NHK高校講座 地理「地球を旅する」(1) 2014.04.25

じゃがいもだけでなく…中田敦彦です。
今日から地理の新しいシリーズが始まります。
そしてこれから皆さんと一緒に世界を旅するのがこちらの3人です。
山ちゃん事山田彩です。
ドミニクです。
ドミって呼ばれてます。
田中日奈子です。
日奈って覚えて下さい。
3人そろって…かわいい。
かわいいですね。
「トリプルG」。
その「G」って何ですか?「G」っていうのはですね…あ〜発音がいい。
GeographicGirls。
この3人。
山ちゃんドミちゃん日奈ちゃんの3人と世界のいろんな所を見ていきたいと思います。
でも私外国って行った事ないんですよ。
行った事ない?はい。
まあね行った事ある人の方が少ないよね〜。
僕もね何だかんだでそんなに行ってないんですよ。
という訳でそもそも僕らが住んでるこの世界もっと大きく言うとこの地球自体がどうなっているのか知らないと思いますのでまずはそこからひもといていきたいと思います。
宇宙から見た地球です。
私たちが知っている現在の世界。
実は最初からこの形だった訳ではないのです。
では時を遡ってみましょう。
2億2,000万年前そこは恐竜が支配する世界でした。
そしてこのころ地球上の大陸は一つにまとまっていたと考えられています。
やがてパンゲア大陸はゆっくりと長い長い時間をかけて分裂衝突をしながら移動していきました。
そして現在に至るまでの過程で地球上にはさまざまな表情がつくり出されていったのです。
地球上の最も高い出っ張り…世界一高いエベレストもここにあります。
空から見ると鋭くとがった剣のようです。
ヒマラヤ山脈は7,000mから8,000mにも及ぶ高い山が連なる世界の屋根です。
一変してなだらかな山々。
その麓には雄大なモンゴル高原が広がります。
モンゴル高原の標高は平均1,500m。
地球のなだらかな出っ張りです。
そこでは草原を生かした人々の暮らしが営まれています。
さて今度は世界一真っ平らな土地へ。
南米にあるウユニ塩原。
標高およそ3,700mに広がる塩の大地です。
年に1度の短い雨期。
雨が降ったあとの塩原は一面水で覆われます。
空の変化を映し出す天空の鏡。
この時期だけ見る事ができる特別な風景です。
今度は地球上のへこみに行ってみましょう。
アフリカ大陸海面よりも100mも低いダナキル低地です。
行く先に見える大きな穴。
のぞいてみるとそこは煮えたぎる溶岩の湖です。
日が落ちるとその表情は一変します。
地球の奥深くから湧き上がるおよそ1,000度の溶岩。
地球のエネルギーを感じさせる風景です。
地球上の雄大な出っ張りやへこみ。
時間の流れとともにつくられた色とりどりの風景。
私たちが暮らす地球は地形がつくり出す豊かな表情で満ちあふれています。
すごかったですね。
(3人)すごかったです。
ウユニ塩原。
行ってみたい。
それ気になった?すごい気になりました。
真っ平らなね。
ちょっとなめてみたい。
なめてみたりね。
確かにどんな味するのかね。
ホントにしょっぱいのかな〜とか思って。
しかも雨降ったあとはねすごいきれいだったし。
ヒマラヤみたいに高いとこもあればマグマがあるような低い所もあって。
大陸が動いたりとか…なるほど。
いい疑問だと思います。
では見てもらいましょう。
これを見よ。
(3人)おぉ〜。
さあこれはですねいろいろな地形が出来る鍵…地球の表面は1枚で包まれているのではなく十数枚に分かれた硬い岩盤に覆われています。
この一つ一つが…そして地球の内部を見てみるといくつかの層になっています。
プレートはマントルの上の部分と表面の硬い地殻の部分です。
プレートの下ではマントルがゆっくりと動いてプレートを複雑に動かしています。
そのためプレートの上にのっている大陸も移動する事になるのです。
地球は1枚でつながってるのではなくてパッチワークのように何枚もが重なって出来てるんだという事ですよね。
(山田)結構プレートの大きさもそれぞれ違いますよね。
まちまちですよね。
大きいのもあれば…。
(山田)すごくちっちゃいのがある。
このプレート何か気になるよね。
(ドミニク)どうなるんだろうみたいな。
日本どこなんですか?日本はねここです。
(山田)あった。
(田中)プレートが1個2個3個…4つ。
4つよ。
忙しいよね。
ここ何か起きそうだな〜っていう感じするもんね。
