ご機嫌いかがですか?落語作家の小佐田定雄です。
「上方落語の会」の時間がやってまいりました。
今回も前回に引き続きましてすばらしいゲストに来て頂いてます。
スポーツキャスターでお笑い大好きの大林素子さんです。
どうぞ。
よろしくお願い致します。
よう来てもろて。
どうもどうも。
今回もどんどん落語の深みにはまっていく私がいます。
今日はもっと恐ろしい深みにはめてごらんに入れます。
ホントですか?はい。
今日はどんな方々が?まずね桂楽珍さんと桂雀喜さんという個性派の2人ですから。
個性派ですか。
これはもう深いですよかなり。
へえ〜。
まず楽珍さんっていうのはご存じの桂文珍師匠の一番弟子。
なんと出身が鹿児島県の徳之島。
徳之島行ったらちょっとええ男。
人気者なんですよ。
鹿児島行ったらですか?鹿児島行ったら。
大阪ではどうか分かれへんけど。
これからどんどん…。
いきます。
もう一人桂雀喜さん。
これは桂雀三郎さんの一番弟子でして名前から分かるとおりジャッキー・チェンが大好きなんですよ。
大ファンなんですよ。
あらららら。
そやからカンフーをと思うねやけどそんな体力ないさかい太極拳をやってますけどなかなか面白い男でございます。
面白いですね。
この2人でございます。
それではまず桂雀喜さんの「帰り俥」からお楽しみ頂きましょう。
どうぞ。
(拍手)え〜ありがとうございます。
続きまして出てまいりましたのが桂雀喜と申します。
変わった名前でございますけれども米朝の弟子の枝雀の弟子の雀三郎の弟子の雀喜でございます。
(拍手)どうもありがとうございます。
米朝師匠から見ますともうひ孫でしてございまして系図で言いますと枝葉も枝葉でございましてね血管で言いましたら毛細血管みたいなもんでございますがひとつよろしくお願いを致します。
明治から大正にかけまして町の足というのは人力車やったそうでございます。
人力車ご覧になった事ございますでしょうか。
ブレーキがないんですね。
そらそうです。
人の足で走ってる訳でございますから。
だから止まる時は人力車夫の足をクッとこうふんばって止まるんやそうでございますね。
クッとこうね。
でもやっぱり「車は急に止まれない」。
もう目の前に危険が迫ってる。
「あかん!もうぶつかる!どないしよ!?」っていう時はかじ棒をクッとこう切るんやそうですな。
ほなお客さんがポ〜ン。
(笑い)そんな事はございませんけれども。
足自慢の人力車夫はなんと市電を5台抜かしたんやそうでございます。
停電やったそうでございますけれど。
「よっさんおらもういぬわ」。
「あ〜いぬか」。
「いぬわ。
もうこんな暇な晩知らんわ。
誰も通ってへんねんさかいな。
もう帰って寝るわ」。
「ああそうか。
俺はもうちょっと粘ってみるわ。
あかんと思うけど」。
「ああそうか。
ほな風邪ひかんようにな。
お先!さいなら!あ〜あ暇な晩やで。
大阪中の人間が皆寝てんのんかいな。
こんな晩ははよ帰って酒飲んで寝てこましたろ」。
・「はや東雲の」「俥屋!」。
「ビックリしたビックリしたビックリした!いきなり大きな声出しなはんな。
ビックリしまんがな!」。
「やってやってやってやってやって!」。
「引っ張りなはんなて。
やってって乗ってもらわなやれまへんがな」。
「あそう。
乗らしてもらうで。
よっこらしょっと!」。
「飛び乗りなはったなホンマにもう。
かじ棒下ろすまで待ちなはれ。
どこまでやりまんねん」。
「あ…あのな上町までいてんか。
上町!上町!」。
「あ上町でっか。
上町はどの辺です?ええええ。
あ〜なるほど。
大体分かります。
はい。
はいこら。
はい。
はいこら」。
「俥屋すまん。
わしゃ急いでんねん。
なあ速い事頼むわ。
速い事」。
「さようか。
よっぽど急いてなはんねんな。
はいはいはいはいはいはい。
大将ぼちぼち上町かかってきましたけども」。
「おう。
そこ右曲がったとこ。
天水おけがあるやろ?そこ越えたとこ。
おおきに。
ちょっと待っててや」。
(戸をたたく音のまね)「こんばんは。
夜分に恐れ入ります。
こんばんは。
ちょっとお開け…」。
「はい。
どちらさんで?」。
「あの〜橘屋と申します。
まんじゅう屋でございます」。
「ほう。
まんじゅう屋さんが今時分何の御用で?」。
「こちらに万屋の旦さんお越しやおまへんやろか」。
「ああ。
万屋の旦さんお越しになりましたけどな運座が思わんはよ終わったんでもう一軒寄って帰るちゅうて最前お帰りになりました」。
「しもた!間に合わなんだか。
あの〜万屋の旦さんどちらへお寄りになるかお聞きやおまへんか?」。
「え?それはな…。
うんうん。
何でも北浜の岡田屋はんとこへ寄らはるとか」。
「北浜の岡田屋はんでおますか。
よう存じております。
夜分にお騒がせしました。
