待ちに待ったゴールデンウィーク突入。
ことしは消費増税や日並びの悪さなどの影響があるとされつつも、全体の旅行者数は過去3番目の多さとの予想も。
そこで、聞かせてください。
あなたのゴールデンウィークのおもしろエピソード。
ゴールデンウィークというよりは、孫のお守りで、もう、疲れ果ててしまうような感じですね。
息子夫婦はもう、ここぞとばかりに、じいさん、ばあさんに孫預けて、自分たちではまあ、ゴールデンウィークを楽しんでるのかなと。
上海万博のときに、中国人の女性に話しかけられて、連絡先も交換したんですけど、その連絡先を交換した財布を帰りに落としてしまって。
山菜採りやたけのこ掘りとか。
山菜を天ぷらにしたりして、原始人みたいな生活して。
盛り上がる行楽気分。
だが、そこに水を差すような出来事も。
機長が足りない?木曜日、格安航空会社、ピーチが、5月と6月に運航予定だった国内線、国際線、合わせて8路線448便の運航を中止、減便すると突然発表した。
その理由は。
機長数の不足によりまして、運航計画を、このように大幅に変更せざるをえない。
病気が理由で搭乗できない機長の数が想定を超えるなど、予定していた運航ができなくなったというのだ。
また、7月から10月にかけても減便する可能性があり、すでに予約している乗客に対して、払い戻しなどに応じているという。
観光バスが高速を逆走。
日曜日、愛知県一宮市の名神高速道路で、観光バスが中央分離帯を突き破り、対向車線をおよそ100メートル逆走。
次々に車に衝突し、11人が軽いけがをした。
おととい、警察はバスの運転手、中村利貞容疑者を逮捕。
居眠り運転をしていた。
長野で客を降ろして、大阪に向かう途中だった。
実はこの8時間前、中村容疑者のバスは、長野県安曇野市で乗用車2台に追突する事故を起こしていたのだ。
警察は、運行管理に問題がなかったかなど調べを進めている。
来年から、しばらくお預け。
水曜日、日本一の桜といわれる、弘前さくらまつりが、青森・弘前市で始まった。
開花宣言が出されたこの日はまだ3分咲き。
満開になると。
桜の美しさを際立たせる弘前城の天守閣、そして、堀のみなもを流れる花びら。
ことし秋から始まる石垣の大規模修理のため、自慢の絶景は今後、10年ほどお預けになるという。
満開になるのはあしたからの予想。
ゴールデンウィークのお出かけにいかがですか?
緊張、再び。
新ロシア派による警察署などの建物占拠が続くウクライナ東部で、24日、暫定政権が強制排除作戦を再開した。
スラビャンスク近郊では、親ロシア派の武装勢力によって設置されていた検問所3か所を破壊。
武装勢力側に5人の死者が出る事態に。
ロシアのプーチン大統領は、国民に対して軍を使うのは深刻な犯罪であり、暫定政権は報いを受けると強く批判。
さらに、ロシアの国防大臣は、ウクライナとの国境付近でロシア軍が演習を開始したことを明らかにしていて、緊張が高まっている。
群馬県にある富岡製糸場と絹産業遺産群が世界遺産に登録される見通しとなりました。
ユネスコの諮問機関、イコモスは日本時間のきょう未明、富岡製糸場など4つの史跡で構成される、富岡製糸場と絹産業遺産群について、世界文化遺産に登録が適当と勧告しました。
富岡製糸場は明治時代に作られた、日本初の官営の器械製糸場で、世界の絹産業の発展に貢献したことなどが評価されたと見られます。
勧告を受け、ことし6月にカタールで開かれる世界遺産委員会で正式に登録が決定すれば、国内では去年の富士山に続き、18件目の世界遺産となります。
おはようございます。
4月26日土曜日、ウェークアップ!ぷらすです。
今週はなんといってもオバマ大統領の来日で、東京は大変な渋滞で。
大きな駅では、振り向けば警察官がいるというような感じでしたね。
きょうからゴールデンウィークということで、まずは気になる交通情報からお伝えしてまいりましょう。
まずこちら、ご覧いただきましょうか。
こちらは中央道八王子インター付近の現在の様子です。
東名高速の下りでは、横浜青葉インターと海老名サービスエリアの間で、事故により14キロ。
関越道の下りでも鶴ヶ島インター付近で事故により10キロの渋滞となっています。
東名高速の下りでは午後3時までに、秦野中井インター付近を先頭に最大30キロの渋滞が予想されており、交通情報を十分確認のうえ、お出かけください。
月曜日が平日ですから、カレンダーの並びとしてはあんまりよくないとはいいながら、でもやっぱり、十分、交通情報お気をつけいただきたいと思います。
さあ、オバマ大統領、日本を離れて韓国に向かいました。
きのう、日本を後にしたオバマ大統領は、続いて韓国を訪問。
パク・クネ大統領と首脳会談を行いました。
冒頭、両首脳はチンド沖で起きた客船沈没事故の犠牲者へ、そろって黙とうをささげました。
会談の大きな議題となったのは。
やはり、北朝鮮への対応です。
これはアメリカの北朝鮮研究機関が公開した北朝鮮の核実験場の衛星写真。
実験場の周辺の動きが活発になったことが確認でき、去年2月に核実験が強行された2、3日前の様子に似ていると分析しています。
両首脳はこうした核実験の準備とも取れる動きを見せる北朝鮮の情勢を巡って、意見を交わし、さらなる挑発を行わないよう、強く求めました。
その上で、両首脳は、北朝鮮の核とミサイルによる威嚇に対応するため、日米韓の3か国が情報を共有することの重要性を確認しました。
一方、その北朝鮮は、昨夜、アメリカ人男性1人を北朝鮮の秩序を乱したため、拘束したと発表しました。
オバマ大統領が韓国訪問中の今、この発表は何を意味するのか。
そして、アメリカはどう対応するのでしょうか。
このタイミングで北朝鮮がアメリカ人を拘束っていうのは、もうなんか、拉致から変わってないな、この国はという感じもしなくもないんですが、きょうはスタジオに日米の外交のプロにお越しいただいております。
前の防衛大臣の森本敏さん、そして元アメリカ国務省日本部長のケビン・メアさんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
さあ、それではソウルから最新情報です。
オバマ大統領に同行取材しているNNNワシントン支局長の近野さん。
今回の米韓の首脳会談なんですが、ポイントは大きく2つありました。
1つはいわゆる従軍慰安婦の問題、そしてもう1つはVTRにもありました、北朝鮮の核問題、この2つです。
首脳会談のあとの記者会見で、日韓関係の改善について問われたパク大統領は、従軍慰安婦問題の解決に向け、安倍総理の誠意ある実践が重要だと述べまして、日本側の対応を求めました。
これに対して、オバマ大統領も次のように発言しています。
韓国での慰安婦の問題について、オバマ大統領が踏み込んだ考えを示したのは今回が初めてのことなんです。
一方で、安倍総理大臣と日本国民は、過去を正直に公正に認識しなければならないと分かっているとも述べていまして、日本側の動きをオバマ大統領、評価する姿勢も示しています。
そして、またVTRにもありましたけれども、今回、北朝鮮に対して、日本、アメリカ、韓国の3つの国が結束して対応するということを改めて確認しました。
オバマ大統領としては、みずからのリーダーシップで、この日米韓同盟関係を束ねて、一致して北朝鮮に対応していくという姿勢を示した形です。
それにしても、北朝鮮は核実験の構えを、今のタイミングで崩していないという状況なんですが、何か有効な手立てというのはあるんでしょうかね?
