奇跡体験!アンビリバボー 2014.04.24

(庄司)ちょっと!ごめんね。
(二宮)待ってはいましたよ。
そう呼ばれる事件がある
今から40年前世間を騒然とさせたある事件が起こった
メディアに大々的に取り上げられることにより人々の関心を集める劇場型犯罪
現在ではテレビの普及などにより多くの事件が劇場型の様相を呈するようになっている
だが殺人の疑惑を掛けられた張本人が進んでカメラの前に登場し…
(虎美)そうでしょ?だからただ…。
身の潔白を主張した事件はこれが初めてだった
それだけではない
男は…
殺人の容疑を生放送で否定した
異例ずくめの展開故にあの松本清張が自らの小説のモデルにしたとさえいわれるこの事件
そして世間はその一部始終を報じたメディアによって誰もが予期せぬ意外な結末を知ることとなる

(走行音)
(男性)おーい!
(虎美)助けてくれ!
(虎美)助けて。
助けてくれ。
(男性)早く。
早く。
(虎美)実は…。
(男性たち)えー!?
これは現場にいた釣り人たちの目撃証言によるものである
転落した車内から男の妻と小学生だった2人の娘が発見された
3人はすでに溺死していた
一方救出された男は近くの病院に運ばれた
命に別条はなく大きなケガもなかった
そして男は警察に事故に至るまでの経緯を語った
その日彼は家族でドライブに出掛けたという
夫婦には15歳になる長男もいたが受験勉強のため自宅で留守番をしていた
別府市の実家を出た男は妻と運転を交互に代わりながら下関と北九州市を結ぶつり橋関門橋を見物
その帰りに大分の夜景を楽しもうと別府国際観光港へと車を走らせた
このとき運転していたのは妻で長距離のドライブで疲れていた男は助手席でうつらうつらしていたという

