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10周年ディスカッション2 ワークスタイル変革、先進自治体からの報告
都道府県CIOフォーラム報告 第11回春季会合
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
2日目午後は、広島県と佐賀県のCIOから、ワークスタイル変革の取り組みの最新状況が報告された。
フリーアドレス制も60人に導入
まず、広島県の桑原CIOが、3年前から取り組んでいるITを活用したワークスタイル変革について報告した。同県ではこれまで、Web会議システム、リモートアクセスシステム、ペーパーレス会議システムを次々と導入してきた。
2013年11月からは、外出の多い部署である商工労働局250人を対象に、シンクライアントシステム(15インチ・ノート型ディスクレス端末+シトリックス仮想デスクトップ)を導入した。「オフィスに行かないと仕事ができないという環境を変えないと、役所は変わらない。人がいれば仕事はできるという環境に変えたい」と桑原氏は説明する。
具体的には、外出先での決裁や連絡、出先での資料閲覧などを可能にすることで、業務効率や生産性の向上につなげる狙いがある。投資金額は、シンクライアントシステムは5年間で約7300万円(端末や無線LANアクセスポイント、ライセンスなど)、行政LANWANモバイル回線は月額約11万円(モバイルルーター25台、4G LTE回線料など)だ。「利用者からは話題に上った資料をその場で提示できたなど、おおむね好評だが、画面が小さく業務がしづらいという苦情もあった」(桑原氏)。
続いて14年1月からは、同じ部署の60人を手始めに、フリーアドレス制を導入した。
桑原氏は「IP電話やスマートフォンなどのツールの導入、訪問件数の増加など生産性向上・職員満足度を含めた効果検証などが今後の課題。またこれ以上のシステム拡張には、地方の回線の強化が必要不可欠と感じた」と述べた。
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