Nスタ 2014.04.25

国賓として日本を訪れていたアメリカのオバマ大統領。
その日本出発のわずか15分前。
難産の末にようやく発表された日米両政府の共同声明は冒頭で日米同盟について地域の平和と安全の礎でありグローバルな協力の基盤と重要性を強調した。
またアメリカの日本防衛義務を定めた日米安保条約の適用対象を尖閣諸島を含め日本の施政のもとにあるすべての領域に及ぶと尖閣諸島を含むことを明記。
尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対すると強く警告するなど首脳レベルの文書としては初めて尖閣問題を明記した。
さらに日本が集団的自衛権の行使を検討していることもアメリカは歓迎し、支持すると評価している。
こうした記述は東シナ海への海洋進出を図る中国を念頭に置いているが、その一方で直接、中国を名指しすることは慎重に避けるなど配慮も示した格好。
一方、最後までもつれていたTPPについては…声明では前進する道筋を特定したとのあいまいな表現にとどまり、目指していた基本合意は結局、得られなかった。
疲労を隠し切れない表情で今朝フロマン通商代表との間の交渉の模様について語った甘利担当大臣。
日米はなぜ合意に至らなかったのか。
当初、政府は最大の焦点だった豚肉の関税の大幅な引き下げで両国が落としどころを見つけられれば基本合意を結べると想定していた。
しかし…政府関係者によると土壇場でアメリカ側は豚肉以外の分野でも1つでも多くの戦果を勝ち取ろうと日本側にとって無理難題ともいえる要求を次々と押しつけてきたと言う。
アメリカ側の対応を見誤った政府。
さらに…昨夜から今日未明にかけての交渉でアメリカは、TPPで合意できなかったら声明から尖閣諸島に関する部分を落としてもいいんだぞというニュアンスでさらなる譲歩を迫ってきたと不信感をあらわにした。
声明を一日遅らせて延長戦を演じたにもかかわらずまとまらなかったことで、かえってこの先の道筋がかすんだようにも見えるTPP交渉。
さらに、交渉内容を説明されたという農林水産関係の議員からも厳しい声が…政府は来月に予定される参加12カ国の閣僚会合の前に再度、日米の閣僚協議を開き、なんとか交渉をまとめたい考えだが、オバマ大統領は難しい課題を残して韓国に飛び立った。
遅れに遅れた日米共同声明。
ご覧のようにオバマ大統領が日本を離れる直前に発表されました。
その裏側では何があったのでしょうか。
総理官邸担当の岩田キャップに聞きます。
TPPで合意できないまままとめた共同声明、日米関係の先行きが心配になってくるんですが、日本側は内容には満足しているようですね?今回の共同声明、確かに安全保障の分野ではここまでかと驚くほど日本側の主張が入っているんですね。
こちらご覧いただきたいんです。
しかし考えたいのは、こちらです。
今回のTPP交渉でもかいま見えたとおり、アメリカは自分の国益には恐ろしいほど強い執着心を持っているわけです。
そんなアメリカが日本だけに都合のいい共同声明を出すはずはないわけでむしろアメリカにもメリットがあるから発表したに違いありません。
ではそのメリットとは何かということになります。
続いてこちらをご覧ください。
国内では連休明けから集団的自衛権の議論が本格化する見通しだが、アメリカが歓迎し、支持すると表明したことで何となく前向きに進めていけばいいというムードが漂ってきているんですが、それに乗っかるのは危険です。
やはり日本はどこを目指して何を変えようとするのか、政府は国会論戦を通じて説明するべきですし、野党はそこを追及して聞き出す責任があるんだと思います。
そのオバマ大統領ですが、アジア歴訪2カ国目となる韓国でパク・クネ大統領と会談しました。
共同記者会見が間もなく始まろうとしているところですけれども、ソウル支局の久保さん、最新情報を伝えてください。
会見はまだ始まっていません、間もなく始まる見通しです。
これに先立ち、首脳会談ではオバマ大統領の呼びかけで沈没事故の犠牲者に対する黙とうが捧げられました。
また事故発生当時、ホワイトハウスに掲げられていた星条旗などがパク大統領に手渡された。
韓国では事故へのまずい対応で政府に対する不信が一気に高まり一時70%だったパク・クネ大統領の支持率が15ポイントほど急落したとも伝えられている。
そういう困難な時期にアメリカは共にいるんだというメッセージを国、国民の象徴である星条旗を手渡すことで内外に示した形。
今回の米韓首脳会談なんですが、北朝鮮への対応が主なテーマだと思うんですが核実験の兆候ともとれる動き、最新の情報はあるんでしょうか?韓国政府関係者は北東部プンゲリの核実験場の坑道には既に核物質や計測装置などが搬入され封印された状態であるという見方を既に明らかにしています。