(走行音)
(和子)あっ。
ああっ。
そのとき…
(和子)ああっ。
(虎美)あっ。
何やってんだ?
(和子)ああっ!?
(虎美)あーっ!?
妻が運転操作を誤り車は海に転落
衝撃で割れたフロントガラスから男だけは何とかはい出し九死に一生を得たという
(男性)大丈夫かいあんた。
突如家族3人を失った男は悲劇の夫として翌日新聞に取り上げられた
男の名は…
臨時教員をなりわいとしていた
実は虎美には14年前に一度離婚した過去があった
それは事故が起こるおよそ1年前
(虎美)ちょっとご相談したいことがあるんですが。
虎美は大分市の結婚相談所を訪れていた
10年以上の独身生活を経て真剣に再婚を考えていたという
(職員)分かりました。
(虎美)よろしくお願いします。
それから間もなく…
一人の女性を紹介された
彼女は夫に先立たれて以来生活保護を受けながら市内のレストランなどでアルバイトをし長男長女次女の3人の子供を育てていた
それをけなげに思った虎美は彼女のことを守ってあげたいと思うようになったという
そして父親のように子供たちの面倒を見ると…
献身的に彼女に尽くすように
出会ってから1年後2人は結婚
3人の子供たちとは養子縁組を結び虎美は…
休日には家族でよくドライブに出掛けたという
しかしそのドライブが…
ただ一人生き残ってしまい失意に暮れる夫
事故の翌日の新聞を見た多くの人たちがそう思ったに違いない
だが…
ここから事態は思いも寄らぬ方向に大きく動きだす
発生当初は事故による悲劇と報じられていた
しかしマスコミが虎美について調べ始めたところ次から次へと彼のとんでもない過去が明らかになっていく
農家の長男として生まれた虎美は臨時教員として働いていた…
その後自宅に放火全焼させ保険金をだましとったとして懲役8年の実刑判決を受ける
他にも幾つもの罪を犯し…
そんな男が起こした転落事故
マスコミが疑惑の目を向けるのも無理はなかった
それだけではない
事故から2日後に行われた3人の葬儀に喪主である虎美がなぜか姿を見せなかった
そして何より世間を騒がせたある事実が明らかとなる
それは…
結婚直後虎美が妻子に掛けていた多額の保険金
3人は大手6社の保険に加入
死亡時に支払われる総額は何と3億1,000万円にもなっていたのだ
こうした事実から保険金目当ての偽装事故ではないか?
母と2人の子供は虎美に殺されたのではないかとメディアはこぞって報道
悲劇の夫から一転
疑惑の人物として大きな注目を集めることとなった虎美
そして事態はさらなる驚きの展開を見せる
荒木虎美本人が突如カメラの前に姿を現し記者会見を始めたのだ
突如カメラの前に姿を現し記者会見を始めた疑惑の主人公荒木虎美
(虎美)分かるでしょ?
(虎美)ねっ。
だから…。
だけど…。
書いてちゃんと。
渦中の人物が突如メディアに登場したことにより事件の…
そして事態はこの後とんでもない方向へと動きだす
(剛力)殺人事件の容疑者がテレビカメラに向かってコメントをする。
(剛力)それまで日本では考えられなかった事態に視聴者は釘付けになったそうなんですが。
加藤さん。
この事件って覚えてらっしゃいますか?
(加藤)何となくは覚えてるんですよね。
ちょうど『全員集合』で忙しいときでニュースも見られなかったんですけど記憶には残ってます。
(設楽)保険金がそんだけ多額ってのはまあ怪しくは思われますよね。
(剛力・加藤)そうですね。
(加藤)多額過ぎますもんね。
(設楽)でも亡くなった本人が入りたかったんだって言ってたから。
でもその亡くなった方からは聞けないし。
テレビでやっぱり奥さんとお子さんが亡くなったって悲劇のかわいそうっていうとこから一転してもしかしたら犯人じゃないかって容疑を掛けられてる人がテレビで色々発言するっていうのはなかなかないですよね?
(日村)そうか。
(福田)でもそれでスタジオに行くっていうことですよね?
(設楽)番組だったの?
(日村)あれ何なんだろうね?
(福田)番組っぽかったですよね。
(日村)そこで話を聞くのかね。
あの人に対してね。
(設楽)まあそうだろうね。
(剛力)さて疑惑の人物に対する警察の追及がついに始まります。
続きをご覧ください。
カメラの前で身の潔白を主張した虎美
ねっ。
だから…。
しかしここで虎美が語らなかった事実がある
確かにもし妻和子が死んだ場合保険金の受取人は虎美ではなく3人の子供たちだった
だが長女と次女が亡くなってしまった今保険金の大半は虎美が受け取ることに変わっていた
その額長男の10倍以上
そして…
会見での不遜な態度を見て虎美の元には世間からの批判が集中
その結果…