でも…そうだよね。
何でプレートが動くとそうなるのか?そこ聞いてみましょう。
田中友也先生です。
(田中)よろしくお願いします。
(3人)よろしくお願いします。
こんな疑問が今出てるんですがなぜなんでしょうか?プレートというのはここにいっぱいあるんですけどみんなが同じように動いている訳ではないんですね。
それぞれが複雑に動いています。
なので例えば…へぇ〜。
すごい勢いでプレート同士がぶつかって高い山が出来たりしてるんですよね。
なるほどね。
これだけ高くなるからにはズバ〜ンってぶつかって…。
ぶつかるスピードがすごかったんじゃないかって…。
もちろんぶつかりはするんですけどガチャンとぶつかる訳ではなくてゆっくりと押されるように長い時間をかけてぶつかっていってギュギュギュギュ〜っと持ち上げられていくっていうのがヒマラヤ山脈が出来た出来方なんですね。
こんなに山脈高いけどゆっくりゆっくり出来上がったものなんですか。
今出てきたヒマラヤ山脈及びダナキル低地そしてウユニ塩原これは全部プレートの境界に比較的近い所にあるかと思うんですが同じプレートの境界にある地形でも…いろいろな地形はプレートの境界でどんなふうにつくられるのかというのは気になるんですけども先生それを知るキーワードありますか?はいそれは…広がる?狭まる?ずれるって?
(3人)何?深い深い海の底。
海底で爆発する火山の姿を捉えた映像です。
海底にはこのような火山が連なっている場所があります。
そこでプレートが生まれるのです。
こうした火山は山の峰のように連なり海嶺と呼ばれています。
海嶺では地球の内部から湧き出してきた高温の物質が冷えプレートになって広がっていきます。
これが…通常海嶺は海底深くにありその姿を見る事はできません。
ところが海嶺の上にある島アイスランドは広がる境界の姿を見る事ができる世界でも珍しい島です。
島には何本もの深い裂け目が走ります。
アイスランド語でギャオと呼ばれる巨大な地割れです。
横を走る車の大きさに注目すると裂け目がいかに深いか想像する事ができますよね。
しかもこの大地の裂け目なんと今もなお広がり続けているのです。
地球の大きさは変わりません。
プレートはどこかが広がればどこかが縮みます。
それが…ここではプレートがもう一方のプレートに沈み込み地中深くに消えていきます。
狭まる境界には沈み込むのではなくプレートが持ち上がる場合もあります。
それがヒマラヤ山脈です。
ヒマラヤ山脈は2つのプレートがぶつかる事で海底が押し上げられて出来た山脈です。
そして世界の屋根といわれるこのヒマラヤ山脈は今も少しずつ高くなっているのです。
さて…この状態が地上ではっきり見えるのが北アメリカの…プレートの動きで大地が裂けています。
一見するとアイスランドのギャオに似て見えますがギャオは裂け目が広がっていく方向に動いています。
それに対してサンアンドレアス断層は画面上下の方向にずれているのです。
プレート同士がぶつかる時の現象によってプレートの境界には特徴ある地形がつくり出されているのです。
プレートが動くってすごい事ですよね。
すごい事。
それが見れちゃう場所があるっていうね。
ここは離れてるんですよね。
こっちはずれてる。
離れている方がギャオでずれている方の名前…。
ササン…何でしたっけ?サンまで。
2文字。
2文字より頑張りたかったね。
サンアンドレアス断層。
日本でも南アルプス…あの南アルプスはぐんぐん高くなってる。
(山田)えっそうなんですか?意外に身近でしょう。
身近ですね。
それぐらいいろんなとこでいろんな速度でプレートは動いてるんですけども。
1年間で数センチ。
人間の爪が1年間に伸びる速さだといわれています。
えっ人間の爪が伸びる速さ?爪…。
爪が伸びる速さ?爪の伸びる速さですか?実感湧かないですね。
想像つかない。
どの指かぐらいは教えてほしいよね。
ではここで地図を見て頂きましょう。
赤い点がねバ〜っと広がってるんですけれども。
この赤い点が何だか分かるでしょうか?プレートの境界にたくさん集まってますね。
集まってますよね。
特に境界線上に。
これ実はですね活発な火山を表してます。
(山田)火山か。
(田中)火山なんだ。
だから火山活動もプレートと何か関係がありそうですよね。
(山田)そうですね。
そして火山といえば最近こんな出来事がありました。
小笠原諸島西之島のすぐ近くで海底火山が噴火。
