ニュースKOBE発▽終わらない苦しみ・JR脱線事故から9年▽多可町の春満喫▽気象 2014.04.25

働きやすい職場作りを促すことにしています。
あの日から9年たった事故現場。
JR西日本の真鍋精志社長も訪れました。
現場付近に設けられた献花台には祈りをささげる人たちが次々に訪れました。
当時18歳の兄を亡くし事故をきっかけに看護師になった上田篤史さん。
ことし初めて慰霊のことばを述べました。
107人が犠牲になった事故から9年。
遺族は今、どのような思いを抱いているのでしょうか。
遺族の1人、大森重美さんです。
オペラ歌手を目指していた長女の早織さんを亡くしました。
うまいもんやなあ。
事故から9年この間、大森さんはJR西日本の責任を問うことに力を注いできました。
注目したのはJR幹部の刑事責任を問う裁判でした。
事故を起こしたJRの責任が明らかになると考えていたからです。
しかし事故当時の幹部は無罪が確定。
歴代の3人の社長にも1審では無罪の判決が出ました。
個人が具体的に事故を予見するのは難しかったと判断されたのです。
日本の刑法では事故を起こした企業そのものを業務上過失致死傷の罪に問うことができません。
法律を変え、事故の責任を企業そのものに問える仕組みが必要ではないか。
大森さんは遺族の仲間と共に勉強会を立ち上げました。
そこで注目したのがイギリスの制度です。
7年前、遺族の強い働きかけで企業の過失責任を問う法律が成立しました。
企業の責任を明確にしたうえで上限なく罰金が科され企業にとっては経営の危機に陥る可能性もある厳しい内容です。
先月、大森さんはイギリスを訪れました。
イギリスでは鉄道事故だけでなく船舶や航空機の事故遺族らが連携し、10年以上にわたる世論への訴えを続けたことが法律の制定につながりました。
遺族から直接その話を聞いてみたいと思ったからです。
さらに大森さんは企業の危機管理の専門家も訪ね法律ができたことで企業の意識がどう変わったのか聞きました。
大森さんは事故の再発を防ぐために遺族が声を上げ続けていくしかないと考えています。
事故から9年。
それぞれの思いを胸に事故と向き合う被害者の日々に終わりはありません。
再発を防ぐために模索を続ける遺族がいる一方事故の風化を多くの人が心配しています。
事故を巡る裁判では強制起訴されたJR西日本の歴代の社長3人に去年の1審で無罪判決が言い渡されました。
今後、2審が開かれますが事故がこのまま忘れられていくのではないかという強い懸念の声が聞かれました。
風化に歯止めをかけるためけがをした人の間では事故から、10年になる来年に向けてそれぞれの歩みや心の葛藤をつづった手記を編さんする新たな取り組みも始まっています。
2014/04/25(金) 18:10〜19:00
NHK総合1・神戸
ニュースKOBE発▽終わらない苦しみ・JR脱線事故から9年▽多可町の春満喫▽気象

▽終わらない苦しみ・JR脱線事故から9年 ▽兵庫ぶらり旅「多可町の春満喫」 ▽ジャズライブKOBE ▽県内の詳しい気象情報 キャスター:内藤雄介、垂水千佳

詳細情報
番組内容
▽終わらない苦しみ・JR脱線事故から9年 ▽兵庫ぶらり旅「多可町の春満喫」 ▽ジャズライブKOBE「神戸を中心に活躍するジャズミュージシャンによるミニライブを生中継」 ▽県内の詳しい気象情報 キャスター:内藤雄介、垂水千佳

ジャンル :
ニュース/報道 – ローカル・地域

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