(花咲舞)納得できません。
課長は私に任せてくださるとおっしゃいましたよね?
(相馬健)だから今まで通りでいいと言ってるだろ。
それじゃあいつまでたっても何も変わらないじゃないですか。
銀行には守るべき慣例というものがあるんだ。
お言葉を返すようですがそれは慣例ではなくてただの惰性ですよね?何?新しいことを取り入れて行くのも必要だと思います!いやしかしだな…。
ていうか今からだとキャンセル料取られちゃうんで。
いいですよね?ね?ね?え?え?ちょっ…。
というわけで皆さん今年の忘年会はおしゃれなレストランでクリスマスパーティーに決定しました〜!
(女子行員達)やった〜!いやまだ誰も「いい」だなんて言ってないぞ!おい「イェ〜イ」じゃない。
お疲れさまで〜す。
(彩奈)うわ〜素敵なお店だね〜。
お疲れ〜。
(3人)お疲れ〜。
(実花)もうこんな忘年会だったら大歓迎!でしょ?
(亜紀)さすが舞!
(彩奈)毎年ちゃんこ鍋とか憂うつだったもんね。
(亜紀)ねぇ。
ここ今度彼と来ようっと。
(舞:彩奈)いいなぁ。
ジャ〜ン!クッソ〜花咲…。
何で俺がこんな目に…。
(田中)相馬君ご苦労さん。
あっ副支店長お疲れさまです。
(田中)あっ…。
喜べ君に内示が出た来月から本部だぞ。
ありがとうございます!向こうに行っても頑張ってくれよ。
はい!
(田中)花咲君ご苦労さん。
お疲れさまで〜す。
(3人)お疲れさまで〜す。
いい所だね。
ありがとうございます。
あっビンゴカードどうぞ。
ありがとうありがとう。
飲み物あそこで選べるので。
やった!フフフ…花咲。
お前にこんな目に遭わされるのもこれで最後だ!ハハハ…。
お呼びでしょうか?
(辛島)あぁ相馬君本部はもう慣れたか?おかげさまで。
この3か月臨店の仕事を君1人に任せて申し訳なかったな。
いえ1人も慣れるとなかなか。
君の部下になる者がようやく見つかったよ。
今日から来てくれることになってる。
そうなんですか。
ありがとうございます。
(辛島)いや〜人選には苦労したが…。
安心してくれ来てくれるのはまだ若いが優秀な女子行員だ。
女子行員ですか。
(辛島)ああ。
わが行もこれからは女性達の意見をもっと聞き出せる体制をつくったらどうかと思ってね。
それはいい考えだと思います。
(相馬の声)で部長その部下というのは…。
あぁとても優秀な窓口だったそうだ。
窓口?といいますとテラーでしょうか?どうかしたか?あっいえ。
支店にいた頃1人えらい目に遭わされたテラーがおりまして。
(辛島)ほうどんな?よく言えば自由といいますか怖いもの知らずで一度スイッチが入ると上司相手でも止まらなくなるところが…。
(ノック)来たようだ入りなさい。
・失礼します・花咲!相馬さん。
お久しぶりです。
あれ?2人は知り合いだったのか?はい中野支店でお世話になりまして。
そうかじゃあ話は早いな。
今日から一緒に働いてもらう花咲舞さんだ。
そうですこれが花咲舞です。
よろしくお願いします!私が本部に異動なんてビックリしました。
しかもまた相馬さんと一緒だなんて。
最悪だ。
私達縁があるんですかねぇ?フフフ。
あるわけないだろ。
おはようございます!おはようございます!
