「超絶凄ワザ!」。
もしも究極の切れ味を持つ刃物が出来たなら何が起こるのだろうか?料理の味が劇的によくなる。
一度に多くの材料を切る事で生産性が大幅に上がる。
切れ味鋭いメスなら傷痕も残りにくい。
しかし鉄だけは刃物で一刀両断にする事は不可能とされてきた。
瞬時に鉄を切る刃物。
それは生産現場に革命をもたらす夢の刃物なのだ!その不可能に挑戦するのは…そして…極め付きの難題にプライドを懸けて挑む男たちのドラマを見逃す事なかれ!さあ始まりました「超絶凄ワザ!」でございます。
この番組はある道を極めた2組の技術者職人そして企業の皆さんにその凄ワザを競い合って頂きそこから日本のものづくりそして技術力の奥深さを明らかにしていこうという番組です。
その舞台となるのがこちら。
1.5mの高さから両者が作った刃物を鉄パイプ目がけて落下させその切れ味で勝負をつける。
高さと重さを一定にする事で切れ味を公平に判定する。
まずはこのパイプが切れるかで勝負。
両者とも切れた場合…まず試しに市販されている菜切り包丁を落としてみる。
パイプは折れ曲がるのみ。
うわっ欠けたな〜。
包丁の刃は欠けてしまった。
鉄パイプ手ごわし!両チームには…皆さんの挑戦ご覧下さい。
創業118年…主力製品は大量の紙を切る刃物。
数万部の雑誌を切り続けても変わらない切れ味を誇り国内トップシェア。
更に正確に切断する技術が認められ紙幣の裁断にも採用されている。
今回鉄パイプ切りに挑んだのは難しい課題に取り組む事が新たな製品開発につながると考えたからだ。
刃の素材は工業用刃物に使う鉄に炭素などを混ぜた鋼。
前回は先端をとがらせた刃を作り鉄パイプに突き刺さるか実験装置を作って試した。
より鋭く切り込むため刃の厚さを1mmにまで薄くした事が裏目に出てしまった。
ただ辛うじて僅かに穴を開ける事には成功した。
一方…前回鋼を鍛え抜いて硬くしなやかにする伝統技術鍛造で凄ワザを披露した!鉄を切るという挑戦はより切れ味の鋭い包丁作りにつながると考え対決を引き受けた。
鉄パイプを切るために作った刃物はくしくもパワーチームと同じく先のとがった形。
結果は…。
平泰明鉄パイプ切り成功!超絶刃物パワーチームは鉄パイプを切り抜くため新たな取り組みを始めた。
研磨方法を根本的に見直した。
刃先を更にとがらせる特別な手法に挑んだ。
通常は砥石で台座まで削ってしまわないよう少しはみ出た所で研磨する。
すると刃物は回転する砥石の圧力を受け刃先に僅かな変形が生じてしまう。
そこで今回は刃物と台座の間に特製の金属板を挟んで研磨する事にした。
刃物を載せる金属板ごと削れば刃先の先端を変形させる事なく研磨できる。
金属板と共に研磨するこの技術共研と呼ぶ。
削り取られた金属板。
おかげで刃先の先端まで徹底して研ぎ上げられている。
通常の研磨と共研の刃先を顕微鏡で比べてみる。
通常の研磨では先端が僅かに曲がっているのに比べ共研では先端まで実にきれいな鋭角だ。
1000分の1mmの精度で刃先を研ぎ上げる。
再び実験。
さあ結果は…。
せ〜の。
超絶刃物パワーチームも鉄パイプ切り成功。
(拍手)やったね〜。
とりあえず切れました。
鋭く突き刺さる刃。
火花を散らしながら最後まで切り抜いた。
もちろん福田たちはこれで満足はしなかった。
鉄パイプ切りを成し遂げた凄ワザの両者。
ここからはいかに丸い形のまま切断できるかが勝負だ。
刃物がパイプに切り込むに従ってかかる抵抗が増しパイプは潰れていく。
この問題を解決する刃物は生み出せるのか。
福田刃物工業では解決策を全社員から募集した。
これまで4万8,000種類の刃物を開発してきた老舗メーカーの社員たち。
鉄を切るという難題を前に闘争心に火が付いた。
早速実験開始。
まずはこの刃物。
突起部分で穴を開け厚さ3mmの薄い刃を切り込ませるという作戦だ。
考えたのは…いきます。
せ〜の。
切れたものの見事に潰れてしまった。
開発担当上田好隆が考えたのはできるだけ薄くしながらも真ん中を補強した刃物。
刃を薄くする事でかかる抵抗を最小限に抑えたいと考えた。
せ〜の。
パイプは切れずしかも…。
薄い部分の刃が割れてしまった。
司令塔の福田恵介生産管理部長が取り出した自信作…部下にいいところを見せてやれ。
せ〜の。
しかし…。
恵介スペシャル無念。
試した刃物はおよそ30種類。
しかし切り口は一向に丸い形にならなかった。
そのころ包丁職人平も鉄パイプを丸い形のまま切る方法を模索していた。
考え出したのはアルファベットのMの字に似た形。
とがった部分でパイプに穴を開けたあとは外側から挟み込むようにして切れば丸い形のまま切れると予想したのだ。
包丁ではありえない複雑な形状。
平にとっても初めて作る刃物だ。
果たして形を潰さずに切る事はできるのか?結果は?切断すらできずアイデアは不発に終わりむしろ後退してしまった。
一人悩む平。
打開策が見つからない。
そんな平の姿を見つめる男がいた。
父も50年以上刃物を作り続けてきた職人。
これまで黙って見守ってきたがこの時初めて口を開いた。
日本刀の製法である鍛造のワザ。
そこから生み出される鋼のしなやかさを信じひたすら鋭利な刃物を追い求めよという父からのメッセージだった。
刃の形は原点に立ち返りとがらせた。
しかも折れて砕ける寸前まで鋭くとがらせた。
パワーチームでも刃の形に変化が現れていた。