なかなか今、アメリカにとっては一つだけで有効な手立て、持っているという状況とは、到底言い難い状況なんですね。
もともとオバマ政権は、北朝鮮の核問題やミサイル問題について、積極的に取り組んできていないではないかという見方が大勢です。
イランの核開発の問題などに比べますと、後回しにしているのは事実でして、アメリカ単体で北朝鮮に、こうした挑発的な動きをやめさせるということは、なかなか困難な状況です。
やはり日本や韓国との協力体制はもちろんですけれども、オバマ大統領自身が、きのうの会見でも触れていましたように、中国の影響力というものを借りなければなりません。
東アジアでの火種を大きくしたくないアメリカにとっては、日中、日韓関係の改善というのは、そういう意味でも必要になってくるというわけです。
なるほど。
それにしても先ほどのVTRの中にあった、北朝鮮がこのタイミングでアメリカ人1人を拘束したという、このニュースはどう捉えたらいいんですか?
まだ詳しいことははっきり分かっていませんし、北朝鮮側だけの発表の内容で判断するしかないわけですけれども、拘束したとする男性の入国日は4月の10日だというふうに、北朝鮮言っています。
それから何日かたって、オバマ大統領が朝鮮半島、韓国に滞在しているときをねらって、こういう発表をしてきてるんではないかという可能性もあるわけです。
さまざまな形で、アメリカに北朝鮮が揺さぶりをかけているという、その一環だというふうにも見られるわけですね。
これがもし事実だとすると、ほかにも長期間拘束されているアメリカ人いますので、北朝鮮にとっては、アメリカに対する交渉のカードをさらに、1枚加えた形となるわけです。
岩田さん、何かこの期に及んで北朝鮮は、あの手この手の嫌がらせという感じもしますが。
このタイミングを狙ってね、ある種、警告、脅しみたいな形っていうのは、相変わらずの戦術を取ってるなっていう気がしますけれどもね。
それにしても、いわゆる従軍慰安婦問題というのが、米韓の首脳会談で、このタイミングで、こういう形で取り上げられるというに関しては、五郎さん、何か非常に違和感を感じるんですけれども。
それは感じますね、ただ、尖閣の問題もそうだったんですけども、一方でそう言いながら、一方で、また安倍総理大臣の態度も評価するっていうね、なんか両方考えながら、かなり微妙な形でやってるなっていう感じありますね。
結局のところ、メアさん、大統領としては行く先々でその国にある意味受けを狙うことを、どうしても言わざるをえないという状況にもありますよね。
でも、オバマ大統領の目的は、できるだけ、日本と韓国の特に安全保障の面の関係を改善しようとしてますので、あとアメリカから見る慰安婦問題は、売春婦制度だけであっても、今の見方は、それは人権侵害という形ですから、批判しかないです。
でも同時に、安倍政権を評価してます。
記者会見で、安倍首相がはっきり、河野談話とか、維持するとか、それは変わらないとか、それも評価しています。
きのうのオバマさんの、あの言い方というのは、相当ことばを練ってということになると、水面下であの発言をあの場でするということが森本さん、これはもう米韓の間で一致していたということでしょうね?
ただ、アメリカの真意をよく見極めないと、これはなんとも言えませんけれども、日本から見ると、あれだけ説明してるのに少し違和感のある内容ですが、しかし、日本に来たときに、尖閣、あるいは防空識別圏のかなり日本側の要求を受け入れて、アメリカ側が好意的に日米首脳会談ならびに、共同文書の中に入れているので、韓国としても今、打ちひしがれた韓国になんとか元気を取り戻してあげたいという配慮があって、ここは韓国の言い分を少し受け入れたんですよね。
ということは、このまま放置するのではなくて、日韓関係をよくするためにまず日本に慰安婦問題で何かできないのかということを、アメリカが言おうとしていると考えざるをえないですよね。
どうなんですか?現実的に何かできることがありますか?
いやぁ、なかなか難しいと思います。
さあ、そのオバマ大統領の来日。
これはどういうふうに、これね、きのうの夕刊見てても、成果があったのかないのか、さっぱり分からないんで、きょうはスタジオの論客の皆さんに、明解に解説をお願いしたいと思います。
そうですね。
安全保障とTPPという注目された2つのテーマで、一体どんな成果があったのでしょうか。
今週、アジア4か国歴訪をスタートさせたオバマ大統領。
そこにかけるなみなみならぬ思いが、最初の訪問地、日本で早速ことばとなって現れた。
おとといの日米首脳会談で、尖閣諸島に日米安全保障条約が適用されると明言。
万一のときには、アメリカが尖閣諸島を守るということが、事実上、約束された形だが、アメリカの大統領がここまで踏み込んだのは、歴史上、初めてのことだ。
バラクと私で、これまで一番良好な日米関係を築いていきたいと思います。
今回、オバマ大統領は国賓として来日し、皇居での宮中晩さん会などの公式行事に参加。
そのほか、日本の伝統文化や科学技術に触れ、拉致被害者の家族と面会するなど、2泊3日の日程を慌ただしくこなした。
だが、国賓が通常行う国会演説はなし、迎賓館ではなく、高級ホテルに宿泊。
さらにミシェル夫人の同行がないなど、まさに異例の訪問となった。
その背景には、あの国の存在が透けて見える。
そう、中国だ。
中国は、オバマ大統領の発言に、すぐさま反発を示したが、オバマ大統領の歴訪のねらいは、中国をけん制することだ。
海洋進出や防空識別圏の設定など、軍事面で挑発とも取れる行動を続ける中国に対し、日本、韓国、マレーシア、フィリピンの4か国を回り、連携を強化しようというのだ。
さらに今回、オバマ大統領は経済の先行きを左右する、あの問題についても固い決意で臨んでいた。
大詰めを迎えているTPP交渉。
農産物の関税などを巡り、交渉が難航する中、オバマ大統領は強い口調で日本に譲歩を迫った。
尖閣諸島の安保条約適用というカードを切ってまで、日本滞在中のTPP交渉妥結にこだわっていたという。
ところが。
首脳が加速をして、一日二日でですね、みんなまとまるようなことであるならば、今日までこんな苦労はしておりません。
結局、首脳会談でもその後の閣僚級協議でも、大筋合意には至らず、大統領が日本を離れる直前まで先送りされた共同声明では、前進する道筋を特定したなどといった表現にとどめられた。
アメリカ側の強い圧力に、日本がなんとか耐えた形だが。
TPPのほうで言わせれば、これだって、どのみち、あなた、11月の中間選挙まで答えは出ないだろう。
国内でオバマが全部まとめきれるほど、力、今ないだろう。
オバマ大統領は、混迷を極めるウクライナ情勢などの外交面で、十分な存在感を示せていない。
さらに、内政面でも失点が続き、政権支持率が低下する中、今回のアジア歴訪では、なんとしても成果を得たいという思いがにじみ出ていた。
オバマ大統領は安倍総理に対し、私より支持率が高いのだから、ぜひ譲歩してほしいと迫ったという。
固い握手の裏で生まれた絆と溝。
日米の今後の行方は。
まずですね、本当に驚いたんですが、今のVTRの流れを見ると、確かにきのうのTPPを巡る全国紙の夕刊の見出しなんですが、TPP日米合意先送り。
こちらからね、日経から見ていきますね。
TPP大筋合意できず、TPP大筋合意至らず、日米TPP合意至らずと、これだけを見ると、あっ、TPPうまくいかなかったんだなと、こう思いますよね。
ところがですね、読売新聞のきのうの夕刊は、日米TPP実質合意なんですよ。
かなり大きい字で。
どっちが正しいんだ?って誰でも思いますよね。
五郎さん、謎解きしてください。
そんな難しくないんですよ。
読売新聞の方ですからね、五郎さん。
いやいやそういう意味ではなくて、一体、今度の交渉を、どういうふうに評価するか、それが全然まとまらない方向にいってるのか、まとまらない見通しがないのかどうか、これはあるんですね。
あるから、実質合意になってる。
それからもう1つは、それぞれの国内事情があるわけですね。
これ、日本の場合はもう、27日、あした、鹿児島の衆議院の補欠選挙があると。
そうすると日本が譲歩して、まとまったっていうんじゃ、これ、選挙にマイナスになる。
つまり、あしたの選挙の前に細かい農産品の数字を出したくないということですか?