一般市民から警察に多くのクレームが寄せられる事態に
確かに保険金殺人をにおわせる幾つもの事実は挙がっていた
しかし決定的証拠と呼べるものはなく捜査員も逮捕に踏み切れずにいたのだ
そんな中世間の批判を静めようと立ち上がったのはまたしても疑惑の男である虎美本人だった
当時平日の午後3時台に放送され主婦層を中心に人気を博していたフジテレビのワイドショー番組『3時のあなた』に生出演
再びカメラの前で…
これはそのときの実際の映像である
疑惑を真っ向から否定する虎美
しかしやがてその主張は大きなほころびを見せ始める
お気付きだろうか?この虎美の話は事故を目撃した釣り人の証言とは大きく異なっている
(虎美)助けてくれ。
(男性)大丈夫か?おい。
(虎美)助けてくれ。
(男性)早く。
早く。
虎美を助けた釣り人の目撃証言によれば…
(男性)どうしたんだよ?
(虎美)実は…。
(男性たち)えーっ!?
虎美は岸壁に引き上げられた後車内に妻子が取り残されていることを語っていた
しかしワイドショーではまだ海を泳いでいるときにそのことを話したと語った
そしてこの矛盾を番組出演者に突かれると…
そう激高すると生放送中にもかかわらず席を立ち…
その後フジテレビの応接室で待ち受けていた報道陣に対し緊急の記者会見を開いた虎美
これは唯一残された本人の肉声である
だからこれは…。
(虎美)全部。
これはね…。
健康診査が。
それに…。
(虎美)だからそれがね…。
(虎美)そうでしょ?だからただ…。
そしてこの記者会見の後視聴者はさらに驚きのニュースを知らされることとなる
何と荒木虎美が突然殺人容疑で逮捕されたのだ
記者会見の直後視聴者が目の当たりにした…
それは…
何と荒木虎美が突然殺人容疑で逮捕されたというニュースだった
フジテレビを出る彼を待ち構えていたのは…
これはその様子を捉えた貴重な映像である
報道陣にもまれながら警察車両へと誘導されていく
しかし決定的な証拠がなく手をこまねいていたはずの警察がいったいなぜ逮捕に踏み切ったのか?
実は一般市民から非難を受ける中警察は水面下で逮捕へ向け奔走
捜査の過程で数々の新たな疑惑を見つけだしていた
転落事故を起こした虎美の車には様々な細工が施されていた
車には車内に入った雨水などを出すための水抜き穴がある
その穴には通常ゴム栓がしてあるのだが虎美の車にあった4つの水抜き穴のゴム栓はいずれも事前に抜かれていたのだ
これは車がすぐ沈むように仕掛けた細工ではないかと思われた
しかもこの車の以前の所有者が水抜き穴の栓を抜いた事実はなかった
さらに警察は同じ車種を使い検証実験を行った
その際転落の衝撃でフロントガラスが割れることが確認されている
そして水抜き穴の栓を抜いた車はわずか15秒ほどで水没することも明らかとなった
これらの事実から警察は事件をこう推測した
転落後虎美は割れたフロントガラスからすぐに脱出
妻和子と2人の娘は突然のことでパニックに陥っているうちに車内に取り残され溺死したのではないかと
(男性)大丈夫か?
わずか15秒ほどで沈む車から脱出するにはあらかじめ事故が起こることを予測しておく必要がある
そこで警察は虎美がハンドルを握りわざと事故を起こしたに違いないと考えた
しかし…
虎美はあくまで和子が運転し転落したと主張
双方の意見は真っ向から対立していた
しかも発見時和子の遺体は子供たちを守ろうとしたのか後部座席にあった
そのため彼女が転落の直前運転席か助手席どちらにいたのかは分からない
この事実さえ突き止めることができれば真相を解明できる。
そう考えた捜査本部は…
(捜査員)だから…。
(捜査員)いいな?
(一同)はい。
法医学を専門とする大学教授に…
その結果驚くべきことが明らかとなる
和子の遺体の左右の膝にあった傷
その傷の位置と…
助手席のダッシュボードにあった2カ所のへこみの位置が一致したとの鑑定結果が出たのだ
これが事実だとすれば事故の瞬間ハンドルを握っていたのは虎美であり和子は助手席に座っていたということになる
鑑定結果を受け疑惑を深める材料になると判断した警察は虎美がワイドショーに出演する前日彼の逮捕状を取った
しかしその一方で彼を確実に有罪にするには今ある証拠だけでは不十分であるとも考えていた
にもかかわらず警察は虎美の逮捕に踏み切る
いったいなぜか?
実は虎美がワイドショーに出演したまさにその日
一部のマスコミが逮捕状の件をスクープしてしまったのだ
もし本人に知れれば逃走の恐れがある
そう判断を下した…
そう。
警察は有罪判決を勝ち取れるとの確信を持てぬままマスコミにあおられる形で虎美を逮捕してしまったのだ
果たして…
疑惑の男は突然の逮捕にもかかわらず護送される最中取材陣に向かって余裕とも取れる不敵な笑みを浮かべていた
(たけし)身の潔白を主張する疑惑の男。