さいなら。
ごめん。
俥屋!やってやってやってやって!」。
「またやまたや。
もう聞いてました。
北浜でっしゃろ?もう堪忍しとくんなはれ。
今日わたいもうはよ帰りたいんでんねん」。
「そんな事言わんと頼むわ。
なあ。
ちょっとやって。
そこまでやなちょっとやって。
そのかわりな走り増しは十分出すさかい。
酒手うんと弾みます。
もうちょっとやって。
頼む。
走り増し出すさかい。
酒手うんと弾む。
なあ走り増し走り増し走り増し!」。
「あのねあのねそういう言い方やめなはれそういう言い方は。
『走り増し出すさかいやれ』て。
あのね俥屋があんた金さえ出したら誰でも喜んでどこへでも行きよるてな事思たら大間違いでっせ。
まあ今日は行きまっけど」。
「いてくれんのかいな」。
「行きまんがな。
何が好きやちゅうて走り増しほど好きなもんございませんので。
どうぞお乗りをどうぞお乗りを。
お気を付けてお気を付けて。
お足元お気を付けて。
それでは失礼ながらかじ棒を上げさせて頂きますのでごめんやす。
はい。
はいこら。
はい。
はいこら」。
「俥屋えらいすまんな。
疲れてるところ無理言うて」。
「アホらしい。
疲れるも何もね宵からあんた客が一人ものうてやけ起こしての早じまいでんのや。
それよりもね稼がせてもらう方が結構ですわ。
ええ。
わたいでっか?わたい高津新地でんねん。
いや構しまへん。
高津へ帰んのにねちょっと北浜回って帰ったと思たらこれも帰り俥ですわ。
大将ぼちぼち北浜へかかってきましたけども」。
「そこそこ!左曲がったとこ。
くぐりが開いてるやろ?そこそこ!おおきに。
ちょっと待っててや」。
(戸をたたく音のまね)「こんばんは。
夜分に恐れ入ります。
こんばんは。
ちょっと開け…」。
「はい。
どちらさんで?」。
「あの〜橘屋と申します。
まんじゅう屋でございますねがこちらに万屋の旦さんお越しやおまへんやろか?」。
「ああ万屋の旦さんねお越しになりました」。
「あっ今いてはりますか?」。
「それがねあいにくとうちのあるじが留守で『それやったらまた改めて』ちゅうて。
『今やったらまだ帰りの終い汽車に間に合うやろう』おっしゃってねうちの俥で梅田のステンショまでお送りして最前その俥が帰ってきたとこですわ」。
「ああ梅田のステンショまで…。
ほなもう万屋の旦さん終い汽車に乗らはって…。
さよか。
分かりました。
お騒がせしました。
もうあかんわ。
もうしまいや」。
「大将。
何や知りまへんけど間に合いましたんかいな」。
「ああ俥屋か。
もうあかんわ。
もうしまいや。
俥屋!やってやってやってやってやって!」。
「くく…苦し苦し苦し!放しなはれ。
やってってどこやりまんねん?」。
「あのな伏見いてんか。
伏見!伏見!」。
「伏見!?伏見ちゅうとひょっとしてまさかの?」。
「そのひょっとしてまさかの伏見や。
京の伏見や」。
「堪忍しとくんなはれ。
今も言うてまっしゃろ。
わたいもう今日ははよ帰りたいんでんねん」。
「そんな事言わんと頼むわ。
今も言うてたがな。
『ちょっと回って帰るのも帰り俥や』いうて。
せやさかいこれもいわゆる一つの帰り俥」。
「アホな事言いなはんな。
どこぞの世界に北浜から高津新地へ帰んのに京の伏見回って帰るってのは。
そんな回りおまっかいな」。
「そんな事言わんとこのとおりお願いします。
もう土下座して頼みます。
あ〜ら俥屋さんお願いします。
あ〜ら俥屋さんお願いします」。
「あんたどこの人だんねホンマに。
ええ?何や知りまへんけどな明日の朝一番ちゅう訳にいきまへんのんかいな」。
「そういう訳にはいかんねん。
訳言おう。
実はなわしは橘屋ちゅうまんじゅう屋や。
元は京の三条小橋で店を出しててんけどなわしの代になって大阪へ出てきて三津寺筋で商いさせてもろてんねん。
先代からの縁でな伏見の万屋さんちゅうてなもう華族様にもお出入りになる立派な茶道具屋さんがな今でもひいきにしてくれはってな何かあるとうちの菓子を使てくれはんねん。
今日もなお出入り先のとうやんの婚礼のお祝い物にちゅうてな鶴と亀の生菓子を注文してくれはってな夕方わざわざ自分で取りに来てくれはったんや」。
「ええ」。
「ところがあいにくとわしが留守でな店の者が間違うてなんと葬斂まんじゅうをお渡ししてしもたんや」。
「あっおもろおまんな」。
「おもろい事あれへんがな!でわしが帰ってきてなじきに気ぃ付いてやな後を追いかけたんやが急いでる時に限って俥がないがな。
そこでおまはんに会うた訳や。
婚礼は明朝やねん。
今俥に積んでるホンマもんとなあれを取り替えん事にはホンマにえらい事なんねん。
もうこのとおりお願いします。
俥屋さんお願いします。
そやないとホンマにしくじるねん。
一番のお得意先をしくじるねん。
このとおりお願いします。
