元AKB野呂佳代、罵倒にもめげない精神力の秘密とは? 目指すは「おにぎり女優」
クランクイン! 4月25日(金)18時30分配信
ダチョウ倶楽部・上島竜兵がサーフィンに挑む様を追った、フェイクドキュメントシリーズ第2弾の映画『上島ジェーン ビヨンド』。劇中に登場する上島プロデュースのアイドルユニット「九十九里ッターズ」の一員としてオリジナル楽曲「波の数だけI need you」を歌うのが、元AKB48の野呂佳代だ。
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元アイドルの肩書きがありながらも、劇中では鬼才演出家・マッコイ斉藤監督の“笑いのマジック”によって散々な目に合わされる。野呂のアイドル出身とは思えぬポテンシャルの高さは、バラエティ番組等々でイジられている姿で広く知られているが、当の本人としては現在のそんな状況をどう捉えているのだろうか?
「元アイドルの私のキャラを活かす、という方向でお話をもらったのでアイドル気分で撮影に臨んだら、現場の雰囲気で台本のセリフも変わって、ほとんどアドリブでやっていました」と衝撃的な現場スタイルを明かす野呂。出演者から「AKB48に野呂なんかいない」と面と向かって罵倒されるのは序の口で、ぽっちゃり体系を「ジャンボジェットの頭部」に見立てられたり、マッコイ監督いわく「DV顔」という理由で上島から強烈なビンタを浴びせられるなど、踏んだり蹴ったりの場面が続く。
だが野呂は「共演者の方々からいきなり『野呂なんて知らねえよ』と言われてビックリしましたけど、元々前作の『上島ジェーン』が好きなこともあり、逆にたくさん罵倒されて嬉しかった。マッコイさんならではの演出に、テンション上がりっぱなしでしたから」と本作ならではの世界観に酔いしれた。ただ一つだけ、激しく落ち込んだことがある。それは「九十九里ッターズ」の自身のポジションを知らされたときのこと。
「レコーディングに行ったら、宮田綾子さんというADの方がセンターをやっていました。元AKB48という肩書きは、小劇場業界だったら確実に主演のレベル。どう考えても宮田さんはADだし、センターは私だろうと思っていたので」と小首をかしげる。しかし野呂も30歳、大人になった。「宮田さんは歌も上手だし、マッコイさんの世界観にはまっている。それがうらやましい」と今ではその選抜に納得の表情だ。
ここまでの話だけでも野呂の高いメンタリティは証明されているが、その強さはどこから来ているのだろう。「アイドル時代からいい思いをしてきていないし、22歳のときにAKB48に入った初日に2chに“ここは肉屋ですか?”と書かれていましたから。だから何を言われようがまったく平気になった」とスタート時から出鼻を挫かれていたことを明かしつつ「当時は年齢的にもアイドルに成り切ることができなくて、ひねくれていた自分もいました。グループの中でアイドルとしての役割も需要もなかったわけですから、どんどんひねくれましたよね」と振り返る。
こんなことがあった。それは握手会でのこと。当時から大島優子の人気は絶大で、彼女の前にはファンによる長蛇の列。一方、野呂の前にはたった2人のファンのみ。「その2人が永遠に握手のループをしてくれるので、握手会は常にその2人待ちの状態。でもほかのメンバーのところに並んでいるファンに自分が悲しんでいるところを見せたくなかったので、優子のファンに『今日はどこから来たの?』と声をかけて紛らわせていました。大人のなせる業ですよね」と自虐的に回想する。
辞めよう、と思ったことも一度や二度ではない。しかしそのたびにチャンスがめぐってきた。「諦めようと思ったときに、新しい何かが必ず訪れる。もう一度やってみようと思うそのサイクルで今まで来ています。でも私はそのチャンスを活かせない。ホームランを打つか空振り三振か、そのどちらかだから」と悔しそうに頭を抱えるが、めげない、負けない、焦らない、この三拍子が野呂の今を形作っている。
「家に一人でいるときに『あれ?』って急に不安になって泣くこともあります。でもそんなときの駆け込み寺はお母さん。落ち込んでいると、もっと私を追い詰めるようなことを言って発破をかけてくれる。『どうしていつまでアイドル気分なの? 太っているのは仕方がないんだから諦めろ』って。自分のプラス思考はそんなお母さんからきているのかも」と辛らつながらも温かみのある母の姿に嬉しそうだ。
そんな野呂が抱える夢は昔から変わらず、女優。「10代のころは、20代で若手女優として恋愛ドラマやバラエティに出て、30代で本格的女優として確立されるというイメージがあったけれど、どんどん年齢が押してきていますね。でも方向は少し違うけれど、30歳になってやっと自分がイメージしていた20代像に近づきつつある」と遅まきながらも手応えを感じている。「最終的にはいい味が出せる演技派の女優さんになりたい」と目標を語るが、平凡な表現にハッとしたのか「デッカイおにぎりになりたい。色々な経験や情報でギュッギュッと固めて、固めて。食べたときに美味しいと思われる、おにぎりのような女優さんですね」とサービス精神全開で目標を言い直した
映画『上島ジェーン ビヨンド』は4月26日より公開。
最終更新:4月25日(金)18時30分
- 女優・歌手・アーティスト・タレント・DJ 野呂佳代(ノロカヨ)
- 誕生日:1983年 10月28日
- 星座:さそり座
- 出身地:東京
- 血液型:A
- [ 出典:日本タレント名鑑(VIPタイムズ社)(外部リンク) ]
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