事件の行く末を多くの人たちが見守る中日本中を震撼させた劇場型犯罪はついに舞台を法廷へと移します。
そしてそこに現れた一人の人物によって事件は驚きの展開を見せるのです。
(剛力)ついに逮捕された疑惑の男ですが。
あの最後の不敵な笑みはいったい何を意味してるんでしょうかね?
(設楽)ねえ。
何かちょっとおっかない感じもするけどね。
(剛力)そうですよね。
(福田)でもぽろって言っちゃって。
違ったじゃないですか。
(日村)はい。
目撃証言と違ったりとか。
(剛力)釣り人の。
あれだけじゃやっぱり足りないんでしょうねきっと。
本人の口から出たけど。
(設楽)でも『3時のあなた』に出てたってちょっと。
『3時のあなた』知らないでしょ?
(福田)知らないですね。
(日村)要するにお昼のワイドショーなんですよ。
(設楽)俺『ノンストップ!』とか例えばね。
ああいう感じに渦中の人が来て話するみたいなもんだから。
(日村)すごくない?
(剛力)すごいですよね。
(設楽)いやいや。
(日村)生放送よそれも。
(福田)へえー。
(設楽)でもそもそも事故が起きてから何日後かに葬儀とか報道陣の前に出てきてとかで基本的に悲しんでないじゃないっすか。
(加藤)全然ね。
(剛力・福田)そうですね。
(設楽)ねえ。
最愛の人と子供亡くなってるっていうのに。
まあだからこそテレビで見てる人が「何だ?」「早く逮捕しないのか?」っていうふうになったんだろうけど。
億万長者か?死刑か?
マスコミが疑惑の男をそうてんびんにかける中…
荒木虎美の裁判は転落事故のよくとしの3月に始まった
そして裁判で虎美の本性が明らかとなっていく
検察官は冒頭陳述の中で警察が見つけた新たな疑惑の他に不可解な結婚へのいきさつについても言及した
虎美は再婚の相談の際ある一つの条件を出していた
(虎美)できれば…。
ですから…。
小さい子供がいる母子家庭
やはり最初から保険金殺人を狙っていたのか?
その後相談所の職員の紹介で和子と知り合った虎美は…
彼女の家の向かいのアパートに引っ越し…
(虎美)よろしくお願いします。
出会った当初和子は交際に対して前向きではなかった
しかし3人の子供たちの将来を考えると結婚すれば養育費は何とかするという虎美の申し出を断るのはためらわれた
そして…
だが…
長男と長女は虎美に決して懐くことはなく…
それだけではない。
結婚してからも家族が一緒に住むことはなかった
虎美は向かいのアパートで生活
和子が通い妻をしていた
その上…
(女性)来たよ。
(虎美)ああ。
虎美には他にも複数の交際相手がいたことも発覚
和子と結婚しているにもかかわらず他の女性をよくアパートに招きいれていた
そして事故の数日前…
この言葉はいったい何を意味していたのか?
(女性)何言ってんのよ?もう。
そして中でも裁判で注目されたのが24年前に虎美が起こした保険金詐欺だった
彼が保険を掛けた家はわずか2週間後に火事で焼失
この1件で懲役8年の実刑判決を受けていた
しかも今回のケースも保険の契約から事故までわずか2カ月ほどしかたっていない
検察が不自然と捉えるのも無理はなかった
以上が検察側の冒頭陳述だった
しかしこれらは事実からの推測による…
裁判の争点は車が転落したとき虎美和子どちらが運転していたかに絞られていく
あくまで…
その主張を覆す証拠さえ提示できれば虎美を罪に問える
検察はそうにらんでいた
そこで検察が証言台に上げたのは法医学が専門の大学教授だった
教授は人体モデルを乗せた車の実験と遺体の鑑定から…
妻和子の両膝にある傷の位置と助手席のダッシュボードにあった2カ所のへこみの位置とが一致すると結論づけていた
よって…
この鑑定結果は検察にとって虎美の犯行を裏付ける…
だが…
教授は事故の直前和子の両膝の間には10cmほどの隙間がありそれぞれの傷の高さを合わせると右膝は垂直に左膝は内側に傾けた状態で衝突したと鑑定していた。
だが…
事実和子の左膝の内側には傷があった
ならば脚は外側に開いていたはずと弁護士は主張したのだ
(弁護士)ところが…。
(教授)いや。
弁護士の主張は教授の鑑定が必ずしも和子が助手席に座っていたことを物語る決定打にはならないということを印象づけた
(弁護士)つまり…。
有罪へ追い込む武器となるはずの鑑定結果
しかし弁護側はその不備を突き裁判の流れは一気に虎美有利へと傾きつつあった
だがこの後身の潔白を主張し続けてきた虎美が思わぬ墓穴を掘ることになる
事件から2年が経過したこの日
ある一人の目撃者が証言台に立った
別府市内で鮮魚商を営む…
(高橋)事件があったあの日の夜私は別府国際港の第3埠頭に入る手前の国道を走っていました。
事件があった第3埠頭に程近い国道を走っていたという高橋の車