そうです。
アメリカのほうは、しかし中間選挙があるから、せっかく首脳会談やったのに、まとまらなかったのかよ、会合という感じになるから、これはまとまったという形にしたい。
だから細かいところまで言ってないけども、大きな流れとしてはということです。
伊藤さん、聞いてみなきゃ分からないですね、この話は。
そうですね。
実はそういう思惑っていうのがあったのかなと思うんですけれども、ただ、世界に向けては、なんとなく合意が至らなかったっていう印象を与えてしまったので、今後、マレーシアとかベトナムとかそういう部分がどういうふうに受け止めて、どう出るのかというのが、ちょっと気になりますね。
岩田さん、これやっぱりまとまらなかったと、印象はそう持ちますよね。
ですからね、読売以外で分析しているとね、そういう形で、次にどこでまた会合閣僚級やって、本当にまとまるんだろうかっていう印象を与えた部分はあったと思うんですけれどもね。
まずこのTPPに関して、これはどう読み解くべきか、メアさん、どういうふうにご覧になりました?
考えると、いい結果だと思います。
なぜかというと、ずっと前からたぶん、アメリカ政府、日本政府の信頼関係、何を期待できるかというと、大体おおむねの数値で合意したとか、でも大体、それ、同じように合意しました、なぜかというとほかの国々とこれから交渉しないとならない。
具体的な細かい合意があっても、発表できるわけないと思います。
これから別の国と交渉する以上。
先ほど麻生さんが、財務大臣が、いやぁ、オバマは11月の中間選挙まで、そんな大きな力、まとめるほどの力はないっていう発言がありましたが、あれはうそですか?本当ですか?
いや、でもアメリカ国内でも議会からTPPの大体反発はあるところもありますので、それもアメリカ国内も懸念。
最悪のシナリオは、ほかの国々と合意して、でも米国の議会否認、認めない。
それは一番悪いこともそんなにないと思います。
でも確かにこれからオバマ大統領は、議会と調整していく。
なくはない、なくはないけれども、ある意味、日本の閣僚のトップが、森本さん、あの発言は理解できないところもありますが。
ちょっとアメリカに失礼ですよね、あの発言は。
今日の外交って国内政治の延長ですから、これは両方とも国内の要求があって、外交交渉をやりながら、国内をどうやって治めていくかという焦点に立った外交なんですけど、非常にポイントが絞られて、もう豚肉を安い価格の豚肉を何%、関税にするか、自動車を日本の環境基準をスルーして、アメリカの車をどれだけという、非常に具体的なところまで詰まっているので、合意には至ってないんですが、本当に表現されているように、道筋は恐らくついたと思う。
ただ、アメリカの中でEPAといって、条約を促進するアクトというか法案が、なかなか通りそうにない。
アメリカの場合、最終的に条約を結ぶ権限は議会にあって、大統領にあるわけじゃないので、議会が大統領に権限を与えるというプロセスを経なきゃいけないんだけども、まだそのプロセスが経られていないという状況なんですね?
そのとおりです。
アメリカは、議会に外交交渉権があるので、それを政府にやらせてるだけなんです。
肝心のアメリカがTPAという法案が通ってないので、いくらTPPで合意したって、実際、アメリカの議会が承認できないんです。
つまりアメリカの自助努力っていうのがまだ足らないので、そこを麻生さんは言っておられる。
ちょっと説明不足っていう感じがしますけれども。
なるほど。
さあ、中国の専門家として津上さん、中国の反応、その他、どういうふうに見ていらっしゃいますか?
今回の日米の首脳会談は、日米中の三角関係という観点から見ると非常に興味深かったと思いますね。
その場にはいないんだけれども、3人目の主役という感じの位置づけだったと思うんです。
ただまあ、今回の結果としてずいぶんと尖閣とかなんとかっていうことで、中国にすれば、押し込まれた感じはありますけれども、全体としては、想定の範囲内というか、あまりなんというか、アメリカの対中政策が変わったとか、そういうふうに焦ってるというふうなことはないんじゃないかと思いますね。
非常に大きなポイントとしては、TPPとは別にですね、やっぱり安全保障の枠組みの中で、日米安保で尖閣は守るんだということが、はっきりと大統領の口から明言されたということは、森本さん、これは非常に大きなことですか?
これは非常に大きいですし、それから日本側の要求を、かなりアメリカは前向きに受け止めたのは、たぶん、TPPでも少し譲ってくれるかもしれないなという思いがあったと思いますし、中国にきちっとメッセージを出して、中国がプロバケーションっていうか、要するに挑発活動をやるなというけん制を中国に投げた。
しかしその背後に私はやっぱりウクライナがあると思う。
ウクライナでロシアがやってるような、力で現状変更するっていうことを、まさか中国もしないだろうなということを、両方にらみながらこのメッセージを投げたところに大きな意味があって、日米だけの問題ではないと、あるいは日中だけの問題ではないというふうに思います。
ソウルでオバマ大統領に随行している近野さん。
近野さん、韓国国内では、この日米首脳会談の成果、結果には、どういうふうに伝えられて、どんな評価なんでしょうか?