この本格的な準備とも見られる動きなんですが、10日ほど前から見られたということなんです。
ただ、韓国国防省は国際情勢や旅客船沈没事故での韓国政府の混乱を北朝鮮が心理的に利用し、実験を遅らせるという遅延戦術をとる可能性があるという見方も示している。
関係者によりますと、その坑道を覆っていた幕のようなものが今は見えなくなったという情報もあります。
こうした動きをあえて見せることで北朝鮮が米韓の監視能力をはかっている可能性もあるわけで米韓両当局は神経をとがらさざるを得ない、そういう状況が続いています。
STAP細胞論文問題で異例の展開です。
小保方晴子氏の研究不正を認定した理化学研究所の調査委員会の石井委員長が自らの論文について画像を切り貼りしているという指摘を受け、委員長を辞任することになりました。
小保方晴子氏らの論文に不正があったと認定した理化学研究所の石井俊輔調査委員会委員長。
会見では、画像を切り貼りするなどしていた小保方氏の行為について厳しい指摘をしていた。
その石井委員長だが、自らの論文の画像を切り貼りしていたことが明らかになった。
問題の論文は石井氏が責任著者として2007年に海外の専門誌に発表した乳ガンの遺伝子に関する論文。
インターネット上で画像を切り貼りしているといった指摘が出ていたが、石井氏は昨日、ホームページで論文の不備を修正したことを明らかにした。
石井氏は、文章の説明の順番どおりに画像を入れかえていた、研究不正ではないとしているが、身を引くことが賢明として調査委員会の委員長を辞任した。
理研は石井氏の論文についても調査を始めたことを明らかにした。
調査委員会は現在、小保方氏の不服申し立てに対し、再調査を行うか審査しているが、このスケジュールにも影響を与えそう。
インドネシア・バリ島の空港で25日午後、ハイジャック騒ぎがありました。
インドネシアの地元警察によるとオーストラリア・ブリスベーン発のヴァージン・オーストラリア航空の機長から乗客がコックピットに侵入した、ハイジャックされたと航空当局に通報があった。
旅客機はバリ島の国際空港に緊急着陸し、その後、28歳の男が逮捕されたが酒に酔った状態で意味不明なことを供述しているとのこと。
機長の通報内容などから一時はハイジャックされたという情報が駆けめぐったが、現地の航空当局などはハイジャック事件ではないとの見解を示している。
昨日の夜、大阪市内の飲食店で経営者の女性が胸を包丁で刺され死亡した事件で、女性に言い寄っていたとされ、警察が行方を捜していた75歳の常連客の男性が今朝、死亡していたことがわかりました。
自殺と見られています。
昨夜8時過ぎ、大阪市港区の商業ビルにあるスナック、アンフィニで経営者の佐藤歩さん41歳が左胸に包丁が刺さったまま倒れているのを出勤してきた従業員が発見。
病院に運ばれたが、間もなく死亡した。
警察によると佐藤さんは75歳の常連客の男性から言い寄られることがありトラブルになっていたということで店内にはこの男性名義の焼酎のボトルに飲まれた形跡があった。
警察は参考人としてこの男性客の行方を捜していたが、今朝7時前、スナックからおよそ2km離れた工事現場で首をつって死んでいるのが見つかった。
自殺と見られていて警察は男性の下着に血痕があることから佐藤さんの死亡との関連を調べている。
ウクライナ情勢をめぐってアメリカとロシアの対立が過熱しています。
ウクライナ暫定政権による対テロ作戦で親ロシア派に死傷者が出たのを受けロシアはウクライナとの国境付近で軍事演習を始めると発表した。
これに対しアメリカのケリー国務長官はアメリカ、ロシア、ウクライナ、EUによる四者合意をロシアが履行していないと厳しく非難。
ロシアが緊張緩和に向けて方向転換しない場合は8月11日を山の日と定める祝日法の改正案が今日の衆議院本会議で自民、民主など与野党9党の賛成多数で可決し参議院に送られた。
改正案は、山の日制定の意義を山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝するとして、2年後の2016年からの施行としている。
お盆休み周辺で山歩きに出かけやすい時期であるため8月にしたもので、今の国会中に成立する見通し。
今日未明、長野県松本市の長野自動車道下り線で、大型トレーラーに大型トラックが追突しさらに別の大型トラックが突っ込んだ。
この事故で、大型トラックを運転していた新潟県長岡市の平賀清文さん43歳と香川県高松市の久志正さん42歳の2人が死亡した。
