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“最古の地下街”カレー店が閉店
4月25日 17時59分

“最古の地下街”カレー店が閉店
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営業する店舗がある地下街としては国内で最も古いとされる、東京・銀座の三原橋地下街で唯一営業を続けてきたカレー店が25日、最後の営業日を迎え、閉店を惜しむたくさんの客が訪れました。

このカレー店は東京・銀座の三原橋地下街に昭和39年から店を構える「三原カレーコーナー」です。営業する店舗がある地下街としては国内で最も古いとされる三原橋地下街で唯一、営業を続けていました。
ボリュームがあって安くてうまいと、サラリーマンや銀座を訪れた買い物客などに人気でしたが、三原橋地下街が取り壊されることになったため50年の歴史に幕を下ろすことになりました。
最後の営業日の25日は、昼ごろから近所のサラリーマンなどが次々と訪れて名物のカツカレーなどを頼み、閉店を惜しむように歴史ある味をかみしめていました。
店主の吉田信三さん(71)は「東京オリンピックがあった1964年から営業をしていたので、次の東京オリンピックまで地下街で営業したかったですが全国から多くの人が食べに来てくれて感謝しています」と話していました。
カレー店の閉店で三原橋地下街は封鎖され地上の晴海通りの改修工事が行われる予定で、都は地下部分を埋め立てることも検討しているということです。

橋桁の下の空間を地下街に

「三原橋地下街」は、東京・銀座の歌舞伎座の近く、晴海通りの下にある長さおよそ45メートル、幅およそ30メートルの地下街です。昭和26年に地権者の東京都が地下街としての営業を許可してから60年余り、営業する店舗がある地下街としては国内で最も古いとされています。
都などによりますと、戦後、空襲で出た大量のがれきを処理するために地域を流れる三十間堀川を埋め立てた際、川に架かっていた三原橋の橋桁の下の空間を地下街にしたということです。
このため、地下街の天井部分や地上の道路部分はアーチ状になっていて、橋の名残をとどめています。地下街には、銀座で唯一の名画座として親しまれた映画館「銀座シネパトス」や飲食店など10店舗ほどが入り、昭和のレトロな雰囲気を残す空間として人気を得ていました。
しかし、老朽化が進み、耐震性に問題があるとして都が取り壊す方針を固め、平成20年から立ち退きを求めていました。
去年、「銀座シネパトス」が閉館すると周辺の店舗も相次いで閉店し、カレー店だけが営業を続けていました。
カレー店の閉店で今後、地下街は封鎖され、地上の晴海通りの改修工事が行われる予定で、都は地下部分を埋め立てることも検討しているということです。

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