韓国の国内で、慰安婦の問題というのは、やはり韓国側に立った内容ということですから、一定の評価は恐らくあるんだと思うんですね。
一方、アメリカのほうにとっては、東アジアの安定ということの観点から、アジアへのリバランスというものを、アメリカ政府、オバマ政権、続けてきてるわけですけれども、実態としての成果はいまひとつまだ上がってないと。
今回の日本と韓国、この2か国を訪問したことで、アメリカとしては同盟関係をきちんと再確認して、先ほど来、話のあるように、中国と対じしていく姿勢、中国と向き合っていく姿勢を、アメリカがきちんとアジアにコミットしてるんだということをアピールしたいと。
その意味では、今回はかなり成果があったのではないかと思います。
ただ、先ほど森本さんおっしゃるようにですね、一方で、中国とは一定の対抗しながらも、パートナー的な役割というものを求めざるをえない局面が多くなってきますので、オバマ政権としても、今の米中関係を損なうリスクというのは、慎重に避けるように、避けるようにということで、引き続き外交を続けていくと見られますね。
メアさん、今回の一連のオバマ大統領の発言を見ていて気が付くこと、一番のポイントはなんだとお考えですか?
一番大切な、はっきり大統領が、今までのアメリカ政府の政策を説明しました。
新しい政策ではないけど、でも、はっきり、日本での国民の中である程度、森本さんがおっしゃったように、ウクライナへのやり方と、シリアの扱い方とか、見て、アメリカは本当に日本を守ってくれるか懸念を払拭するためと、それに加えて、中国に対するはっきりのメッセージになります。
アメリカは、ちゃんと日本に対しての安全保障の面の責任を果たす覚悟がある、なぜできたかというと、アメリカ政府が安倍政権に対して信頼してるから、安倍政権も日本の独自の防衛能力、向上してますので、それ、日米安全保障体制を考えると、両国が強くなって、中国に対処できるようになる自信があるから、中国を誤解しないように、すごく重要な話でした。
日中関係、中国を巡る問題は、このあと皆さんに話し合っていただきますけれども、五郎さん、今回、アメリカが集団的自衛権に関して、はっきり大統領が取り組みを歓迎・支持するということになると、与党の中で公明党などは非常に慎重で、今後もそのあたりのあつれきというか、内部はどうなるんだと。
国内的には非常に大きな、こういう態度の問題だと思うんですよ。
アメリカ大統領が何を言うかってことに固唾を飲んで見守るというのも自分たちの問題なんだからという感じはあるんですけれども、しかしこれはこれからの与野党の、与野党というより、与党内の論議、非常に大きな影響を与えると思いますね。
今まで、オバマ政権っていうのはあんまりね、安倍政権とは親近感という意味で、ないんではないかという感じだったんで、これだけはっきり言ってもらうとね。
ただね、はっきりですけど、歓迎し支持するっていうのは、もうはっきり言うと、ひと事ですよね。
つまり、自分たちでやってくださいと。
われわれは歓迎する、支持するということなんで、あくまで日本が自主的にやるべきだっていうスタンスをきちっと維持しながら、ヘーゲル国防長官が言ったと同じことばを使って、大統領としてこの発言をするっていうのは、日本から言うと非常に大きなメッセージですけども、アメリカは一定のきちっとしたスタンスを維持ながら、日本の問題だということで、距離を置いて見てるという表現じゃないでしょうか。
素朴な印象ですけれども、今回も記者会見見てると、安倍さんが盛んに、ファーストネームで、バラク、バラクって言うんだけど、どうもあんまり反応してる様子が…。
メアさん、短くで結構ですが、ああいうときにファーストネームっていうのは、どのくらい効果があるものでしょうか。
そんなに意味がないと思うんだけど、日本ではファーストネーム使わないけど、でも、ロン・ヤスが始まって必ずそうなっちゃう、そのときから。
もう、あそこはファーストネームで呼ぶんだということになってるわけですね。
ただ、ブッシュ・小泉というのは、そんな呼び合わなくても非常に親密な関係でしたから、まああんまりね、そのことにこだわる。
ある意味、そのくらい親密さを演出せざるをえないという状況にあったと?
安倍さんは頑張って、そういう部分を演出したかったんでしょうけど、やっぱり、思惑が違うなっていう感じがしましたよね。
なんとなく、微妙に冷たい雰囲気が。
そうなんです。
オバマさんも、しかしやっぱり、日本の外交的な努力、対中国に対しても、それからやっぱり、そういったものを積み重ねるのは必要だというのは、ニュアンスのことは言ってますから、それも併せてやってくださいよって、やっぱり中国にも気を遣った部分というのは、ありますよね、やっぱり。
そうそう。
さあ、近野さん、ありがとうございました。
きょうからですね、新しい角度で…。
違いますか?失礼しました、このあと、中国ですね、失礼しました。
中国との関係はということで、北京の中継とスタジオをつなげたいと思います。
中村さん、おはよございます。
今回ですね、中国の日米首脳会談、どんな受け止められ方されてますか?
中国メディアは比較的淡々と伝えていますが、中でも私が気になったのが、こちら、きのうのチャイナデイリーの朝刊1面です。
前の中国駐在のアメリカ大使が、ちょうど日米首脳会談の日に、中国の南京虐殺記念館を訪れている写真が掲載されたんです。
歴史問題で日本を強く批判している中国側に、あたかもアメリカ側が同調してるかのようにも見えてしまう記事です。
また、同じ日米首脳会談の日、李克強首相が北京で、アメリカ議会の代表団と会談し、李首相は、国家主権と領土を守る意思は揺らがないと話し、尖閣諸島についての中国の立場を述べ、アメリカをけん制しました。
中国外務省も、尖閣諸島が日米安保条約の適用範囲だとしたオバマ大統領の発言には、断固反対。
日米安保条約そのものについては、冷戦時代の産物だとの批判を繰り返しました。
中村さん、それにしてもアメリカと中国の関係は微妙ですね。
そうですね。
今回の日米の同盟関係強化について、アメリカの迷いと論評するメディアもありました。
中国は、その迷いというのは、一方で、中国は今、アメリカと共に冷戦時代のような対立関係ではなく、双方の利益を尊重しあい、ウィンウィンの関係にする、新しい大国関係を作っていこうとしています。
もう一つその一方で、アメリカは中国の台頭を押さえることを諦めてはおらず、日本には軍事的役割も果たしてもらおうとしていると。
こうした中国に対する相反した戦略を、アメリカの迷いと指摘しているわけですね。
中国としては、アメリカとの関係を深めながら、領土問題では中立的な立場を求め続け、歴史問題で理解を得る。
これによって、アメリカを日本から中国へ引き寄せたいと。
また歴史問題で韓国と連携を今、強化していますから、ひいては、日本を孤立化させたいというねらいがあるのではないかと思います。
以上、北京でした。
今回のオバマ大統領のアジア訪問のスケジュールなんですが、日本から今、韓国、そしてマレーシア、フィリピンというこの日程、ご覧のように組まれています。
この意図を、どういうふうに森本さん、ご覧になりますか?