あ〜ら俥屋さんお願いします。
あ〜ら俥屋さんお願いします」。
「もうやめなはれってホンマにもう。
ええ?う〜んもう分かりました。
もう乗んなはれ」。
「いてくれるか」。
「行かなしゃあないがなこうなったら。
こうなったら乗りかかった船。
出かかった小便ですわ。
乗りなはったか?かじ棒上げまっせ」。
「俥屋えらいすまんな。
おおきにやで。
もうわしだけやないで。
わしとな11人の奉公人の命の恩人やで。
おおきに。
おおきにな。
もうこのお礼にな店の前にあんたがこう俥引いてる銅像を建てさせてもらいます」。
「要りまへんわ。
恥ずかしわそんなもん。
それよりもね向こう着いたら起こしてあげますさかいな寝ときなはれ」。
「寝てられるかいな。
あんたが夜通し走ってくれようかちゅうのになもう降りて後押ししたいぐらいです。
気持ちだけはくんで。
気持ちだけな。
うん。
はいはいはい」。
「後ろから声かけなはんな。
走りにくいがな」。
「ほなちょっと腕突っ張ってお尻浮かそか」。
「何でだんねん?」。
「ちょっとでも軽ならんか?」。
「なりまへんがな。
いらん事しなはんな。
それよりもぼちぼち街道へかかりますさかいな振り落とされんようにね。
足に馬力かけまんのでよろしいな?えいえいえいえ〜い!え〜い!え〜い!」。
「うわ〜俥屋お前速いな」。
「そうでっしゃろ。
わたいね足には自信がおまんねん。
東京で修業してまっさかいないざとなりゃ20里や30里何でもおまへん。
テレガラフの虎ちゅうてね二つ名が付いてまんねん。
テレガラフの虎。
ご存じおまへんか?テレガラフ。
電信っちゅうこっちゃそうな。
以心伝心ちゅうてね。
関係おまへんか。
さよか。
えらいすんまへんな。
え〜い!え〜い!え〜い!」。
「うわ〜俥屋お前ほんに速いな。
今どの辺や?」。
「ええ。
もうあんた早いもんでね枚方過ぎましたで。
え〜い!樟葉。
え〜い!橋本。
え〜い!中書島。
はい伏見です」。
「速いな!ほんに速いな!その柳の木があるやろ?そこ越えたとこ。
おおきに。
ちょっと待っててや」。
(戸をたたく音のまね)「こんばんは。
夜分に恐れ入ります。
こんばんは。
ちょっと開け…」。
「はいはいはい。
うん?何じゃら?今時分。
橘屋さんが来なはった?ちょっと開けてあげなはれ」。
「旦さん本日掛け違いましてございます。
今日寄してもらいましたのはほかでもございません。
今日お渡しした菓子折の一件で」。
「おう。
菓子折がどないぞしましたかいな?ほうほう。
何?わしが持って帰ってきたあれ葬斂まんじゅうってかいな。
もうちょっとでえらい目に遭うとこやがな。
で何?わざわざホンマもんを持ってきてくれた。
そうかいな。
ええ?聞いたか?やっぱり商いは大阪じゃな。
そうかいな。
ご苦労さんご苦労さん。
そないまでしてもらえでもええのになホンマにもう。
で今時分どうやって?えっ?俥飛ばして!俥飛ばしてなあホンマに。
何?俥で来た!?俥で来た!?その俥まだあるか?俥あるな?あるな?これ俥があった!俥があった!その俥貸して!俥貸して!俥!俥!」。
「ええ…。
何だんねん?」。
「いや訳言おう。
実はなうちに守奉公に来てる子の親元から最前電報が届いてな。
夜中の電報というのはええ知らせのはずがないがな。
その子の母親が急な病でな今晩もつやもたんや分からんちゅうのんじゃ。
その子にしたら早う帰りたいじゃろうしな私らも早う帰してはやりたいのじゃが何分こんな夜中の事じゃで汽車はなし俥はなし。
もう明日の朝まで待ってなしょうがないかなと皆でワアワア言うてたとこやがな」。
「あっそれでまだ皆さん起きてはりまんの」。
「そうやがな。
俥貸して!俥!俥!」。
「ええ…。
わたいよろしいけどな行きまっしゃろかな?だいぶに疲れてまっさかいな」。
「あかんか?」。
「けど『いざとなりゃ20里や30里何でもない。
テレガラフの虎や』言うてましたよってにな行くやも分かりまへん。
ちょっと待ってておくんなはれ。
俥屋さん俥屋さん」。
「もうあかん。
ももも…もうあかん」。
「言うてたんとだいぶに違うな。
しっかりしいや!」。
「あっ。
あ〜大将でっかいな。
間に合いましたんかいな?」。
「ああ間に合うた間に合うた。
おおきにおおきに。
あんたのおかげや。
これ少ないけどなわしの気持ちや。
取っといて」。
「さようか。
おおきにどうも。
あ〜!こらあきまへん!なんぼなんでもこらあきまへん。
こら多すぎます。
なんぼなんでもこらあきまへん。
こらあきまへん!なんぼ…。
あさようか。
おおきにどうも」。
「でなちょっと頼みがあんねんけどもな」。
「何だんねん?帰りですか?」。
「あ〜帰りやねんけれどもなちょっと違うねん。
わしじゃないねん。
ここに守奉公に来てる子の母親がな…」。
「ええええええ。