新しい島が出来るかと話題になりました。
噴火が起こったのはプレートの境界近く。
ここはプレートが一方のプレートに潜り込む…1か月ほどでこの島は西之島とつながり…火山は地形を変えるだけではなく人々に恩恵も与えてくれます。
その例を広がる境界にあるアイスランドで見る事ができます。
蒸気を上げているのは…アイスランドでは火山がもたらすエネルギーを利用して電気をつくっているのです。
地下から高温の蒸気を集めて発電します。
アイスランドの電力のおよそ30%が地熱発電でつくられています。
発電で使ったあとの温水も有効に活用されています。
温泉です。
広さは5,000。
バスケットボールのコート11個分を超える広さです。
世界最大の露天風呂として人気の観光スポットになっています。
ほかにはこんな活用法も。
地下からくみ上げた高温の水を使って野菜を栽培しているのです。
温水が流れるパイプを床にはわせハウス内を温めます。
夏でも20度になる日がほとんどない気温が低いアイスランド。
火山のエネルギーが人々の暮らしを支えています。
世界の人々はやっぱり自然を利用してるんだなって思ったんですけど。
そうですね。
地形だとかその地形の周りにある自然環境をよく知ると我々人間はそれを活用する事ができますよね。
やっぱり世界の人々の暮らしっていうのがその地域ごとに違うと思うんですけれども何で違うのかというのは自然環境によって決められてるところも多いと思うんですね。
ですのでいろんな視点で人々の生活を見ていけるようにそんな力を身につけてほしいなと思ってます。
先生ありがとうございました。
(3人)ありがとうございました。
今日は今の世界がどんなふうに出来たのかを見てきましたけど皆さんどうでした?やっぱり世界中いろんな所びっくりする所があって特にアイスランドの温泉とか行ってみたいなって思った。
でもああいう所が…プレートが関わってるとか火山が関わってるっていうのは考えつかなかったですよね。
つかなかったですね。
大陸が動くとかって地学と似てるなって思ったんですけど。
私たちが住んでる地球の事じゃないですかその根本っていうのを知れてよかったなって思いました。
そうですよね。
だから今日も今この瞬間もここは今動いてる訳ですからね。
(田中)そうですよね。
微妙に動いてるんですよね多分。
ちょっとずつ。
そう爪が伸びる速さで。
我々のこのスタジオも動いてますから。
そういう事勉強するのって楽しかったですね。
(3人)楽しかったです。
これからいろんな楽しい情報があると思いますので皆さんも楽しみにしていて下さい。
これからも世界中のあんな事こんな事を…。
いろいろ知っちゃおう!現在の世界はプレートが動く事によって表情豊かな地形が生まれたのです。
特徴的な地形はプレートの境界近くに多く見られます。
どのようにつくられたのかを知るキーワードは…プレートの境界では火山活動も活発です。
アイスランドでは火山のエネルギーを利用した暮らしをしています。
地形やその周囲の環境を知る事で人は環境を生かした暮らしができるのです。
2014/04/25(金) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地理「地球を旅する」(1)[字]

人・モノ・情報が地球規模で行き交う現代。国や地域を越え、多様な社会や文化を理解し合うことが不可欠。“世界の今”を読み解く「地理」は、未来を切り開く力となる。

詳細情報
番組内容
世界各地の魅力的な映像がいっぱい。私たちの暮らす地球について学ぼう! 「地球を旅する(1)〜大陸と海洋〜」 <学習のポイント>(1)大陸・海洋はどのようにしてできたか (2)大陸が動く?プレートテクトニクス (3)地震・火山と造山運動(内的要因)
出演者
【講師】中央大学附属横浜中学校・高等学校教諭…田中友也,【出演】中田敦彦,山田彩,ドミニク,田中日奈子,【語り】安元洋貴

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
バラエティ – その他
趣味/教育 – 大学生・受験

映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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