(テーマ音楽)知っておきたい健康情報分かりやすくお伝えします。
「きょうの健康」です。
今週は「腰痛年代別対策」をお送りしています。
年代別に特徴的な腰痛について見てきているんですがこの70歳以上にも特徴的な腰痛があるんですね。
…という事で今回のテーマこちらです。
今日も専門家をお迎えしております。
分かりやすくお話をして頂きましょう。
特に腰痛の診断と治療がご専門です。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
高齢者の腰痛の特徴というのはどういう事ですか?高齢者の腰痛の原因というのはたくさんあるんですがその中で特に気を付けなければいけないのがこの圧迫骨折という病気ですね。
圧迫…何か押されて折れるようなイメージですがなぜそういう事が起こるんですか?その原因の多くは骨粗しょう症というそういう病気ですね。
これは日本全国で推定1,000万人以上の患者さんがいらっしゃると考えられています。
非常に頻度の高い病気なんですが加齢とともに骨のミネラルが減少しまして骨がもろくなって潰れやすくなってしまうと。
そういう病気ですね。
ではその圧迫骨折一体何が起こるのか基本的なところを見ましょう。
久田さん。
骨粗しょう症と関わりが深い圧迫骨折。
高齢者の場合骨粗しょう症によってもろくなった腰椎に上下から力が加わりますと押し潰されるように骨がクシャッと潰れてしまうんですね。
おなか側が特に潰れてしまう事が多いんです。
画像を見てみましょう。
こちらは正常な背骨。
そしてこちらが圧迫骨折が起こっている背骨です。
正常な方は骨の一つ一つがきれいに並んでいますけれども圧迫骨折を起こしますとこの箇所そしてこちらもこのように潰れているんですね。
このように複数の圧迫骨折を起こす事もあるんです。
高齢者はこれ是非とも気を付けなければいけませんよね。
これどういう場面でこうしたひしゃげるような骨折が起きますか?高齢者はちょっと尻餅をついただけとか机などの重たいものを持ち上げただけそうした軽微な事でこのような骨折が起こる事があるんですね。
日常のちょっとした事なんですね。
あと高齢者だけではなくて特に女性の場合は閉経前後から骨粗しょう症が進みますので圧迫骨折の危険がだんだん高まってくると。
そういう事で注意が必要になりますね。
圧迫骨折のために腰痛が出てくるという事なんですか?骨が折れますと急性期は骨折のための激しい痛みと腰痛背部痛が起こります。
骨がだんだん固まってきますとそういう激しい痛みは治まってくるんですがどうしても骨が少し潰れた状態でくっつきますので全体的に背骨が曲がってしまうんですね。
そのために背中や腰に負担がかかって腰背部痛が慢性的に続くと。
そういった事になりますね。
あとご高齢の方で気を付けなければいけないのが特に痛みのないままだんだん圧迫骨折が進行して気が付いたら背骨が曲がって慢性的な腰痛に悩むと。
そういう方もいらっしゃるんですね。
気が付かないうちに圧迫骨折が起きている事があるという…。
どういう事でこの骨折を疑った方がいいという事になるでしょうか?一つチェックするポイントが姿勢がだんだん前かがみになってきて背中が曲がってだんだんつらくなってくると。
これが一つですね。
そしてあおむけに寝る事がだんだんできなくなる。
つらくなってくると。
背中が曲がるためですね。
そして身長が最近急に縮んできたと。
3cm以上縮んだという場合は要注意ですね。
こういった場合は圧迫骨折が疑われますので医療機関で診察を受けて頂く事になります。
では圧迫骨折を起こした人はどう対処していくんでしょうか?まず圧迫骨折の原因が骨粗しょう症にあるという事で圧迫骨折を起こすと次にまた骨折を起こしやすくなりますしそもそも圧迫骨折を防ぐ必要があります。
ですから骨粗しょう症の治療をしっかりする事が大事になるんですね。
その基本になるものが薬物療法という事ですね。
これにはいろんな薬があるんですがビスホスホネートといいまして骨の吸収を抑える薬ですとかあるいは副甲状腺ホルモンの薬ですね。
これは骨の形成骨を作るのを助ける薬ですね。
あとはカルシウムの吸収をよくするビタミンD。
こういった薬を服用致します。
そして食事療法ですね。
カルシウムですとかビタミンDの含まれた食事をしっかりとるという事。
そして痛みがだんだん治まってきましたら今度運動療法。
こういったものも大事になってきます。
運動療法で背骨にある程度の負荷を加えますと骨が丈夫になると。
