平和と希望の歌声を世界に届けようと、3月にニューヨークの国連本部でのコンサートに参加した合唱メンバーらが27日、広島市中区であった定期演奏会で、国連で歌った「わたしは想(おも)う」の日本語版を披露した。被爆者から小学生まで思いを重ねてハーモニーを響かせた。

 定期演奏会を開いたのは、「広島ジュニアコーラス」と「フェミニンコール広島」。両合唱団からは、国連本部で3月25日にあった「平和と希望のコンサート」に、指導者と団員計25人が参加した。

 参加者の1人、フェミニンコール広島の河野迪子(みちこ)さん(69)=広島市=は生後4カ月余りで被爆した。広島駅で母がおむつを変えようと河野さんをベンチに寝かせた時、原爆が投下され、河野さんはベンチの背もたれで爆風を免れた。