASHI (KOBOYASHI DIVISION)
PHOTO BY ALEJANDRO VIDAL

マーコフ

マーコフ|Murcof
音楽家
1970年メキシコ・ティファナ出身。世界的人気を誇る同郷のアーティスト集団「Nortec Collective」への加入・脱退を経て、ソロ活動を開始。これまでにUKの「Leaf」レーベルから3枚のアルバムをリリースするほか、ジャズ・トランぺッターのエリック・トラファズ、ピアニスト/テクノ・ミュージシャンのフランチェスコ・トリスターノ、ヴィジュアル・アーティスト集団「AntiVJ」らとのコラボレーションでも知られる。本名であるフェルナンド・コロナ名義でも映画音楽などを手がける。

──クラシック音楽の祭典とも言うべき「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」への出演はどのような経緯で決まったのでしょう?

日本に行くことはずっと待ち望んでいたんだ。今年のナントでの「ラ・フォル・ジュルネ」にフランスのピアニストのヴァネッサ・ワーグナーと一緒に出演した直後にオファーをもらったんだけど、すごく驚いたと同時に嬉しかった。ナントでの演奏を評価してもらえたんだろうと思っている。

「ラ・フォル・ジュルネ」はクラシックの音楽祭なのに、今回ヴァネッサと一緒に演奏するような現代音楽の曲に加えて、ぼくのソロもプレイさせてもらえることにはとても驚いているんだ。観客の皆さんの反応が本当に楽しみだよ。

──あなたはこれまでに、今回共演するヴァネッサ・ワーグナーやフランチェスコ・トリスターノといったクラシックの演奏家とコラボレーションをされていますが、そもそもクラシックに興味を持ったきっかけはなんだったんでしょう?

クラシックは常にぼくの人生の一部だったんだ。少年時代、我が家にはバッハやベートーベンなんかのレコードが僅かながらあったんだけど、ぼくがクラシックに夢中になるにはそれで充分だったよ。その後エレクトロニック・ミュージックやロックなんかも聴くようになったけど、クラシックはずっと聴き続けてきた。リゲティやクセナキス、シェルシといった20世紀の作曲家には圧倒されたし、特に夢中になったね。

クラシックには、音響にも表現方法にも、信じられないほどの豊さと多様性がある。それをエレクトロニクスと混ぜ合わせることで、よりワイドで、むしろ無限とも言うべき音の色彩を得ることができるんだ。

 
 
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