(真藤毅)お見掛けしない顔ですね。
本日付で支店統括部に配属になりました花咲舞と申します。
そうですかあなたのような元気なお嬢さんが来てくれると本部も華やかになっていいまぁ頑張ってください。
はい!ありがとうございます頑張ります!フゥ…。
今の誰ですか?常務で経営企画本部長の真藤さん。
将来の頭取候補だ。
そうなんですか。
誰だ?今の男。
(児玉)臨店班の相馬です。
臨店?私の同期なんですが何といいますか…出世コースから外れた男です。
そうか。
あの女子行員も入行5年目の元テラーだそうです。
テラーなるほど。
覚えておく必要もなさそうだな。
はい。
男の人ばっかりなんですね。
ところで私ここで何のお仕事するんですか?ここだ。
「臨店」?臨店って問題を起こした支店に行って指導するお仕事ですよね?ああ俺達は臨店班だ。
そんな重要なお仕事私がやるんですか…?おっと!あの…ひょっとして私達2人だけですか?それが何か?あぁいや…ちょっと寂しいかなって。
あっお前の席そこな。
えっ…。
(芝崎)おはよう。
(舞:相馬)おはようございます。
あぁ君が花咲君。
はい。
期待してるよ〜頑張って!あぁ…はい。
早速だけど向島支店へ行ってくれ。
分かりました。
じゃあよろしく。
はい。
「未使用通帳の紛失」ね。
花咲。
お前に1つだけ言っとく。
何でしょう?臨店先で余計なことは絶対言うな。
え?同じ銀行でもよそ様の会社だと思え。
はぁ…。
行くぞ。
え?あっちょっ…ちょっと待ってください。
あっ!あぁあぁ!ということですので今後こうしたミスのないようよろしくお願いいたします。
(判をつく音)
(園田)まぁしっかり注意しておくよ。
でもこっちも忙しいんだから。
こんな通帳紛失くらいでわざわざ指導に来るなんて。
勘弁してほしいもんだな〜。
では失礼いたします。
これが臨店の仕事なんですか?ほら。
俺達の仕事は支店で起きるああいった小さい問題の解決と指導だ。
支店側にしてみりゃ本部の人間がのこのこやって来て重箱の隅チクチク突き回すようなまねされて面白いわけない。
嫌われる。
つまり臨店っていうのは誰もやりたがらないみんなが嫌がる仕事だってことだ。
そんな…。
もう占いなんて信じない。
今年は12年に一度の好運気だって言ってたのに1月から不幸続きだもん。
(花咲幸三)そうだったか?そうだよ。
気に入ってたお皿とマグカップは割れちゃうしパソコンはしょっちゅうフリーズするし部屋の蛍光灯パカパカいってるしトイレ入ったらトイレットペーパー切れてるし。
今朝なんてストッキングはいてもはいても伝線してるし。
正月早々男にフラれたしな。
お父さ〜ん。
辞めちゃおうかな。
まったく。
窓口の仕事だって最初は愚痴ばっかり言ってたじゃないか。
「お客さんに泣かされた上司がひどい辞める〜」って。
そりゃ大変だったけど楽しかったしみんなに喜ばれる仕事だし頑張ってるうちに好きになったの。
それに比べて臨店の仕事はさな〜んかあら探しみたいな感じで。
ず〜っとテラーやってたかったな〜。
(メールの受信音)ん?あっ!亜紀〜。
(亜紀の声)「舞本部はどう?舞がいなくなって淋しがってるお客さんいっぱいいたよ」。
あぁ戻りたい。
(着信音)あっ。
はい花咲です。
明日は茅場町支店だ。
はい。
(蛍光灯が消える音)いいか?花咲臨店先で…。
「臨店先で余計なことは言うな」ですよね?テラーだったお前は知らないかもしれないが銀行っていうのは一度飛ばされたら二度と元には戻れない世界だ。
余計な問題起こしたらお前も俺も明日はないぞ。
分かりました。
その顔が分かってないんだよ。
いや分かってるんですよ。
でも…つい口からこう出ちゃうことがあるだけで。
いいこと教えてやる。
言いたいことがあったらそれを言わずに1回息を吸うんだで言葉も一緒にのみ込む。
スゥ〜。
あぁ…できそうな気がします。
「気がする」じゃなくてやってくれ。
善処します。
あとはとにかく黙って笑ってろ。
え?笑って。
フフ…。
微妙なんだよな〜。
いやそれを言う…。
息吸って〜。
スゥ〜。
いやそれを言うなら…。
(矢島)うちに臨店指導は必要ないんだが。
ねぇ副支店長。
(河本)さようでございます。
先月5件の事務ミスがあったようですのでその原因の調査と指導にまいりました。
(矢島)そんなことでわざわざ。
本部は随分時間に余裕がおありのようですね。
その件なら解決済みです。
全てのミスを引き起こしたテラーの中島聡子には厳重な注意をしてあります。
全て1人のミスなんですか?