さようか。
かわいそうにな。
まあそういうこっちゃったら行かん事おまへんけどな。
でその子の親元ちゅうのはそれどこだんねん?」。
「いてやってくれるか。
えらいすまんな。
旦さんその子の親元ちゅうのはそれどこです?」。
「ああそない遠方じゃありゃせん。
丹波の園部じゃ」。
「待った待った待った待った待った!だんだん遠なるがな!この分でいったらわたい生涯大阪の土踏めんや分からん」。
「大層に言いないな。
ちょっといてやりいな」。
「ちょっと行けるとこやおまへん」。
「そんな事言わんと」。
「俥屋さん。
私ここのあるじ万屋太兵衛と申します。
うちの奉公人の親孝行のためじゃでなちょっとお力を貸してやって頂けませんかな?」。
「そんな事言われてもなわたいそんなとこ行った事ないし」。
「そんな事おっしゃらんとなあのとおりあんな小さい子どもが心配してますのじゃ。
あのとおりな。
うん。
これおしん。
お前もちょっとこっち来てお頼みしんかいな」。
「おっちゃんお頼申します」。
「う〜んつらいなぁ。
子どもが頭下げないな!う〜んもう乗りいな!」。
「いてやっとくなさるか。
えらいすんませんな。
いや〜もうこのお礼にな私はこう見えましてもな文部省のお役人にちょっとした知り合いがいますのでなあんたのこの事をば修身の教科書に…」。
「いりまへん。
もう恥ずかし。
いりまへんいりまへん。
乗ったか?忘れ物ないな?ほな行ってきまっさ。
ええ。
道はどういう事になります?ええええええ。
あそこから一本道でっか。
分かりました。
ほな行ってきまっさ。
はい。
はいこら。
はい。
はいこら」。
「おっちゃんしんどいのにえらいすんません」。
「子どもがいらん気ぃ遣いないな。
それよりもな心配で寝られへんやろけどもな無理してでも寝ときや。
目ぇつぶってるだけでもだいぶん楽やさかいな。
はい。
はいこら。
はい。
はいこら。
はあしんど…。
さすがに山道かかったらえらいわ。
なあ。
丹波の園部やなんてもっと近いとこから来いよ。
もうちょっとあるやろ。
宇治とか山科とかな。
まああんまり近いとこから奉公にとったら逃げて帰りやすいってな事をいうけどななにも園部からとらいでもええやろ。
なあ遠いとこから来てんねんな。
おい。
これ。
寝てんのんか。
やっぱり子どもやな。
はあしんど。
ちょっとどっかで一服しよか。
あっここがええわ。
寝とるしな。
どっこいさのこらそと。
はあ〜。
何?何や?あっ寝言か。
何言うとんねん?何や?何言うとんねん?」。
「お母ちゃ〜ん」。
「え〜い!え〜い!一服させよらんなホンマにもう。
東の空が白いできた。
あっあんなとこに立石があるわ。
え〜何何?『これより園部』。
あっおしんちゃん園部や!」。
「おっちゃん着いたん?」。
「おう。
園部の取っかかりや。
ここから道案内頼むで」。
「うん。
向こうの棒ぐいに黒牛つないでるとこあそこです」。
「あそこか。
もう一っ走りや。
え〜い!さあ着いた」。
「おっちゃんおおきに」。
さあ俥屋の方はほっとしたのとくたびれたのでそこへヘタヘタとへたばってしまいよった。
「俥屋さん俥屋さん!」。
「めえ〜。
めえ〜めえ〜」。
「ヤギみたいな人やな。
えらいすんませなんだな。
私おしんの父親でございます。
聞きゃああんたが夜通し走ってくれなさったそうで」。
「いやいやおとっつぁんでっか。
そらよろしいねん。
どうです?おっかはんの方は」。
「ありがとうさんでございます。
娘の顔見たらいっぺんに元気が出ましてなお医者の先生様もビックリしてなはった。
『娘の顔見せるのが一番の頓服じゃ』ちゅうてな。
この分なら養生さえすりゃ命に別状はないという事でな」。
「さようか。
そやったらよかったですわ。
ええ。
わたいもね夜通し走ったかいがあるっちゅうもんで」。
「ありがとうさんでございます。
助かりました。
お世話になりました。
ありがとうさんでございます。
でなえらいすまんがな疲れてなさると思うんじゃがな」。
「ええ何だんねん?」。
「お医者の先生様がな帰りなさるのでなちょっと俥をな…」。
「そら行きまっけどなちょっと一服させとくんなはれ」。
「それがな何でも古いお友達がお故郷へ帰りなさるというのでどうしても見送ってやりたいち言いなさるでな」。
「ああ急きまんねんな。
もうよろしい。
もう乗ってもらいなはれ」。
「いてやっとくなさるか。
えらいすんませんな。
あの〜先生様先生様!俥屋さんがいてくれなはるそうじゃ。
早い事お俥の方へ!」。
「ああそうかね。
えらいすまんね俥屋君。
それではやってもらおうか舞鶴まで」。
「待った待った待った!どっから医者呼んできたんや!なんぼなんでもそんなもん行きまっかいな!何?『いざとなりゃ20里や30里何でもない。
テレガラフの虎や』いうておしんが言うてた。