事務的に言うと、去年の10月にマレーシア、フィリピンに行くことになっていたのを、アメリカ側が、議会との関係でこの訪問をキャンセルしたので、今回はそのキャンセルしたものを、きちっと元に戻すといいますか、やるということなんですが、今、この時点に立って考えてみると、非常に微妙なケースで、まさに、中国が南シナ海に出てくる一番の当事国であるフィリピンに行くっていうことと、どちらかというと、アメリカと中国の間に立って、どちらにも模様眺めをしようとしているアメリカ側が引き付けたいという思惑があって、この2つがたまたま訪問国になっているっていうのは、この2つの訪問国を、どうやってアメリカが対中政策で成功させるかっていうのは、これから大きな見どころだと思います。
なるほど。
その中国なんですが、ご覧のように、日米安保は冷戦時代の産物であって、他人がなんと言おうと尖閣は中国固有の領土であるということを、中国としてはこういわざるを、津上さん、えないということなんでしょうか。
そういうことだと思いますね。
ただし、全体としては冷静な受け止めっていう、先ほど、北京からのあれがありましたけれども、そのとおりだろうと思います。
正直なところ、最近の中国の動きを見ていると、日本の貨物船を突然、だ捕ではないですけども、実質、押さえてしまったり、一体これからどういう方向性を考えてるのか、見えないところがあるんですが、津上さんはどういうふうに見ていらっしゃいます?
私は一番今、大事なことは何かっていうと、中国にとっては、経済がかなり危ないというか、ピンチになってるんですね。
なもんですから、そういうふうなときには、対外関係が大荒れになるようなことはやっぱり、基本的に避けると、これがまず第一だと思います。
なんですが、そういう中で中国としてはそんなに悪気はなかったんだけれども、外にはえらい強く反応されちゃったみたいな、思惑違いみたいなことは、しょっちゅう起きてます。
中国の国内にもですね、対外関係は安定っていうふうに、習さんとか、執行部はそう思ってるかもしれませんが、執行部の外の人たちはそう思ってない人たち、いっぱいいますから。
っていうことは、今回の商船三井のケースなどは、執行部がやらせてるんではなくて、ある意味、現場が暴走しているというふうに見てらっしゃいます?
あの件に関していうならば、むしろ、完全に商業紛争なんだと。
だから。
中国はそう言ってます。
これから起きることは、日本が、やっぱりこれ、相当経済界はショックを受けて、強く反応すると思うんですね。
そうすると中国は、なんでそんなに反発するんだと、商業紛争だと言ってるじゃないかと、ちょっとそこのところで日本の反応を読み違って、そのことにまた驚くみたいな、そういうプロセスが起きると思います。
あれはあんまりなんていうか、カードを切ったとかなんとかというふうに捉えないほうがいいんじゃないのかなというふうに、私は思います。
森本さん、メアさん、ご覧になってます?
これからそういう船の件、そういうふうに続くんだったら、日本の企業が中国から、引き揚げるしかないでしょうね。
脅迫ですから。
普通、第2次大戦から残っている問題を、そういうふうに解決しようとしたら、基本的に基本条約で、解決したから、節目だったから、そういうふうに続くんだって、中国の経済も、いろいろ妨害が生じると思います。
森本さん。
私は、習近平体制は、あくまで今さっき、先生おっしゃったように、安定した統治っていうことで、国内に経済成長が鈍化してるんで、不満があって、安定して、安定した統治をやるためには、どうしても中国の国内のナショナリズムをある程度、実現していかないといけないという、悩ましいところにあるんだろうと思います。
ただ、政治問題は断固として譲らず、経済問題は、できれば中国の経済が疲弊するように動かしたいんだけど、今回はちょっと中国の党としての意図に少し反する行為なので、できればミニマイズというか、できるだけ小さな問題として取り扱いたいと思ってるんじゃないかと思います。
森本さんの見解でも、今は中央がわざとやらしてると見るべきではないということ?
日本もやっぱり気をつけないといけないですよね。
本当に分断する材料として、そういう歴史問題なども取り上げやすくなっているので、そこで冷静にやっぱり挑発していると見られる態度を…と思いますね。
戦前の商業的紛争を、現代で裁判で訴えられても困りますね、これ。
逆にいえば中央でそれだけ、きちんと統治ができなくなっている、ちょっと証しなのかなと、そういう問題もありますね。
さあ、続いては今回の首脳会談を、別の角度から見てみようと思います。
きょうから始まる新コーナーです。
値千金!辛坊治郎のニュース鑑定ということなんですが。
関西発の番組ならではという感じがしますけれども、政治、経済、社会、文化、ありとあらゆるニュースの背景にあるお金について見てみようという、そういうコーナーでございます。
それでは本日のテーマ、こちらです。
国賓イコール2500万円の思惑。
国賓ということになると、外務省は2500万円までお金を使えると。
ただこの2500万円の中には、宮中晩さん会の費用は、入っておりません。
ホテル代であるとか、随行の人の費用ということになります。
やっぱり、注目はなんといってもこれは宮内庁がお金を出す、宮中晩さん会であります。
こちらですね。
168人が出席をしました。
で、ここに出されたメニューなんですが。
ご覧いただいて、コンソメスープ、マダイの洋酒蒸し、羊のもも肉の蒸し焼き等々並んでおりますが、実はこの羊のもも肉、なんで牛じゃないんだと、素朴に思うはずです。
これ、毎日新聞がですね、過去の胡錦涛さん、キム・デジュンさんが来たときの、メニューを記したものなんですが、同じようにメインディッシュは羊のもも肉の蒸し焼きなんですね。
羊のもも肉の蒸し焼き、これ、どうしてかというと、いろんな外国からお客さんをお招きすると。
牛、豚ということになると、宗教上の理由で食べられないっていう人が結構多いんで、そういうタブーの少ない羊というのが、メインディッシュに選ばれるということに、そういうことになってます。
おもてなしをするときに普通の家でも、お客様をお招きするときに、どのくらいのクラスにしようかと、どの酒を出そうかと、大吟醸にするか、2級酒でいいかっていうところの。
迷いますね。
そのあたりがやはりこの飲み物ですね。
このあたりで判定することができます。
今回出たのが、特に赤ワイン注目なんですが、シャトー・マルゴー94年。
そして白がコルトン・シャルルマーニュの白なんですが。
って言われても、一体いくらぐらいのものか検討がつかない。
いくらぐらいって言われても。
専門家に聞いてきました。
まずコルトン・シャルルマーニュなんですけれども、これはフランスのブルゴーニュ地方のいわゆる特級格付けの本当にいい畑のワインです。
恐らくそうですね、3万5000円から4万円ぐらい、1本当たり、かなという感じがします。
すると、シャトー・マルゴーなんですが、これは?
