環境省は23日、26日に開催する臨時水俣病認定審査会(臨水審)の委員8人を発表した。いずれも、熊本、鹿児島、新潟の各審査会で委員を務める医学者。臨水審の態勢が整ったことで、環境省が3月に出した認定基準運用の新通知をベースにした審査が始まる。
任命は18日付。8人の内訳は、熊本県の審査会委員が2人、鹿児島県と新潟県・市が各3人。また、審査を補助する専門委員2人を任命。熊本県の審査会委員と元委員が就いた。
環境省は「新通知が各審査会で統一的に運用されるよう、現役のメンバーを選んだ」と説明する。2002年以来の開催となる26日の会合では、会長を選任し、新通知を受けた審査の在り方について意見を交わす。
環境省によると、臨水審への審査移行申請が受理されたのは23日現在、関東在住の男性と水俣市の男性の2人。
水俣病認定をめぐっては、最高裁が昨年4月、複数症状の組み合わせがない場合でも「総合的検討」で認定の余地があると判断。これに沿って国の不服審査会が昨年10月、熊本県が棄却処分とした男性を「認定相当」と裁決した。
しかし、環境省が「裁決の拘束力は後の行政行為に及ばない」としたため、反発した蒲島郁夫知事が県の認定業務を停止し、臨水審の再開を要請。環境省も今年2月に同意した。(高橋俊啓)
■臨時水俣病認定審査会 熊本県など自治体が担う水俣病患者の認定審査業務を国が実施する、環境相の諮問機関。認定申請者の希望・同意があれば、移行を受け付ける。自治体の審査会と異なり、委員は医学者のみで構成される。1973年の水俣病1次訴訟判決で急増した申請者に対応するため、78年に設置。79年から2002年までに361人を審査し、33人を認定した。審査結果について環境相に異議申し立てできるが、不服審査請求はできない。
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