言わんでもええねん!こんな事。
ホンマにもう!分かりました。
もうこうなったら行けるとこまで行きますわ。
これで死んだら俥屋の本懐ですわ。
乗んなはれ」。
半分やけくそで舞鶴の町。
医者の玄関先へたれこみよった。
「奥や。
今帰りました。
何?あいつがいとま乞いに来て。
何をすんのんじゃ。
ええ?もう間に合わんぞホンマにもう。
おおもうこんな時間じゃ。
乗り遅れるぞ。
ええ?わしを待ってたがために故郷へ帰るのが遅れるってな事になったら申し訳がない。
そうじゃ!俥屋君俥屋君!」。
「もうあかん。
もう死んだ。
もうあかん」。
「そんな事言わんともう一っ走り頼む。
もう一っ走り!」。
「もう一っ走りでどこまでやりまんねん?」。
「いやわしじゃないのんじゃ。
わしの友人が故郷へ帰るのでなちょっとそこまで送ってやってもらいたい」。
「さよか?もうこうなったらやけくそや!そこまでってな事言わんとねその人の家まで送らせてもらいますわ」。
「何?家まで送ってってくれるか。
そら本人も喜ぶ。
これ俥屋君が家まで送ってくれるそうじゃ。
早い事出ておいで!ほれゴルバチョフ!」。
(笑い)
(拍手)雀喜さんの「帰り俥」でございました。
いかがでした?おしんは出てくるわ最後のゴルバチョフですか?まさかみたいな感じでとっても楽しませて頂きました。
なかなか難しい話題でございました。
ただこの作品は先生の作品だと…。
そうなんです。
いつごろどんなきっかけで作られたんですか?今から30年ほど前に今日やった雀喜さんの師匠の雀三郎さんこの方のために書いたんです。
そうなんですか。
これもともとはタクシーの運転手さんに聞いた話なんですわ。
次々とお客さんもらうねんけどお客さん乗る度にだんだん違う所へ連れていかれそうになってものすごく不安やったっていう話聞いてこれはひょっとしたら人力車に置き換えたら落語になるかなと思て作りましたんや。
すごいとこから生まれたんですね。
落語作家というのはそういうところいろいろ考えてる訳です。
すばらしい。
ちょっと尊敬してね。
はい。
というところで後半は桂楽珍さんの登場でございます。
「新版狸賽」。
どうぞ。
(拍手)
(拍手)え〜私は桂楽珍と申しますがめったにテレビでしかもNHKさんで落語をやらせて頂くなんていう事はまれでございます。
やっぱりあの〜いいですね。
普通の演芸場と違うのは放送がいいですね。
私が出る前の館内放送聞かはりました?「本日はテレビ中継でございます。
収録でございます。
どんな演者さんが出ても決して席をお立ちにならないで下さい」。
ありがたいですねホントに。
ですから今絶対お立ちになったらあかん訳です。
え〜いいですね。
しかもね私の今日のポジションというのが放送ではそら分かりませんけども中入り明けというのが一番いいんですよ。
(拍手)いやいやいやホントに。
と言いますのは前座さんが出てる時というのは緞帳上がってすぐですから皆さんの方が緊張してますでしょ。
後頭部しかテレビに映れへんねんけどもこうして緊張してね…。
毛立ってへんやろかみたいな。
ここがNHKホールかみたいな。
お客さんの方が緊張しますけども2席3席と聞くに従って落ち着いてきはりますから。
落ち着いてくると同時にですねちょっとトイレ行きたいというのがこの辺に来ますんで落語聞きながらトイレ行きたいちゅうのがこの辺にあってなかなか笑いにくいもんでございます。
その点私はもう落ち着いてるでしょ。
しかも余裕があるからちょうど今の状況が一番いい訳ですよ。
…て言いながら今から落語やって全然受けへんかったらどないやて言われますけども。
ひとつよろしくお願いします。
前座話でございますけどね今日はかわいらしい動物が出てくる話で昔話に出てきそうなんですけども私の田舎が鹿児島県でございまして鹿児島県というても広うございますけども奄美大島でございます。
徳之島というとこです。
徳之島って言ってもあんまりピンと来ないと思いますがこの間ニュースで話題になっておりました。
徳洲会の地元でございます。
徳之島出身者の集いの事を徳洲会っていうんですよ。
別に病院だけじゃないんですよ。
ですから私も徳洲会の一員で徳洲会の演芸部の会というのがあるんですけども三味線弾いたり島唄歌ったり指笛で歌弾いたり落語したりとそういう集まりの一人なんですね。
でうちのおばあちゃんも実は昔でございますけども徳之島徳洲会の演芸部を創設した頃の島唄の達人だったらしいです。
私のおばあちゃんが。
うちのおふくろのおふくろですけども。
102歳で亡くなりましたが亡くなる前日まで生きてました。
(笑い)生きてたちゅうか元気でサトウキビ畑で草取りなんかしてたらしいですよ。
私は4〜5歳の頃なんていうのはずっとおばあちゃんのとこで寝る言うて。