フランスのボルドー地方のメドックの格付け1885年にされたものがあるんですけれども、数多くの中から61のシャトーが選ばれて、さらにそれを5段階に分けたんですが、そのトップ、一番上のいわゆる五大シャトーというふうに日本では言われてますけれども、そのうちの一つです。
その五大シャトーの中でも本当に1番か、2番かというのは、シャトー・マルゴーだと思いますね。
恐らく、今、普通に買うと、10万円ぐらいはするかと思います。
コルトン・シャルルマーニュと同じくいわゆる本当にもう、最高級のものをお出しして、おもてなしをしたというような意味合いが非常にやっぱり強いのかなと思いますね。
かなりいいチョイスです。
ボルドー五大シャトーというのは、ご覧の5つの銘柄であります。
基本的にこの5つに差はないと言われてますが、専門家は、若干ムートンは落ちるかなっていう。
残りの4つはほぼ同一とはいいながら、でも微妙な差があって、キム・デジュンさん、胡錦涛さんのときに出たシャトー・ラトゥールよりも、今回出たマルゴーのほうがちょっと上っていう専門家が多いようですから。
そのあたり、相当な気遣いをした。
だって、一本じゃ済みませんからね、168人全員同じものを出すということになると、何十本、その同じ94年なら94年のものをそろえなきゃいけないという。
そろえられるものを、こうしてお出しするということになります。
こうやって外交が行われていきまして、舌とおなかによって、外交をするのをこういうふうに言います。
食卓外交。
いろんなエピソードがありまして、今、手に持っていただいてますが。
有名なものなんですけれどもね、饗宴外交、この中にいろんなエピソードが出てきますけど、例えば、2006年に小泉さんのときに冷え込んだ日中関係を改善するためということで、安倍さんが最初に訪問国として中国に行った。
この日中首脳会談のときに、中国側はこういうスープを用意したんです。
ナマコのスープ。
高級食材です。
ところが日本の外務省が、ナマコのスープかと、ツバメの巣のスープのほうが高級じゃないかと、変えてくれと。
ツバメの巣のスープに外務省が変えてくれって言ったら、中国側は、分かりました、ツバメの巣に変えますと。
だから、こういうメニューの、ある意味、外交交渉まであるということで、このときには、日本側の要求によって、メニューを変えてくれたと、それだけ中国側は日本に配慮したんではないのかと見た専門家がいたそうです。
柔軟な対応。
ちなみに、接待に使えるお金は年々減ってきてましてね、いくらなんでも、そんな高いワイン、買い過ぎだみたいな批判がありましたんで、2010年から2013年にかけて4割減ってたんですが、実は今年度になって、元に戻ってると、元に戻ってるという事実はあります。
男女関係でもそうですが、まず胃袋を落とせといいます。
外交関係でもどうも同じようなことがいえるのかもしれません。
さあ、その中国との関係、考えます。
日本との首脳会談に応じない中国。
反日姿勢を強める背景には、
さあ、アメリカも警戒する大国といっていいでしょう。
中国の緊急取材です。
貿易総額でアメリカを抜いて世界1位となった中国。
急成長の経済力を背景に、軍事面でも強い国を目指しているんですが、果たして本当の意味で超大国となりうるのか。
もろさも見え隠れしています。
中国で、商船三井が船を差し押さえられる事態に。
日中戦争前の契約を巡り、中国の裁判所が差し押さえたのだ。
中国外務省は、戦後補償問題とは関係ないとはいうものの、現地では戦時中の強制連行などを巡り、日本企業を相手取った訴訟が相次ぎ、今後も資産差し押さえの懸念が。
歴史認識問題などを理由に、就任以降、いまだ日本との首脳会談を行っていない、中国の習近平国家主席。
伊藤博文元総理を暗殺した韓国の独立運動家、アン・ジュングンの記念館がことし1月、ハルピン駅にオープン。
また海外のメディアを対象に中国各地で日本の侵略の歴史を説明するツアーを開催するなど、反日強硬姿勢を強めているように見える中国。
なぜか。
中国は今、急速に大国化している。
経済面では、去年の中国の貿易総額はおよそ423兆円で、アメリカを抜き、世界1位に。
多くの専門家は、GDPも2020年までに1位になると予想する。
さらに軍事面。
中国が設定した防空識別圏を非難したアメリカのヘーゲル国防長官に対し。
と、中国軍はいつでも実戦で領土を守る準備ができていると述べた。
実は、巨大になった中国は日本だけでなく、アメリカに対しても強気な態度に。
中国の対外強硬姿勢。
その背景の一つとして透けて見えるのが、深刻な国内事情。
経済格差、汚職、環境汚染などの問題だ。
河南省の固始県。
ここに数年前、巨大で豪華な政府関係庁舎が誕生した。
さらに。
ここ、タイルやブロックが丸く敷き詰められているんですけれども、これだけ広いスペースが政府関係の建物の前に、公園として割かれています。
経済成長を象徴する真新しい建築群。
だが、庁舎のそばにいた男性は。
県の政府が一家に最低生活保障金を支給してくれているというが。
そして、町の中心から車で10分ほど行くと。
庶民が生活しているところですけども、まだこんな所が残ってます。
実は、ここ、固始県は中国でも貧しい地域の一つ農民の年収は13万円程度だ。
この男性は、日本円で月およそ1万6000円の退職金で暮らしているが。
この貧しい地域にも、経済発展を象徴する豪華なマンションが建設中だ。
中国のGDPは世界2位だが、1人当たりに換算すると84位。
経済発展の裏で、今も格差が拡大している現実があるのだ。
こうした問題をかき消すように躍進を続けてきた経済にも、陰りが見えてきた。
ことし1月から3月までのGDP成長率は、7.4%のプラスと、前の四半期から連続で成長が鈍っていることが明らかになったのだ。
こうした問題から国民の目をそらすために、対外的に強硬にならざるをえない。
それゆえ、習近平体制は反日姿勢を強めているとの見方があるが。
民間交流の現場では。
こちらの会場で今、日本と中国の学生が歌の練習をしているということなんですけれども。
今月、北京市内で日中の大学生ら60人が集まったイベント。
日本語と中国語で一つの歌を合唱し中国駐在の木寺昌人大使らの前で披露した。
強さともろさが常に同居する中国。
日本はどう向き合うべきだろうか。
中国ご専門の津上さん、今の中国に一番欠けてるもの、必要なものはなんだとお考えですか?
ないない尽くしなんですけれども、私はちょっと脱線になるかもしれませんが、中国が超大国になっていくということに対して、一番足りないものは何かっていうと、時間じゃないかと思います。
どういう意味かっていうと、実は経済的には、相当今、まずいことになってると申しました。
VTRに2020年にアメリカを抜くっていう見方もあるっていう話も出てましたけれども。
両論ありますけれども、どっちを信じたらいいんですか?
私はもう、それはありえないという立場。
どっちがありえないですか?
