志村英司
2014年4月27日11時50分
2011年10月、名古屋市公会堂。愛知県立昭和高校(名古屋市瑞穂区)は創立70周年の記念式典を開いた。メーンは演劇「70年のかけはし」。OBや在校生らが舞台に立った。
物語は、昭和高校に通う女子生徒が、時代を超えて戦時中の同校の生徒と出会うところから始まる。「お国のために役立つには」。男子生徒は海軍の飛行予科練習生(予科練)に志願するべきか悩んでいた――。
旧制昭和中学が開校した1941(昭和16)年、日本は戦争への道を突き進んでいた。1回生の木村靖(おさむ)さん(85)=同市昭和区=は飛行場建設に駆り出され、軍需工場で戦闘機の部品づくりに明け暮れた。最上級の5年生になる直前に国の命令で繰り上げ卒業。45年3月、同期生256人は散り散りになった。
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