子どもの頃ですからね。
おばあちゃんがいろいろ子守歌なんか歌ってくれて私を寝かしつけたという記憶がありますわ。
そのおばあちゃんの話の中でも島でも動物が人間を化かすなんていう話がちょいちょいあります。
まだ残ってるんですけども。
狸狐なんて言いませんね。
クンムンって言いますけどね。
クンムンが人間を化かすんですけども必ず最後優しいフォローがあったりするそんな昔話でございます。
落語にも同じようなんが出てまいりますけども…。
「こんばんは。
こんばんは」。
「ええ?誰やいな?わし今から出かけるとこや。
どうせ錠掛かってへんさかい開けて勝手に入ってこい。
勝手に開け…。
入ってこい入ってこい。
閉め!閉め!見られたらどうすんねんお前。
お前昼間の狸やないかい?」。
「へえ。
親方昼間は危ないとこ助けて頂いて誠にありがとうございました」。
「まあな人間の子どもっちゅうのはな1人やったらかわいらしいもんやけどどういう訳かわしも分からんねんけどなぎょうさん集まると凶暴になんねやあれがな。
今時分お前わしが通らなんでみい子どもたちの家々の食卓あがって狸汁なってるでお前の。
こんなとこおってどうすんねん。
早いとこ巣穴へ戻れ戻れ」。
「へえ。
実はあれからわたい巣穴へ戻りまして今日の話を父上母上に申しましたところそれはもうお前人間に恩を受けたらその恩を返さんでどないすんねや。
そのままでは人間よりも劣ると言われて。
三日三晩今日からわたい炊事洗濯掃除人間に化けて親方の身の回りの世話やらせて頂きとうございます」。
「ええ?身の回りてお前…。
何べん言わすねん。
やもめ暮らし。
見てみいお前。
そんなもん…。
人間に化けてって訳の分からんもんや。
あっちょっと待ちや。
人間以外のもんにも化けれるかい?いやいや実はなわしこれからばくち出かけるとこや。
チョボイチちゅうてなサイコロ1つでやんねんけどそれなお前がサイコロに化けてくれたらな〜。
今までの負け全部取り返してやで1円2円3円…いやいや5円も持って帰れたらお前なふたつきやみつき遊んで暮らせるねんけどな。
どや?サイコロに化けれるか?」。
「へえ。
お安い御用です。
サイコロですね?」。
「いけるかえ?」。
「ええ。
わたいより体の小さいもんやったらどんなもんにでも化ける事できます」。
「ふ〜ん。
ほな化けてくれるか」。
「いいえ。
人間の目の前で狸が化けるとこを見られると狸憲法第96条の第3項に違反しますので。
6か月以下の懲役と罰金に処せられます」。
「ホンマかいなお前。
そんなおもろい法律あんのんか。
ああ分かった分かった。
目ぇつむったらええねんな。
よっしゃ。
で?ひいふうのみっつやな?ひいふうのみっつ。
はい。
手ぇポンやな。
おいもうええか?目ぇ開けるで。
あれ?ヘッヘッヘ…アホらし。
あんな子狸に担がれてもた。
だまされたんやな。
しゃあない。
出かけよ」。
「親方。
わたいここです。
親方」。
「え?あっ!いやいやいや…。
これお前かい?」。
「へえ。
わたいです」。
「ホンマかいな。
また上手に化けたな〜。
…と言いたいところやけどこんな毛だらけのサイコロないで。
お前な毛へっ込めへっ込め。
一発でばれるやないか。
そうそうそう。
へっ込んだへっ込んだ。
へっ込んだけど何やこんなところにお前…毛玉?毛袋ちゅうんかな?これ何やねん?けったいなんついてるで。
ピンの上に…。
あっ痛い?これお前の尻尾か?あ〜真っ赤っかのピンの上に尻尾があるっちゅう事はピンは…。
ええ?ケツの穴?汚いな。
おいおいおい。
もうちょっとで触るとこやないかい。
尻尾へっ込めへっ込め。
おおへっ込んだへっ込んだ。
ああおもろいな〜。
ちゃんと234もあるわ。
ちょっと練習や。
転がすで。
あんじょう転がりや。
うん。
2やな。
うん。
2やな。
うん。
2やな。
お前2ばっかりやないかい。
ええ?2が一番楽?楽な目ってあるかい?2は天井向いて目ん玉…。
ああ〜これお前の目ん玉か。
そやけどお前目ん玉がまばたきしたらあかんで。
2がまばたきして…。
開けとき開けとき。
そうそうそう。
開けとけじ〜っと。
ああずっと開けとったらだんだん2が充血してきたな。
しゃあないな。
涙こぼれてるわ。
まあまばたきしい。
よっしゃ。
うわ〜これでなピンがケツの穴。
2が…。
3はいな?3は?うん?鼻の穴膨らまして片方目ぇつむる?あっ3になってるわ。
6は天井向いてひっくり返って手と足と目。
あ〜6!目ぇつむったら4か。
おもろいな!よっしゃ!これでな3円4円5円…いや10円は持って帰るで!今までの負け全部取り返したろ」。
「どないします?いやいやこいつが今日は銭ぎょうさん持ってるさかい胴をとらしてほしいちゅうて。
いやいやいかさまするようなそんな度胸あれへん。