途中亀川の新川交差点で信号待ちのため私は車を止めました。
高橋は前方を走っていた車の横に自分の車を停車させたという
(高橋)そのとき…。
(どよめき)
法廷内が一瞬どよめいた
虎美にとって不利な証言であることは間違いなかった
(弁護士)裁判長。
だが弁護士は冷静に尋問を展開していく
(弁護士)普通…。
(弁護士)ではなぜ…。
衝撃の告白だった
高橋は何と…
さらに…
(高橋)車は第3埠頭の入り口で左折の合図を出し第3埠頭に入っていきました。
このとき高橋は自分が目撃したことを気にも留めていなかった
だが数日後
(虎美)内緒で保険に入れるわけないんです。
健康診査があるでしょ。
彼は見たのだ
信号待ちで隣にいた男がテレビでインタビューに答えているその姿を
そして運転していたのは妻で自分ではないと語る虎美に…
だが高橋はこれだけ有力な目撃情報を持っていながら…
実は彼の息子はかつてひき逃げ事故に遭っていた
そのときの捜査方法に疑問を抱き…
だが連日の報道で妻が運転していたと繰り返し主張する被告がどうしても許せずこの日…
(弁護士)座れ!座れ。
落ち着け。
落ち着け。
(虎美)分かった分かった。
分かったよ。
(裁判長)弁護人。
(虎美)あっ。
だから…。
第2埠頭から事件のあった第3埠頭へ行くには1つ目の交差点を曲がらずに国道を真っすぐ進み2つ目の交差点を左折する必要がある
高橋は裁判中交差点を曲がって第3埠頭へと向かう車を見たと証言していた
もしこれが事実だとすれば高橋が見た車は虎美の車ではないということになる
車はどちらの交差点を左折したのか?
食い違いを見せる双方の証言
そしてこの後意外な形で真実が明らかとなる
いや。
実は当時別府国際観光港では工事が行われており道にはテトラポッドが積まれていた
そのため第2埠頭から事件があった第3埠頭へと向かうことは不可能だったのだ
事件現場に行くには高橋が証言した交差点を左折するしか方法はなかったのである
鮮魚商である高橋は魚の運搬のため日々港に出入りしていた
(虎美)何とか言ったらどうなんだ?おい。
それよりお前。
お前!そうだ。
(虎美)分かった。
分かった分かった。
分かった。
大丈夫。
大丈夫だよ。
よって…。
荒木虎美に判決が下ったのはそれから半年後の…
判決を不服とした虎美はすぐさま控訴
だが福岡高裁は控訴を棄却
死刑の判決を下した
そこで彼は…
しかし思いも寄らぬ事態が
上告中の荒木虎美が肺がんを患い八王子の医療刑務所で息を引き取ったのだ
結果裁判の継続が不可能となり…
しかし最高裁で行われるのは下された判決が憲法などに違反していないかという法的なチェックのみ
新たな事実関係について争うことはない
そして虎美に下された判決は…
世間に身をさらし続けた男荒木虎美
彼は死刑という判決を携えたまま…
(剛力)メディアに向かって堂々としゃべっていた荒木被告はその雄弁さ故に墓穴を掘ってしまったと。
(設楽)テレビに何で出たんすかね?荒木被告。
(加藤)やっぱり自分に自信があったんでしょうね。
(設楽)そこですかねやっぱり。
(剛力)計画のうちなんですかね?
(日村)出て一気に言ってしまえばみんなが分かってくれると思ったのかもしれないね。
(福田)でも新聞記者の人に言うときも必ず「こうこうこうだからこう書いといて」って必ず言ってたりとかしてたんで。
その新聞に出る発言の証拠みたいなものを自らつくっているのかなというふうに思いましたけど。
その前にもだって火災保険の詐欺を企てたり…。
(日村)前科がね。
(剛力)前科も幾つかあったり。
(設楽)結婚相談所の。
(剛力)結婚相談所。
母子家庭。
(設楽)そこから計画が始まってたと思ったら。
怖い。
(加藤)怖いですよね。
(日村)保険金目当ての人なんだね。
何か釈然としないまま終わっちゃって何か気持ち悪いとこがあるんですけどね。
でも天罰が当たったのかな?そんな感じしますよね。
最終的な決着がつかなかった以上もはや…
裁判を何度も傍聴し獄中の虎美と100通以上の手紙のやりとりをした作家佐木隆三氏
彼は大学教授の鑑定など疑問が残る点もあることを認めた上で荒木虎美の印象についてこう語る
荒木被告の裁判では決定的な証拠はなく検察側と弁護側…
そして裁判官は全ての証拠を基に論理の整合性や経験則から合理的に判断
事実認定を行った
その上で彼らは確たる証拠のない中…
死刑に処する。
これは人ごとではない
5年前から導入された裁判員制度
一般から選ばれた裁判員たちはこれまでに…
その重責を担う日が来たときあなたは何を信じどんな判断を下しますか?
常識では考えられない出来事アンビリバボー。
あなたの身に起こるのはあしたかもしれません。
2014/04/24(木) 19:57〜20:54
関西テレビ1
奇跡体験!アンビリバボー[字]