絶対にアメリカを追い抜けないという立場です。
そういう観点から見ると、時はわれに味方するとついこの間まで思ってたんですが、どうもそうじゃないっていうことがだんだん分かりつつあるっていう、今、非常に微妙な転換期にあると思いますね。
メアさん、アメリカはどう見てるんですか?今後の中国の経済については。
もうバブル時代になってるじゃないですか。
政治経済。
だから危なくなる、ますます危なくなる。
国民の目を、国内問題から目をそらすために、外国へ挑発の行動を続く可能性が高いから、危なくなるんじゃないかと思っています。
中国の場合は経済と安全保障というものが、非常に密接に、森本さん、リンクしてるということなんですよね。
だから、極端な表現ですけれども、19世紀末の帝国主義的ななんか覇権的アプローチっていうか、つまり力を周辺に押し出して、国内は富国強兵を図るんだけれども、なかなか統治できない。
したがって、言論を非常に厳しく統制し、なんとか不満を解消しながら進んでいくという方法しか残ってないということなんで、あんまり将来、ずっとバラ色の道が開けるというふうに、私は思いませんけど、一番大事なのは、先生は時間とおっしゃったけど、私はですね、紳士の精神だと思うんです。
よいものをきちっと取り入れるという。
人のまねをするのではなく、つまり、世界の人がどう考えているか、自分たちがふるまってることを、みんながどういうふうに思ってるかっていうことを、きちっと教訓として取り入れて、自分の国のありようを考えるっていう、そういう紳士の精神が一番欠けていると、そこに問題があるんではないかと思いますね。
なるほど。
それがたぶん中国自身にとっても、周辺国にとっても運命の別れ道ということなんだろうと思います。
津上さん、ここまでです、ありがとうございました。
ありがとうございます。
続いてはもう一つの隣国も、危機です。
ずさんな安全管理の実態が次々と明らかになる、
続いて五十嵐さん。
韓国で旅客船が沈没してから、きょうで10日。
今、怒りの矛先は、政権にも向けられています。
こちらをご覧ください。
パク政権の支持率なんですが、事故は先週の水曜日に起きました。
そのあと、支持率はいったん上がったんですが、71%まで上がったんですが、今週に入りまして、このように下がっているんですね。
このような政権を揺るがす大きな事故。
実は、過去にもありました。
悲しみに暮れる遺族。
奇跡の生還がないまま、事故から10日。
これまで180人以上の死亡が確認されている。
懸命の捜索が続く中、今週に入り、運航会社のずさんな安全管理が明らかになってきた。
セウォル号は、日本から中古で購入されたあと、韓国で船室が増設され、以前より重心が高くなっていた。
増設したあとの適正な貨物積載量は、987トン以下だった。
しかし、事故当時、船には3600トン余りの貨物が積まれていた。
つまり、3.6倍以上の過積載だったのだ。
さらに現地の報道によると、コンテナは通常の鎖ではなく、ロープで結ばれるなど、固定作業にも手抜きがあったという。
では、積み荷がしっかりと固定されていない状態で急旋回すると、船はどうなるのか。
水産庁が所管する研究機関に協力を依頼し、実験を行った。
縦60メートル、横25メートルのプール。
使用するのは、ラジコンで動く2.8メートルの船。
コンテナに見立てたおもりを固定せずに船を走らせてみると。
今、船が急旋回して、ひっくり返りました。
船を右に急旋回させると、いったん右側に傾いたあと、左側に傾いて転覆。
遠心力で左に大きく傾き、積み荷がずれて、結果として転覆してしまうのだ。
運航会社の安全管理に対するずさんさが次々と明らかになっているが、実は、韓国政府の不手際も相次いでおり、パク・クネ政権に対する批判の声が高まっている。
韓国政府は事故直後、乗客の大半を救助したと誤報。
その後も、内容は二転三転した。
さらに。
安全行政省の局長は、死亡者名簿の前で記念撮影をしようとしたため、激しい抗議を受け更迭。
また、閣僚の1人は行方不明者の家族が集まる体育館で、カップラーメンを食べていたとして、ひんしゅくを買った。
韓国では、過去に大規模な事故で、時の政権が大きな打撃を受けたことも。
1995年、ソウルの百貨店が崩壊し、およそ500人が死亡した事故。
このとき、政治が悪いから大惨事が起きたとの非難の声が巻き起こり、当時のキム・ヨンサム政権に打撃を与えた。
政府の対応のまずさが重なる中、21日、パク・クネ大統領は、逮捕されてまもない船長らを激しく非難した。
だが、事故直後、71%だったパク・クネ大統領の支持率は、今週に入り、およそ15ポイントも下がっている。
事故がパク・クネ政権に与える影響は、日増しに大きくなっている。
という、ある意味政治的なろんそうになっているなかで伊藤さん、まだ多くの行方不明の方が船内に取り残されているという状況です。
そうですね、ご家族の中の気持ちを考えると本当にやりきれないんですけれども、でも本当にここまでくると、企業ぐるみのずさんさっていうのが明らかになってきているので、その監督官庁の責任問題はどうなるのかっていうことになると、やはり政権にいってしまいますね。
どうしても、なんか船長だけ攻撃してるほうが、政権は岩田さん、安全かもしれないですけれども、そういう話じゃなさそうですね。
そうですよね。
ですから、運航管理もそうですし、社会システムとしてもね、監督官庁の話も出ましたけれども、果たして、経済成長は遂げてきたんでしょうけども、ITやなんかの分野でもね、本当にこのシステムとして、韓国っていうのは、どうもぜい弱性っていうのは、あるんじゃないかと。
今、自分たちでもなんか、われわれがなんか見失っていたんじゃないかっていう論調が出てますけれどもね。
そうですね、どこの国でもそうですが、基本的に命を守るのが、森本さん、政治の責任ではあります。
そうですよね。
もう、すべてのことについて、やっぱり人命救出、人命安全、人命救助というのを最優先しないといけないのに、現場を放置して、船員がまず脱出し、学校の先生16人のうち14人亡くなって、あとの2人も1人が自殺するっていうですね、これはちょっとどうかと思いますけれども。
やっぱり会社の管理責任も相当なもので、アルバイトの船長を雇ってみて、そして2時間半も遅れたので、急に元の航路に戻そうとして、ああいう旋回をする。
すべてがずさんなやり方なんですけど、ちょっと、私は今回の事故を、韓国を、ただいたずらにそういうふうに言うだけではなくて、われわれの社会も、そんなに完璧ではなく、われわれの国の在り方も規則、法律が正しいのか、それぞれの人が責任をきちっと果たしているのか、訓練をちゃんとやってるのか、われわれはやっぱり、みずからを見直すというか、顧みるという態度がやっぱり必要だと思いますね。
おっしゃるとおりですね。
さあ、続いて恒例、坂木さんの中継です。
きょうは、ゴールデンウィーク初日、坂木さん、どこですか?
けさは千葉県の幕張メッセにやって来ています。
このあと、
千葉県の幕張メッセが大変な人だということは分かりましたが、一体何が行われているんでしょうか。
坂木さん。
会場内にやって来ました。
さて、突然ですが、辛坊さん、ニコニコ動画はご存じでしょうか?