おいお前ホンマに銭持ってんのか?」。
「へえ。
今日は銭ようけ持ってきてん」。
「ふ〜ん。
まあないこっちゃけど胴とらしたらぁ。
サイコロ持ってきてんな?いやいや分かってる分かってる。
悪い事せんちゅうのは分かってるけどちょっとな決まりもんやさかいちょっとサイコロ貸してくれるか?いやいやちょっと確認や。
分かってる分かってる。
鉛とか仕込んでないのやろうけどな。
おっ!うわっ!ビックリしたおい!このサイコロぬくいで」。
「そらぬくいやろ。
肌身離さず持ってきたんやから」。
「お前が肌身離さず…。
気色悪いなそやけど。
けったいなサイコロやなこれ。
硬いんか柔らかいんか分からんで。
これなお前大丈夫か?」。
「アハハ…そないかわいそうな事したりな。
目が回るやろ」。
「目が回る?変わるやろ。
ちょっと念のためや鉛入ってへんかかむで」。
「あかんあかん!あかん!かんだらあかん!かんだらかむで」。
「訳分からん事…。
まあええわ。
あんじょう普通に回ったらええねやホンマにな。
うん?うん?えこれ…。
うん!おいやもめこのサイコロあかんで」。
「何で?」。
「何でって転がらんとパッとふんばりよるで。
こんなおかしなサイコロ今まで見た事ないで」。
(小声で)「あのなたーちゃん。
たーちゃん!ズボラせんと走りや!たーちゃん!」。
「お前誰としゃべってんねや。
今度回らんかったらあかんでな。
ちゃんとあんじょう回って走らなサイコロっちゅうのは。
おお。
ちょうどええ。
これでええねやこれでな。
これで走ってる走ってる…」。
(笑い)「おい今のサイコロ見たか?2のまま横へスッと動いたで。
おお帰ってきた帰ってきた帰ってきた帰ってきた帰ってきた帰ってきてビャッと止まっておい!おいやもめやっぱりこのサイコロあかんわ」。
「何で?」。
「何でって息ハアハア言うてるで。
こんなしんどそうなサイコロ回してられへんがな」。
「いやわしがやったらあんじょううまい事いくて。
たーちゃんしっかりしてや!ばれるやないかい!あの〜大丈夫。
これでできる」。
「ホンマにできるな?」。
「分かってる分かってる。
わしが胴とんねんからな。
頼むで。
これやな。
うわ〜これ一遍やってみたかったんや。
入ります。
うわ〜!ハッハッハ!こんなん言うてみたかったな!よいしょっと!さあさあ張ってくれるか。
さあさあこっち来んかい。
張った張った張った!何でも張らんかい。
えらい数が多いな。
6に5に666。
何や。
ほかの目あるやろがい。
え〜っとない目はどれや?ピンもあるな34。
うん?ない目は…2や!2が出たらわしの勝ちやな?たーちゃん最初は2やで。
一番楽なやっちゃで。
まばたきしたらあかんで。
2やで。
天井向いて目ん玉…」。
「お前誰としゃべってんねん。
早いとこつぼ取らんかい」。
「分かってる分かってる。
さあ勝負!よいしょっと!うわっ2や!うわ〜!この銭全部わしのもんや!」。
「くぅ〜!どないします?いきなり出しましたで」。
「大丈夫大丈夫勢い変わりますわじきに。
大丈夫大丈夫」。
「ほうか。
おい早いとこ振れ」。
「分かってる分かってる。
言われんでもいくで。
さあよいしょっと!張った張った張ったい張ったい!え〜何やまた数が多いな。
6に5に666。
うん?え〜そしてない目はどれや?うん?あれ?5やな。
5やな5」。
(せきばらい)「たーちゃんた…。
あれ?ピンはケツの穴や。
2は目ん玉や。
3が…。
えっ!5言うてへんで。
あら!たーちゃん5や。
知らんかな?梅鉢の紋天神さんの。
ほれ真ん中にポッってあってパッパッパって天神さん知らんか?」。
「おいおいおい!やもめ!お前この中身のサイコロなパッと取ったら中で狸が天神さんの格好してしゃく持って『うう〜』とかそんな落ちとちゃうやろな?」。
(笑い)「お前今それ言うてどうすんねや。
あと残った時間どうすんねや!」。
「何を言うてんねやお前。
ハハハ…。
おいもう遊びはやめや。
やもめ目ぇつむれ」。
「えっ!?」。
「いかさましたらどんな目になるか分かってんな」。
「分かってるよ。
仲間内でも体ズタズタに八つ裂きにされてグルグル巻きにされて川の中放られんねやろ。
お前ら今からわしを…」。
「いやいやそんな事せえへん。
これサイコロホンマもんの狸やろ?分かってる分かってる。
目ぇつむってひいふうのみっつポンってたたいたら堪忍したろか」。
「そんなんで堪忍してくれんの!?ごめんな。
すまんな。
金欲しかってんわし。
目ぇつむってひいふうのみっつ!これでええねんな?これでわしの命助かんねんな?目ぇ開けるで。
あっ!いやいやいやいやいや…!お前らみんな狸やったんかい!?」。
「ハッハッハ!ポンポンっと。
そうよ。
親方えらい気ぃ付きましたんでどうぞ」。
「ああそこのきなはれのきなはれ」。
