宮中晩さん会:オバマ大統領「私たちは共にいます」

毎日新聞 2014年04月24日 21時21分(最終更新 04月25日 03時46分)

宮中晩さん会でオバマ大統領(中央)と乾杯する天皇、皇后両陛下=皇居・宮殿で2014年4月24日午後7時47分(代表撮影)
宮中晩さん会でオバマ大統領(中央)と乾杯する天皇、皇后両陛下=皇居・宮殿で2014年4月24日午後7時47分(代表撮影)

 オバマ米大統領を迎えての天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会が24日、皇居・豊明殿(ほうめいでん)で行われた。タキシード姿の天皇陛下はあいさつで「両国民は先の戦争による痛ましい断絶を乗り越え、緊密な協力関係を築きました」と述べ、日米が今後も協力を深めていくことを願った。米大統領を宮中晩さん会に招くのは1996年のクリントン大統領以来18年ぶり6回目。

 オバマ大統領はアメリカ合衆国国歌の演奏の後に、「こんばんは」と日本語であいさつしてから返礼のスピーチ。「日本人選手が大リーグのチームの勝利に貢献した時のような喜びの時も、3年前のようなつらい時も私たちは共にいます」と両国の友情を誓い、天皇陛下が震災直後に国民を励ますために公表したビデオメッセージの内容にも触れた。

 続いて「君が代」の演奏の後、大統領が杯を上げて出席者同士でグラスが合わされると米国の作曲家、フォスターの名曲集など米国でおなじみの曲が奏でられた。

 終了後、宮殿の南車寄せまで見送った天皇、皇后両陛下に、オバマ大統領が「すばらしい一晩を、特に抹茶アイスをありがとうございました」とメニューに好物が盛り込まれたもてなしに感謝を述べる一幕もあった。

 晩さん会には日米の関係者計168人が出席し、平成以降では最多。常陸宮妃華子さまは同日に姉が亡くなったため欠席した。【古関俊樹、真鍋光之】