(矢島)ええ。
13年目のベテランだというのにどうしてそんなにミスができるのかたかが窓口の仕事なのに。
たかが?笑え。
あっ…。
(矢島)ここも私が来て1年。
ようやく業績が上がって行員達の士気が高まって来たというところなのにたった一人の無能なテラーのせいで。
チッいい迷惑だ。
(河本)支店長のおっしゃる通り。
臨店さんにお願いするようなことは何もありません。
一応その中島聡子さんの聞き取り調査をさせていただけませんか?だから!必要ないと言ってるだろ。
あぁ我々も報告書を作成しなければなりませんので。
お願いします。
業務に支障が出ない範囲でどうぞ。
「たかが窓口」「無能なテラー」?花咲!スイッチは入れんなよ!大丈夫です。
ハァ…。
それにしてもあんな頭ごなしに私達のこと目の敵にしなくたっていいのに。
言っただろそれが臨店の仕事だって。
相馬さんだってあんな言い方されてよく我慢できますよね〜。
お前が顔に出過ぎなんだよ。
出てました?あからさまに。
黙ってることに集中していて顔まで気が回りませんでした。
気を付けろよ。
お前顔怖いんだから。
ひっど!あの支店長真藤さんに目かけられてるらしいぞ。
頭取候補の?そう見ろよ。
たった1年でここまで業績上げるなんて相当無理しなきゃできっこない。
上に行ってやるっていう出世欲の強さなんだろうけどな。
業績業績って。
数字が上がればそれでいいんですか?それが銀行だ。
だからその顔が怖いんだって。
中島さん。
このところ事務ミスが多いようなんですがあなたのように勤続年数も長いベテランがなぜですか?誤記帳に出納印漏れ。
全て単純なミスですよね。
(中島)すいません。
原因は何だと思いますか?中島さん?あぁ…。
あっ気の緩みから来る注意力不足だと思います。
全て私の責任です。
そうですか。
では聞き取りは以上です。
え?以上って…あっでも今何か…。
(せき払い)今後はこうしたミスのないよう気を付けてください。
はい。
さてと…ミスの原因も分かったし指導もした。
あとは報告書をまとめれば全て終了と…。
え?これで終わりですか?まだ原因もよく分かってないですし…。
「気の緩みから来る注意力不足だ」って本人も言ってたじゃないか。
自己申告だけで?ミスの原因なんてそんなもんだ。
でも中島さんさっき何か言いたそうに…。
気のせいじゃないのか?コーヒー飲んで来るお前ここで報告書まとめてろ。
うろちょろすんなよ!はい!着席。
(美歩)ではこちらの番号札でお待ちください。
再鑑お願いします。
(吉田)ん。
(ベル)はい…あっはい!すぐにまいります!はいはい。
よしうん。
ヤマダ様お待たせいたしました。
番号札お預かりいたします。
(中島)金額のご確認をお願いいたします。
中島さん以外はみんな若いんだな。
(男性)ハァ〜。
(中島)大変申し訳ございません。
どうぞあちらでお掛けになってお待ちください。
ご用意ができたらお呼びいたしますので。
(茉莉奈)ありがとうございます。
すいません中島さんあのこれはどうすれば?これね本部の別段預金に入れて。
あと後ろから証紙もらって来て。
はい。
支店長が言ってたような人じゃないじゃない。
あっ!