「うわ〜一段と大きな狸出てきたで」。
「のきなはれ。
あ〜やもめはんですか。
昼間はうちの小せがれが命を助けて頂いて誠にありがとうございました」。
「はっ!はあ〜!あんたあの子狸さんのお父様でいらっしゃいますか」。
「いやいやお父様て…。
おいおい!こら!何をゴソゴソしてんねんつぼの中で。
おいおい!出てきてご挨拶せんかい。
いつまで…。
ええ?襟首つかんでよいしょっと!」。
ワヤワヤワヤワヤワヤ…。
「はあ〜!やもめはんこれうちのおとんでね。
おとん挨拶せんかい」。
「何を偉そうに。
親子そろうたとこで誠にありがとうございました」。
「あ〜いやそうでっかいな。
わて命どうなるか思うてドキドキしてました。
そやけど惜しい事したな〜。
え?何でって…。
わたいねいかさまばくちして今までの負け全部返してね10円もあったらまあ半年は遊んで暮らせるな思てましたけどやっぱりね惜しい事しました」。
「アッハッハッハ!やもめはん10円ごとき何でございます。
おいあれを持ってこんかい!」。
「うわっ!うわ〜!狸いっぱい出てきましたで。
皆えらいもん担んで。
真ん中から大八車でワッセイワッセイ言うて。
あれ何でございます?」。
「おい皆これをやもめはんに」。
「うわ〜!一円札いっぱい降ってきましたがな!うわっ!うわっ!ちょっと!溺れてまう!あかんあかん!これやったら息できへん。
これやったらなんぼぐらい…」。
「はい10万円ございます」。
「10万円!?一生遊んで暮らせるわ。
せやけど溺れてまうわ。
ああここにあったこれにつかまろう。
ああ〜!」。
…とよう見ますとやもめ山の中で木の葉っぱの束にうずもれながら小枝つかんで「うう〜!」。
(拍手)「狸賽」でございました。
どないでした?楽しかったです。
狸とサイコロがもう浮かぶような感じでしたね。
また彼がちょっと狸みたいな顔してますから。
かわいらしかったです。
もうあの話は彼ならではの話…。
どうも!ありがとうございました!お疲れさまでした。
これはこれは…。
素子さん見に来てはったん?今日は見させて頂きました。
何でも勉強しますね。
大好きです。
バレーボールやっててスポーツコメンテーターして最近は舞台の女優もやって噺家もやろう思てんちゃいますか?ちょっと考え始めました。
考えてんの!?うそです。
お茶子さんをやりたいです。
お茶子は目立ったらあかんのよ。
めっちゃ目立ちますやん。
目立っちゃいますね。
第一着物こしらえよう思たら高うつくわ。
サイズがね。
小佐田さんどうしはったん?いてるいてる!あんたが邪魔してまんのや。
気が付かなんだわ。
子狸や思てたら。
アホな事言いな!この人演芸好きですよ。
さっきもお話聞いてたんです。
大好きでね。
すばらしかったです。
これからもいっぱい応援したいと思います。
ありがとうございます。
私もう最終のヘリコプターが…。
ヘリコプター!あら〜。
通りがかりで。
気を付けて。
ありがとうございます。
思わぬ人が入ってきましてビックリしましたけどね。
2回にわたりまして落語を聞いてもうたんやけどもいかがでした?何回か生でも見させて頂いた事あるんですけどますますいろんな方の作品を見て聞くともっともっと深みにはまっていろんな事を知りたくなりました。
すごく楽しかったです。
そしたら生も見て頂いてテレビでも見て下さいね。
これからはいっぱい見たいと思います。
お願いします。
というところで今回の「上方落語の会」これでお開きでございます。
ではまたお目にかかります。
2014/04/25(金) 15:15〜16:00
NHK総合1・神戸
上方落語の会「帰り俥(ぐるま)」桂雀喜、「新版 狸賽(たぬさい)」桂楽珍[字]
▽「帰り俥」桂雀喜、「新版 狸賽」桂楽珍▽NHK上方落語の会(26年4月3日)から▽ゲスト:大林素子(スポーツキャスター)、ご案内:小佐田定雄(落語作家)
詳細情報
番組内容
NHK上方落語の会から桂雀喜の「帰り俥」と、桂楽珍の「新版 狸賽」を、ゲストの大林素子のインタビューもまじえてお送りする。▽帰り俥:売り上げの上がらない車屋さんがもう帰ろうとしているところへ一人の急いだ客がやってくるが…▽新版狸賽:昼間助けた狸が何か恩返しをしたいとやってくる。そこで男は一計を案じてサイコロに化けてもらうという古典落語を楽珍流にアレンジした作品。▽ご案内:小佐田定雄(落語作家)
出演者
【出演】桂雀喜、桂楽珍、【ゲスト】大林素子、【案内】小佐田定雄
キーワード1
落語
ジャンル :
劇場/公演 – 落語・演芸
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
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