圧迫骨折の再発を予防する事もできますし体の周りの筋肉が強くなれば転倒予防にもなります。
手軽にできる運動としましてウオーキングなどがあると思うんですね。
週2日でも3日でも…。
できれば天気のよい日は外に出て日光に当たりながらウオーキングをして頂くという事がいいと思いますね。
ウオーキングの事は少しあとで詳しくやるとしまして。
この骨折による腰痛痛みへの対応という事はどういうふうになってきますか?患者さんが骨折を起こした時には非常に痛いので痛みを抑えてあげる事が必要になります。
痛みを抑えるために薬物治療という事ですね。
これは非ステロイド性の消炎鎮痛剤ですとかカルシトニン注射。
カルシトニンというのは骨を丈夫にするとともに痛みをとってあげると。
そういう作用もありますね。
そして急性期には骨を安定化させるためにコルセットを作ったりあるいはギプスで局所をしっかり安定化させるという事も行います。
そして痛みが治まってくると今度は先ほどお話ししたように運動療法ですね。
先ほどお話ししたのはウオーキング。
これがいいかと思いますね。
ウオーキングは何よりも取り組みやすいですよね。
さあ手軽にできるウオーキングですがどんなふうに行えばいいのか具体的なポイントを見ましょう。
久田さん。
ポイントを教えて頂きますのは慶應義塾大学病院理学療法士の三森由香子さんです。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
圧迫骨折を起こした方がウオーキングをしていく時なんですが姿勢はまずどんな事に注意すればいいですか?姿勢は前傾の姿勢が進行してしまわないようになるべく前かがみにならない姿勢で歩いて頂くのがポイントになります。
実際には顎を引いて頂いて目線は10mから15mぐらい先を見て頂いて胸を張って歩いて頂くのがポイントになります。
なるべく胸を張ってという事ですね。
でも圧迫骨折がありますとなかなかそういう姿勢をとれないという方も多いと思うんですけれども…。
そのような場合はこういったつえなどの道具を使って頂く事も有効かと思います。
使い方を教えて下さい。
つえの使い方で大事なのは長さになります。
短すぎると体が前かがみになってしまったり長すぎると体が倒れてしまいますので適切な長さ…手を体の脇に垂らした時にちょうど手首の高さになるぐらいの所にして頂くといいと思います。
実際持った時は軽くひじが曲がるぐらいの長さですね。
軽くひじが曲がるくらいという事ですね。
実際歩いて頂く時は反対側の足と同じぐらいの所につえをついて頂いて歩くと。
ちょうど反対側の爪先の高さそこにこう…つえをついていくという事ですね。
このようにして歩くと。
それから最近はシルバーカーを押して歩いていらっしゃる方もよく見かけますよね。
このようなものですね。
このようなカートを使って頂きますと自分で背筋を起こすのが大変な方でも比較的簡単に上体を起こす事ができます。
先ほどのつえに比べても両手で上半身を支えられますので腰にかかる負担もだいぶ軽くなります。
では使い方教えて頂けますか?こちらも使い方のポイントはまず高さ。
持ち手の高さですね。
このシルバーカーはここでねじのタイプで調整できるようになってるんですけど。
持ち手の高さが調整できますので持って頂いた時にひじが軽く曲がって肩が上がらない程度の高さに調整して頂くのがポイントになります。
このくらいで大丈夫ですね。
持った時にシルバーカーとお体の距離が大体20cmから30cmぐらいの距離にして頂けるといいと思います。
20cmから30cm…ちょうどこのくらいで大丈夫でしょうか?あんまり離れ過ぎてしまいますと体が前傾になっちゃったり転倒の危険もありますので大体20〜30cmこのぐらいで歩いて頂ければ。
ちょっと歩いてみましょう。
しっかり支えがありますのでちょっと前かがみの方でも楽に歩けそうですよね。
ではシルバーカーを使うのに注意が必要な人はいますか?立ったままの姿勢が保てない方ですとかシルバーカーに寄りかからないと歩けないような方は転倒の危険がありますので一人で歩くのは注意が必要かと思います。
誰かに付き添ってもらうといいですよね。
やはりいろいろ工夫をして体を動かしていく事が大切なんでしょうね。
