富岡製糸場（群馬県富岡市）などの世界文化遺産登録が勧告されて２日目の２７日、製糸場への来場者数は４９７２人に達し、過去最高だった昨年５月４日の３４４６人を大きく上回った。製糸場前には午前９時の開門前から２００人以上が並び、市は入場開始を１０分早めた。製糸場の歴史を説明するボランティア解説員は普段の６〜８人から１４人に増員。３０分間隔で実施しているガイドツアーも随時行い、見学者の要請に応えた。

　市は民間駐車場を借り上げるなどして周辺には計約１０００台分が用意された。このうち製糸場から徒歩数分の駐車場は開門前に満車となり、日中も車の列が延びた。市職員らは車の誘導に汗を流した。

　新潟県南魚沼市から訪れた貝瀬松美さん（６９）は「運良く駐車場に入れてよかった。これだけの建物が今日まで維持されてきたと思うと感慨深い」と満足した様子だった。【田ノ上達也】