【笑顔でテレビに出演し続けた容疑者】
あの松本清張が小説のモデルにした保険金殺人!?日本中がクギ付けの中ワイドショーに出演!!カメラの前で逮捕!!

詳細情報
番組内容
 今夜のアンビリは1974年に起きたある実録事件をお送りする。
 1974年11月、事件は大分県のある港で1台の車が海に転落したことから始まった。車に乗っていたのは夫、妻、そして娘2人の合計4人。夫・荒木虎美は転落した車から脱出し、助かった。しかし、一緒に車に乗っていた妻と2人の幼い娘は沈んでいく車から脱出できず溺死した。荒木の証言によれば、その日、家族は夜景を楽しもうとドライブをしていたという。
番組内容2
転落した時は妻がハンドルを握っていて、転落の原因は妻の運転ミスだと…。突如、家族3人を失った悲劇に見舞われた夫、発生当初、マスコミでは荒木のことをそう報じた。しかしその後、荒木が葬儀に出席しなかったことや、妻と子供たちに多額の保険金がかけられていることなどが判明、疑いの目は荒木に向けられることになる。“事故は保険金目当ての偽装事故”“母娘は荒木に殺された”などの論調が、
番組内容3
当時の新聞や雑誌などをにぎわした。
 そんな中、転落事故から数日後、疑惑の男である荒木本人が突如カメラの前に姿を見せたのである。この行為により、事態は思いもよらない方向へと動き出す…。
出演者
【ストーリーテラー】
ビートたけし 

【スタジオメンバー】
剛力彩芽 
設楽統(バナナマン) 
日村勇紀(バナナマン) 

【スタジオゲスト】
加藤茶 
福田沙紀
スタッフ
【プロデューサー】
角井英之(イースト・エンタテインメント) 

【演出】
藤村和憲(イースト・エンタテインメント) 

【編成企画】
田中孝明 

【制作】
フジテレビ 

【制作著作】
イースト・エンタテインメント

ジャンル :
バラエティ – その他
バラエティ – クイズ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0モード(シングルモノ)
サンプリングレート : 48kHz

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