この間私、テレビがない所で小保方さんの記者会見、ニコ動で見ました。
本当ですか?では、辛坊さんはご利用したことあると思うんですが、知らない方のために説明しますと、こういったタブレット端末やパソコンなどで動画が見ることができるサイトなんです。
特徴としましては、見ているときにコメントを投稿することができて、そのコメントが再生したときに流れるようになっています。
このニコニコ動画の中でも、特に人気だったコンテンツを具体的な形で展示したのが、このニコニコ超会議でして、3回目の開催とことしでなりました。
そして、今、政党も、このニコニコ動画に注目しているんです。
去年4党の出展ブースがありましたが、ことしは7党に増えました。
また自民党ではですね、若者向けにコーティングされた宣伝カーもあったんです。
では、なぜ今、政治までもが、このニコニコ超会議に注目しているんでしょうか。
安倍晋三総理。
このネットを活用して日本を、世界を、一緒に変えていきましょう。
去年、安倍総理が迷彩服で戦車に乗る姿をメディアに披露した、ニコニコ超会議。
運営しているニコニコ動画は、討論会やニュース、サブカルチャーや投稿動画まで、さまざまな映像を提供。
2006年のサービス開始から、僅か2年で、利用登録者は1000万人を超えた。
そして自民党は前回の総裁選挙で、討論会を生中継。
今や政治の世界でも大事なツールになっているという。
なぜ、政党がニコニコ動画に注目しているのか。
ニコニコ超会議にブースを出展する共産党は。
こういう若い皆さんと直接交流して、日本共産党のメッセージを、若い世代に発信していく。
去年、安倍総理は会場で発言をノーカットで伝えられるのがインターネット配信のメリットだと語った。
ことしはブースを出展する政党も7つに増え、ネット利用に各政党が力を入れていることがうかがえる。
去年は会場に宣伝カーまで持ち込み、注目を集めた自民党に、ことしはこんなライバルも。
企画目玉は、宣伝カーを、党の宣伝カーを会場に出展したいと宣伝カーの自・共対決というふうにしたいと思っております。
ということで、政党も力を入れているこのニコニコ超会議なわけですが、ほかにも出展ブースがたくさんあります。
見ていきますと、あちら、超のぼってみたとあるんですが、はやりのロッククライミングのコーナーがあります。
そして隣には、台湾のブースがあるんですが、台湾でもニコニコ動画、大人気ということで、台湾とつないでいるということなんですね。
今、中継結んでいるそうです。
そして真ん中には360度のモニターがあるんですが、あちらでですね、今、会場でどういったイベントを行っているかを随時、映しているということです。
そして、奥にあるのが言論コロシアムというブースなんですが、あちらでこのあと、きょう午後から、各党の政党の党首が集まって、スピーチを行うことになっています。
ただ、自民党は安倍総理の代わりに石破幹事長が訪れることになっています。
安倍総理は昼ごろ訪れまして、視察を行うんですが、スピーチには参加できないということなんですね。
こちらからは以上です。
五郎さん、ずいぶん難しい顔でご覧になっていましたが。
そうですね。
私は否定はしませんけども、例えばTPPの問題にしても、これはよくいろんなことを考えなければいけない。
それがなんか、ツイッターとかね、一口一口のコメントが、なんかこう左右されるようではね、私はやっぱり、政治は、一方で、それが多くの人に知ってもらいたいということで、やるのかもしれないけども、しかしそこは深く考えるところは、きちんとやっぱり深く考えないといけないと思いますね。
メアさん、アメリカでもこういう動きはあるんですか?
インターネット、よく使われています、何年も前から。
それはオバマ大統領が初の当選したときに、すごく影響がありました。
なるほど。
世界的な潮流ではありますが、五郎さんのおっしゃるように、断片的な知識だけだと、なかなか深くものを考えられないというところは伊藤さん、ありますわね?
そうですね。
確かに発言で、一喜一憂して政策決められるのも困るんですけど、ただ、若い人にせいじにかんしんもってもらうといういみではアプローチとしてはいいのかなとは思いますけども。
確かにあの書き込み見てると、それはそれでおもしろいですね。
それ、違うだろ!って、
ゴールデンウィーク初日、最新の交通情報ですね。
お伝えしていきましょう。
どうなっているんでしょうか。
ご覧いただくのは、こちらの映像です。
中央道八王子インターチェンジ付近の現在の様子です。
関越道の下りでは、花園インター付近で16キロ、中国道の下りでは宝塚インター付近で17キロの渋滞と、すでになっています。
東名高速の下りでは午後3時までに、
さて、きょうから大型連休という方も多いのではないでしょうか。
私のいる幕張メッセですが、もう続々と人が訪れてきています。
駅のほうも混雑していますね。
この週末は東日本を中心に、お出かけ日和となりそうです。
まずは全国のお天気からです。
全国的に高気圧に覆われ、晴れるでしょう。
最高気温は高くなり、西日本や北海道では初夏の陽気になるでしょう。
続いて全国の週間予報です。
あす日曜日までは晴れる所が多いでしょう。
月曜日と火曜日は、一転、全国的に雨や雷雨になりそうです。
水曜日以降は西から回復して、次第に晴れる所が多くなるでしょう。
きのう、気象庁からこの夏にかけての天気傾向が発表されましたが、北日本を中心に例年より気温の低い夏になる可能性があるということです。
以上、お天気お伝えしました。
幕張メッセのニコ動のイベント、ご紹介しましたけれども、森本さんなんか大臣やってらっしゃったから、ネットを通じてのいろんな意見に接することも多かったんじゃないですか?
多かったですね。
やっぱりITの技術がどんどん発展すると、それから出てくる、いわゆるパブリックコメントによって、政治を動かすのでは、僕はいけないのだと思います。
やっぱり、世論が反対しても、将来を洞察して道を示す。
これが政治家のやり方なんで、世論だけで政治を決めるのは危険だと思います。
なるほど。
その世論も、ネットですと、一般の世論調査と全く違うデータが突然、出ることなんかもありますから、そのあたりをしっかりと読み解いていくことが必要なんだろうと思います。
思います。
皆さん、きょうはありがとうございました。
オバマ大統領の支持を得た集団的自衛権の行使容認。
2014/04/26(土) 08:00〜09:25
読売テレビ1
ウェークアップ!ぷらす[字]
オバマ大統領×安倍首相 超高級すし外交笑顔のウラ側▽同盟強化も譲れぬ一線が…妥協できない日米の事情▽尖閣・TPP…日米関係横にらみ 反日あおる中国の強気と焦り
詳細情報
出演者
辛坊治郎
森麻季
坂木萌子
岩田公雄(読売テレビ特別解説委員)
五十嵐竜馬(読売テレビアナウンサー)
【ゲスト】
橋本五郎(読売新聞特別編集委員)
森本敏(元防衛大臣)
伊藤聡子(フリーキャスター)
ケビン・メア(元アメリカ国務省日本部長)
津上俊哉(現代中国研究家・元通産省)
番組内容
オバマ大統領と会談、「高級すし外交」を展開した安倍首相。「尖閣」安全保障など同盟強化を確認する一方で「TPP」経済では利害が衝突。それぞれの国内事情や中国を意識した会談…その成果とズレを徹底検証します▽その日米の動向を注視する中国。“大国”ゆえの強さを誇示する一方で、内在するもろさと焦り。「反日」をあおる思惑、最貧地域の現実、民間レベルの友好関係…中国の真実と今後の日中関係のありかたを考えます
おしらせ
内容は予告なく変更する場合があります
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ニュース/報道 – 政治・国会
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