友成さんには、年末年始にお騒がせしたことを深くお詫びし、また貴重なご発言をいただきましたことに感謝の気持ちを伝えました。
友成さんから2014年1月3日22:22付で頂戴したメールを、友成さんのご許可のもとに全文掲載いたします。友成さんはA氏、B氏といわずきちんとおふたりのお名前を出してほしいとご希望されていましたので、あえてそのまま掲載いたしました。
(以下引用)
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瀬名さん、
ご丁寧に、有難う御座います。
こちらこそ、連絡を頂けて、本当に幸いです。ああいう具合に書いて頂いて、クラブ内部で起きている事情が判り、私も嬉しく思います。助かります。
お陰様で、Twitterのフォロワーが急増しました、ははは。もう、迂闊なことは書けませんね。
尾之上さんから知らせがあって、初めて事態を知り、フォローさせて頂きました。
私、巽夫婦、大森夫婦、ご両者と昔から親しくしていて、良くこの件で、双方を揶揄ったりしていました。なので、その延長で、書かれているような余計な事を言ったかと、心配しました。
しかしどう記憶を探っても、替歌もテクハラ裁判も思い出せない。なので、あの様にお知らせしました。
ご理解いただけたら幸いです。
昨日の朝、小谷さんにも私の方から連絡して、私の考えている事実を、お伝えしました。これが原因で、巽・小谷夫婦と疎遠になるのは、いささか残念なので。
小谷さんの話によると、十年ほど前に「SF入門」という本の原稿を手伝った際に、電話で話していて、この裁判の話題になった際に、「そりゃあ、訴える相手を間違えてる。いい弁護士を知ってるから、紹介するよ」と私が言ったとか。
しかし、私にはその記憶がありません。またそれを根拠に大森君の入会を拒否し、瀬名さんを会長辞職、退会にまで追い込む程なら、小谷さん、私に改めて事情を確認すべきでした。
メールアドレスは事務局に知らせてあり、通信も頂いています。この件の連絡の無かったのが、実は残念でなりません。
その場に居られなかったのが、本当に残念無念︎!!
私は大森君の入会に、賛成です。
もう入会していると思ってた。去年、上京して、「NOVA」の件で会った際に、クラブの総会兼宴会が近かったので、「どうするの、出る?」と訊きました。もう会員になっていると思ったのです。しかし、「俺、会員じゃないから」との返事。そうか、まだ巽夫婦が反対してるのかと、事情を推察しました。
後に、私の東京での滞在先である竹本健治君の事務所で、それと早川書房を訪ねた際に、小谷さんの強力な反対があったのだと聞きました。しかし、私の名前が使われていたとは、心外極まりません。
私も80年代半ばの入会で、川又千秋さん、永井豪さん達のつよい推薦によるものだったけれど、私がSM雑誌の出身で、書くものがエログロであることから、強い反対があり、数回、立て続けに蹴られたとか…当時は、全員賛成が前提だったので…。
正直、私としてはどうでも良かったのだけれど、SF作家の皆さんと懇意にしていたので、喜んで入会させて貰いました。
88年だったか、先のお二人に加えて、星新一さん、田中光二さん、石川英輔さん、高橋良平さん達と皆で出掛けた香港旅行が、楽しかった思い出として残っています。
私自身は、会とかクラブとか、それぞれ独特のやり方があるので、SF作家クラブが一種の内輪の親睦会であり続けるなら、それでも良いかと思っています。
しかし今や会員数、250人? 私のように不熱心で会費を何年も滞納している者もいるし…作家クラブとして、組織をしっかり作るべきなのでしょうね。
御尽力、お手伝い出来なかったのが、心から残念です。
事情が判っていたら、可能な限りその時の総会に出ていたと思います。残念です。少なくとも、私の名前は使えなかった。
これを機に、こちらこそ今後もよろしくお願いします。
上京してどこぞのパーティーなどあった際に、お目に掛かれたら幸いです。
このメール、公けにして頂いて、構いません。ただ、個人名が出ている事だし、どこかに転送転載の際には、いちおう声を掛けて下さい。
何かありましたら、何時でも連絡下さい。
昨日は、正月中でもあり、久々に痛飲しました、へへへ。
返信が遅くなって、すみませんでした。
友成純一 拝
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(引用終わり)
改めて友成純一さんに心から感謝いたします。本当にありがとうございました。
以前のエントリーで書いたように、私は日本のSFコミュニティが、何か問題が起きると事実や経緯を隠し、そのために陰では根拠のない噂話を繰り返してきたことを本当に残念に感じていました。それはSFの精神性とは異なるものだと感じていました。そのためあのように友成さんのお名前を出さない限り物事はどうしても進展しないと思い、決断して書いたことを、どうかご容赦いただければ幸いです。少なくとも今回の友成さんのメールによって、どういうすれ違いがあったのか、共有できたと思います。大きな前進だと私は考えます。
どうか皆さまは、小谷真理氏が友成純一さんをスケープゴートにしているなどと陰口はなさらないでください。また巽孝之・小谷真理両氏も、私・瀬名秀明や大森望さんが友成純一さんをスケープゴートにしているなどと主張なさらないことを願います。
友成さんのメール内容についてすこし補足すると、会員の名簿は事務局員の名簿担当者が管理しています。連絡先の情報は、クラブ内で限定公開してもよいとご本人が思われたものに関しては「タンポポ村」で検索できるのですが、検索方法にすこしクセがあり、たまたま目的の情報に行き当たらないケースもあるのです。また事務局が管理している名簿は会長であってもアクセスすることは憚られるものであり、しかも当時は私と事務局との距離がどんどん遠のいてゆくように自分では思えていたときでしたから、友成さんの連絡先を教えてほしいと私から事務局に頼むのも難しいことでした。そうしたすれ違いが重なり、また総会の期日が迫り時間的な制約上どうしようもなくなって、大森望さんの入会推薦がだめになったことは、後に私の会長辞任と退会の一因となりましたが、日本SF作家クラブ50周年の最後にこうして事実関係が明らかになったことは嬉しく思います。
友成純一様、本当にありがとうございました。お騒がせしたことを改めて深くお詫びいたしますとともに、御礼を申し上げます。
いつか直接お目にかかる機会がありましたら、また御礼を述べさせてください。
心から感謝いたします。
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