高齢の方は動かなくなってしまうと筋力が衰えてしまったり骨粗しょう症で骨がもろくなって骨折などしてしまって寝たきりになってしまう場合も結構ありますのでそういった事を防ぐためにも少しずつ動いて頂くのがとても重要かと思います。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
ウオーキングのポイントを覚えましたが。
更に治療の話を伺っていきますが圧迫骨折で手術を考えなければいけないというのはどういう時でしょうか?多くは保存療法でよくなるんですが保存療法を行ってもなかなか骨がつかずに痛みが長引いて生活に非常に困ってる場合。
こういった場合に手術を行う事になります。
これはどういうやり方の手術ですか?ここにありますように経皮的椎体形成術と。
比較的最近行われるようになった手術の方法なんですが患者さんの背中の方から皮膚を通しましてこのようなカニューレを入れます。
…で背骨の潰れた骨の中にこういうふうに針を刺しましてその先には風船がついてるんですね。
この風船を膨らませます。
そうすると潰れた骨が広がって高さが保たれると。
そこに空洞が出来ますからそこにセメントを注入すると。
そういう治療法ですね。
大体30分から1時間ぐらいで終わる手術になります。
これはすぐに日常に戻れるんでしょうか?患者さんは当日あるいは翌日から歩いて頂いて一定の日常生活に戻って頂けると思います。
あとセメント入れるんだとおっしゃいましたがこれ体にこういうもの入って大丈夫なんでしょうかね?ちょっと心配なんですが。
実はセメントがきちんと入ってればいいんですが外に漏れますと血管に入ったり脊髄に障害を加えたりする可能性もあります。
ですからしっかりトレーニングを受けた医師が慎重に適応あるいは手技を行ってそういった事でこういったリスクを防止する事ができますね。
この手術うまくいきますと効果の方はどうでしょうか?患者さんは速やかに多くの患者さんで痛みがとれて生活も楽になるという事。
多少痛みは残りますが手術をする前よりはるかに生活が楽になると思いますね。
ただここが治療が終わってもほかの骨も同じように弱い訳でしょう?ここがよくなっても骨粗しょう症がひどいとこういった所の骨がまた折れて問題になる事がありますので骨粗しょう症の治療は引き続き行う事が必要になってきますね。
そうしますとポイントは治療いろいろ伺ってまいりましたが高齢者の場合骨粗しょう症にならないようにしていく事が一番ポイントなんですね。
ご高齢の方は骨粗しょう症を治療しっかりする事が一つです。
もう一つは骨の密度骨の量というのは大体40代の前半がピークなんですね。
それ以降は特に女性では閉経後に骨の量が下がってきますので若いうちからカルシウムをとったり運動を適宜したりして骨を丈夫にしておくと。
そういう事が大事になってきます。
若いうちからの貯金がとても大事だという事で。
でも「今からじゃ間に合わないわ」と思われる方にとっては高齢の方はどういう事がポイントですか?ご高齢でもまだ間に合わないという事はないので是非程度な運動食事。
そしてもし骨粗しょう症が疑われる場合には今いい薬がたくさんありますので適切な薬物治療を行って頂きたいと思いますね。
どうもお話ありがとうございました。
来週はご覧のテーマでお送りしていきます。
来週も是非ご覧下さい。
どうも4日間のお話大変ありがとうございました。
2014/04/17(木) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 腰痛 年代別対策「高齢者の腰痛」[解][字]
高齢者に多い腰痛の代表は1千万人が患う骨粗しょう症によって起きる腰椎の「圧迫骨折」。治療薬やつぶれた骨を安定させる手術、骨を強くする運動などを伝える。
詳細情報
番組内容
高齢者に多い腰痛の代表は1千万人が患う骨粗しょう症によって起きる腰椎の「圧迫骨折」。急性の激しい痛みと慢性の鈍い痛みの両方あるのが特徴。鎮痛剤・コルセット・運動療法が行われるが、手術が適用されることもある。予防と再発予防をするには、骨粗しょう症の治療薬を服用する。ウオーキングで骨を強くすることも効果的。杖の正しい使い方や、歩行しにくい人に有効なシルーバーカーでの歩き方も伝える。
出演者
【講師】慶応義塾大学准教授…松本守雄,慶応義塾大学病院理学療法士…三森由香子,【キャスター】濱中博久,久田直子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
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