生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
10時5分です。
「くらしきらり解説」です。
きょうのテーマはこちらです。
あすから大型連休ですね。
マイカーで泊まりがけの旅行を計画している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大型連休のドライブとなると気になるのが高速道路の渋滞です。
きょうは、この渋滞対策としてドライバーができることがあるのか考えてみます。
担当は中村幸司解説委員です。
中村さん、ことしの大型連休の高速道路の渋滞予想はどうですか?中村⇒高速道路各社の発表です。
渋滞の長さが45キロ以上のもの出しました。
去年と同じか、去年よりも増えるかということですね。
50キロというところもありますね。
この渋滞、どういうものかという実験をしたものです。
丸くなって等間隔で走っています。
今、28台で走っているんですけれども渋滞は起こっていません。
そうですね。
でも、ちょっと条件を変えると渋滞するんです。
さっきと同じようですが詰まっているところがありますね。
何が違うんですか?車の台数を増やしたんです。
そんなに増えたようには見えません。
2台増やしたんです。
30台で実験するとこうなったんです。
2台だけで違うんですね。
2台違うだけで渋滞が起きるんですね。
車の密度密度が低いと渋滞が起きませんがあるところを超えると渋滞が起きるんです。
水が0度で氷になるようなそういう大きな差がある境があるんです。
どういうところで密度が高くなって渋滞が起きるんでしょうか。
合流とか、いろいろありますがいちばん多いのが上り坂や、サグと呼ばれているところです。
サグというのは何ですか?あまり聞かないことばだと思います。
たるみという意味ですが下り坂のあとに上り坂になっているようなところです。
そういうところを指します。
この上り坂というのはドライバーからすると上り坂になっているのが分かりにくいです。
アクセルをあまり踏まずにスピードが遅くなって後ろの車がブレーキを踏むということがあります。
もともとあまり密度が高くなかったのが上り坂では車の密度が高いということが起きて、先ほどの実験にあるように密度が高いと渋滞が起きるということです。
平たんな道だと勘違いしているドライバーがいるかもしれませんね。
そうかもしれません。
先ほどの渋滞予想を見てみます。
このうち4つはサグの場所で起きるんです。
そうなんですか。
ここにサグがあると知らない方もいらっしゃるかもしれませんね。
そうですね。
サグで渋滞を起こさないようにすることがポイントだと思いますが、何か対策はあるんですか?高速道路を走っていると速度低下注意とか、速度回復お願いします、という表示があると思うんですけれども。
見たことあります。
サグの地点に、よくあるんです。
この表示の意味としては気が付いていないかもしれませんけれども上り坂になっていますスピードが落ちて渋滞の原因になりそうですですから速度が落ちないように注意してくださいという意味が込められているんです。
そんな意味があったんですね。
分かりやすく、アクセルを踏んでくださいと書くわけにはいかないんですか?スピードの出しすぎは危険ですので、交通の安全を確保するという観点からそういう表示はなかなかできないということです。
そうですよね。
あと、前にスピードの遅い車があるとアクセルを踏むことができません。
こういった対策はドライバー1人の力では、なかなか渋滞の解消には結び付きません。
多くのドライバーがサグの意味や表示の意味を理解するということが重要です。
それだけで渋滞を少し緩和することにつながりますからね。
この上り坂でスピードが落ちるということを多くのドライバーに気付いてもらうことが重要なんですけれども、おもしろい取り組みがあるので見てください。
これは中央高速道路の静岡県の三ケ日ジャンクションの近くです。
道路の左側のガードレールの上に光がありますね。
ピカピカしています。
大体、車と同じぐらいのスピードで流れています。
そうですね。
これがだんだん。
ライトに追い抜かれていくような感じですね。
そうです。
このように光が車を追い抜くようにしてドライバーに車のスピードが落ちているというふうに気付いてもらおうという取り組みなんです。
まだ試験段階です。
試験的に行っているものなので渋滞対策に一定の効果があるということが分かっているんです。
ドライバーの側からできる渋滞対策はありますか。
1つは、サグのところでの速度低下に注意です。
あとは渋滞の抜け方です。
渋滞から抜けるときに発進に手間取って1、2秒のことですが時間がかかるドライバーが多いんです。
長い間、渋滞の中にいると1、2秒は遅れてしまうかもしれませんね。
ストレスなど、いろいろありますからね。
これが渋滞の長さを長くする要因につながってしまっているんです。
日頃、運転してるときは前の車だけではなくて2、3台前のほうを見て状況を確認していますね。
そうすると発進に手間取ることはありませんが渋滞のときにはそういうことがあまりできていない。
そういうドライバーが多いということです。
逆に言うと、そういうことができていれば実は渋滞の長さを半分程度までに縮めることも可能だというふうに専門家は話しています。
そんなに効果があるんですね。
あと、ほかにはですね先に渋滞があったらゆっくり走る。
例えば、この先3キロ渋滞ありという表示があったときにその3キロを急いで走って渋滞の後ろについてしまうというような運転をするドライバーがいますが私もちょっとしてしまいますが実は急いでも、渋滞があるのでその最後尾について渋滞の列に加わるだけです。
そうであればスピードを上げるのではなくて比較的ゆっくり渋滞の後ろにくっつく。
そういうことをすると車が詰まっている渋滞の影響を吸収するようなこともできるんです。
こうすることで渋滞の緩和にもつながる。
実際に、そういう報告もあるんです。
あと車線も分かりません。
隣の車線が速いなと思って、車線変更すると、もといた車線が速く感じてしまいますが、どうすればいいんですか。
隣の車線が速いと感じる。
これは、ひと言で言うと気のせいなんです。
気のせいですか。
はい。
ある程度渋滞しているとどの車線もスピードは同じなんです。
でも、やっぱり隣の車線のほうが速く感じてしまうのは何なんでしょうか。
例えば、隣の車線の車10台を追い抜いたあと隣の車線の車10台に追い抜かれたと考えると抜くときは一気ですけれども抜かれるときにはじわじわと抜かれることが起きています。
抜かれる時間のほうが長いのでなんとなく、たくさんの車に抜かれているように思ってしまう。
あと人は悪いことの印象が強く残って心理的な作用もあってたくさんの車に抜かれている。
つまり隣の車線のほうが速いというふうに感じてしまうんです。
本当に気のせいなんですね。
渋滞に巻き込まれたときはあまり車線変更を繰り返しても意味ないということです。
むしろ事故のもとですから無用な車線変更はしないほうがいいですね。
そうですね、こうしてみると渋滞対策が運転のしかたというのは後ろの車に強いブレーキを踏ませないとか道路の状況をよく確認するというふうに安全運転に通じるものです。
過去には混雑した高速道路で1台が無理な車線変更したのをきっかけに40キロの渋滞が起きたという例もあります。
影響があるんですね。
大型連休は車の数が多いですのでちょっとしたことで長い渋滞が起きてしまうということにもなりかねません。
お互い、思いやりがある運転をして連休のドライブを楽しみたいというふうに思います。
そうですね。
中村幸司解説委員でした。
次回のテーマです。
消費増税から、およそ1か月。
物価はどれだけ上昇したのでしょうか。
東京都区部の消費者物価指数などのデータをもとに分析します。
担当は、今井純子解説委員です。
ぜひ、ご覧ください。
2014/04/25(金) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「いよいよ大型連休 渋滞対策ってあるの?」[字]
NHK解説委員…中村幸司,【司会】岩渕梢
詳細情報
出演者
【出演】NHK解説委員…中村幸司,【司会】岩渕梢
ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:22219(0x56CB)