実験を重ねるうち切り口に一つの傾向がある事に気付いたのだ。
鉄パイプの切り口は刃物の形と同じだった。
切り口を丸くするには刃先も丸くした方がよいと分析。
ただ丸い刃だと最初の切り込みは難しくなる。
そのデメリットを補うためパワーチームは最後の賭けに出た。
ダイヤに次ぐ硬さを持つ超硬合金という素材で作る事にしたのだ。
しかし硬すぎるため刃が割れてしまうリスクは格段に高まる。
割れやすい超硬合金は硬い素材を切るには向いていないといわれてきた。
もし鉄が切れれば刃物業界の常識を覆す事になる。
夢の刃物対決いよいよこのあとスタジオで決着。
勝つのはどっちだ!?究極の刃物果たしてどんな形になったんでしょうか?それではまず平さんお願いします。
すごいものが出てきそうな予感がしますね。
ねえ。
その姿がいよいよ明らかになります。
おお〜。
おお〜。
オーラすら感じますね。
(平)ありがとうございます。
弘秋さんいかがですか?私は大丈夫ではないかなと思っております。
続いて対する超絶刃物パワーチームの皆さんの刃物です。
究極の刃物どういった仕上がりになったでしょうか?こちらが福田刃物工業の皆さんが作った完成品です。
へえ〜楽しみやなあ。
平さんいかがですか?刃物メーカーが作られたっていう象徴的な刃物になってるような…。
一方どうでしょう?いやもうかっこいいですね。
欲しいです。
先のとがった平の刃物とパワーチームの超硬合金の丸い刃物。
両者の対決はいかに!?それではまずは平さんの刃物の挑戦にまいりたいと思います。
すげえなあこの緊張感。
今の心境いかがですか?まさに頑張ってる我が子を見守るような心境です。
ホントですよね。
頑張ってほしいですね!ねえ!炎の包丁職人平泰明さんの挑戦です!それではお願いします!うわ〜!うわ〜!真っ二つ!では平さん実際に切れました鉄パイプを手に取って頂いてもよろしいですか?形状などどうでしょう?切れ具合は。
形状としては満足のいく形状ですね。
鉄パイプに切り込む瞬間。
刃の先端が欠けたものの切り抜いた。
刃物の持つしなやかさが衝撃に耐えたのだ。
対戦相手の福田さんいかがですか?いい勝負になると思います。
それでは刃物を上げて頂きましょう。
さあ118年の歴史を持つ工業用刃物メーカーの皆さん今回の対決のために社内で特別にチームを作って製作に当たってきました。
工業界に革新をもたらすかもしれないそんな刃物で鉄パイプに挑みます。
それでは超絶刃物パワーチームの皆さんが作った究極の刃物が挑みます。
それではお願いします!こちらも鉄パイプ真っ二つになりました!福田さん手に取って…。
鉄パイプを手に取ってみて下さい。
割れるおそれのあった超硬合金の刃は鉄パイプをほぼ一直線に切り抜いた。
「超硬合金では鉄を一刀両断にできない」とされてきた常識を覆したのだ。
という事で両者切りました。
ここからは画像判定に入ります。
判定するのは長岡技術科学大学の永澤茂教授。
物を切る研究の第一人者だ。
鉄パイプの切り口を拡大した画像でより詳細に分析。
縦と横の比を割り出す。
この値が1に近い方が勝ちだ。
それでは映像判定によってその丸みにどちらが近いのか数値化して判定をして頂きました。
勝つのは炎の包丁職人か?それとも工業用刃物メーカーか?縦横比で…判定は平さんの勝ちという事で。
勝者は包丁職人平泰明さんの作った刃物です!ホントにもう僅差…ねえ。
際どいところを…難しいですね判断がね。
平の方が鉄パイプの丸い形を保っていた。
ただし切り口を見てほしい。
パワーチームの方が滑らかだ。
まさに紙一重の勝負だったのだ。
握手でも…。
(頭をぶつける音)痛い痛い。
(拍手)うそみたいな…うそみたいなぶつかり合い。
非常に熱い戦いでございました。
平は包丁作りに戻っていた。
更に鋭い切れ味を求め新たな模索を始めていた。
一方福田刃物工業。
社員全員で今回の挑戦を振り返る報告会を開いた。
敗れたものの今後のものづくりへの手応えを得た。
(拍手)2014/04/17(木) 11:05〜11:30
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!「前人未到の“切れ味”を目指せ」(後編)[字][再]
ある道を極めた技術者、職人が超絶品質のものづくりに挑む「超絶淒ワザ!刃物対決・後編」。鉄を一刀両断にする刃物を目指し、包丁職人と工業用刃物メーカーが激突!結末は
詳細情報
番組内容
ある道を極めた技術者、職人が超絶品質のものづくりに挑む「超絶淒ワザ!刃物対決(後編)」。鉄を一刀両断にする刃物を目指し、日本刀の製法を受け継ぐ包丁職人と工業用刃物メーカーの技術者集団が真剣勝負!スパッと鉄を斬る「斬鉄剣」のような刃物ができれば、生産現場に革命が起こるといわれる。この難題を前に、両者がプライドを賭け、互いの「淒ワザ」を繰り出す。孤高の包丁職人と刃物の技術者集団、勝つのはどっちだ!
出演者
【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】福島泰樹
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
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