この事故で長野道下り線はおよそ6時間半にわたって通行止めになった。
日本維新の会と結いの党が参議院での統一会派を結成した。
所属議員は14人で参議院の野党第2会派となり、法案提出が可能になるなど活動の幅が広がる。
両党は将来的な合流を視野に政策協議を進めていて、その動きがさらに加速すると見られる。
韓国で起きた旅客船沈没事故は発生から10日目となり、既に185人が遺体で発見されました。
迷走する捜索活動に加え、公務員らの問題ある言動で処分が相次ぐなど、今回の事故は韓国社会が抱える問題を浮き彫りにしているという指摘が出ています。
昨日夜、韓国政府の捜索活動に不信感を覚えた行方不明者の家族たちが現場のトップである海洋警察の長官らを取り囲み激しく糾弾した。
日付が変わった今日午前10時過ぎ、長官らは解放され憔悴しきった表情で足早に去って行った。
事故発生から今日で10日目。
政府の事故対策本部は民間ダイバーの手を借りて潜水時間を長くできるダイビング・ベルという新たな機材を現場に投入した。
しかし、そもそも事故対策本部は昨日、民間ダイバーの活動を制限すると公表。
民間ダイバーの関与をめぐり、その場しのぎの対応ぶり。
実は今回の事故発生後、韓国メディアから責任という言葉をたびたび目にするようになった。
事故直後の会議で公務員についてこう叱責したパク大統領。
国民の安全について責任を負うべき安全行政省の局長が現場で記念撮影を行おうとして即日更迭されたほか、問題発言や行動を起こした公務員が次々と処分されている。
こうした中、取材源場ではある奇妙な現象も。
行方不明者の家族たちが外国メディアの取材には応じるものの韓国メディアの取材には応じなくなっている。
ある韓国メディアは、生還した高校生に君の友達が死んだけど、どう思う?と質問。
その質問によって、友人の死を知った高校生がその場で泣き崩れるというシーンが放送され国民から非難の声が相次ぎメディアの姿勢を疑問視する声が噴出した。
現場では23日、事故で最初に救助を要請したと見られる男子高校生の遺体が発見されていたことがわかった。
現代の韓国社会が抱える問題点が凝縮されたような今回の事故。
男子高校生を初めとした犠牲者やいまだに行方がわからない乗客たちの目にはどう映っているのか。
大阪市内で許可なく客にダンスをさせていたとして風俗営業法違反の罪に問われていた元クラブ経営者に無罪の判決です。
大阪地裁は法律が規制する享楽的なダンス営業には当たらないという判断を下しました。
判決を受けたのは、大阪市北区にあったクラブ、NOONの元経営者、金光正年被告。
金光被告はおととし4月、営業許可を受けずに客に酒などを提供し、ダンスをさせた風営法違反の罪に問われていた。
これは当時、店で流れていたイギリスのロックバンドの曲。
客はこの曲に合わせてダンスをしていた。
これが規制対象となる性風俗を乱すおそれのあるダンスに当たるかどうか裁判の争点となった。
弁護側は、風営法は1948年にダンスホールが売春の温床となっていたことからつくられた時代錯誤の法律で表現や営業の自由を保障した憲法に反するなどとして無罪を主張していた。
一方、検察側は、薄暗い中で腰をくねらせたりする動作は性風俗を乱すおそれがあるとして懲役6カ月、罰金100万円を求刑していた。
そして今日、判決で大阪地裁はダンス規制は憲法違反には当たらないとしながらも客同士は体を接触することもなく、単に音楽によって盛り上がっていただけで、享楽的なダンス営業とは認められないなどと述べ金光被告に無罪を言い渡した。
一方、クラブ関係者からは心配の声も上がっている。
風営法をめぐっては、規制を緩める法改正を求める声が上がっていて、2014/04/25(金) 17:50〜18:15
MBS毎日放送
Nスタ[字]

取材経験豊富な記者・竹内明とTBSアナウンサー・加藤シルビアらがお届けする大型報道番組。ニュースを速く、深く伝えると共に「Nトク」ではホットな話題を徹底取材。

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番組内容
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【キャスター】
竹内明(TBS記者)
【出演】
加藤シルビア(TBSアナウンサー)
藤森祥平(TBSアナウンサー)

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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