(茉莉奈)あぁ…。
何やってんだよ!急いでくれよ。
(茉莉奈)はい。
これ入金して来て。
大変お待たせしておりますあと5分ほどで終わりますのでもう少しお待ちいただけないでしょうか。
(男性)頼むよ。
はい。
フゥ〜。
君!何をしてるんだ!余計なことをするんじゃない!申し訳ありませんでした。
大変混み合っていたのでつい…。
窓口業務をするのも臨店の仕事なのか?あぁとんでもない。
余計なことをして本当に申し訳ありませんでした。
あのちょっと気になることがあったんですけど。
花咲?中島さんはとても優秀なテラーですよね。
逆に中島さん以外は皆さん若手の方ばかりで。
仕事のレベルがこう明らかに…。
何が言いたいんだ?アハハハ…。
花咲息を吸え。
あっ…。
スゥ〜。
本当に中島さんがあんな単純な事務ミスをするんでしょうか?私にはそう思えないんですけど。
何だと?あっ!黙ってろ!当行にはしっかりとした業務マニュアルがある。
それさえあれば窓口業務なんて誰にだってできるはずだ。
いやマニュアルには載ってないことや経験のある先輩に教えてもらわないと分からないこともあるはずです。
皆さん中島さんを頼ってましたし…。
この支店にはベテランのテラーが不足しているんじゃ…?「ベテランベテラン」ってただ勤続年数が長いだけだろう。
それほど大した事務レベルにあるわけじゃない。
余計なコストが掛かるだけだ。
お言葉を返すようですが女子行員はコストですか?当然だ。
(矢島)君だってそう。
私だってそうだ。
支店経営の何たるかも分からない臨店の君にうちのやり方を批判される筋合いはない!ムカつく!あのクソ支店長!言い過ぎだよ相手は支店長だぞ。
だから何なんですか?「窓口業務なんて誰にでもできる」なんて女子行員をばかにし過ぎですよ!花咲声がデカい。
あっ…。
アハハハ…。
ていうか何でお昼食べるために並んでるんですか?いやお前ここの揚げ天盛りがな…。
フフっ。
ん〜!ん〜!うまっ!うまい!ハハハ…。
お前と初めて意見が合ったような気がするよ。
いやもうこんなおいしいおそば初めて食べました。
まぁ「行け」と言われりゃ全国どこの支店でも行かなきゃならないがこうやって各地のうまいものが食えるってのが臨店の醍醐味だわな。
北海道でカニとかいいですね。
カニといえば金沢。
いや福井も捨てがたい。
あぁおいしそう。
あっこの近くにはアジフライのうまい店やハヤシライスが絶品って店もあるみたいなんだけどな。
あっだったら明日も来ませんか?ん?やっぱり私中島さんがミスをしたとはどうしても思えないんですよ。
それにあの支店長絶対おかしいですよ。
いや俺達の仕事はこれで終わりだ。
だからお前も余計なことは言うな。
そしてやるな。
何だ?その不満そうな顔は。
いいえ。
よろしく。
(男性)失礼します。
中島〜。
いつまでこの銀行にしがみついてる気だ?お前の代わりなどいくらでもいる。
さっさと若い者に席譲ったらどうだ?中島さん。
あっどうも。
あっ皆さん仲いいんですね。
あぁ…。
この方達は他の支店に異動されたんですか?いえみんな辞めました。
あぁ…。
あっだから1人で後輩のフォローされてたんですね。
私もテラーだったんで中島さんの大変さすっごくよく分かります。
花咲さんはきっと優秀なテラーだったんでしょうね。
いやそんな優秀だなんて…。
さっきはありがとう。
いえ。
窓口急げ!
(茉莉奈)ゴメイです。
うん。
ハァ…。
ゴメイです。
うん。
ゴメイです。
(吉田)うん。
そろそろ行くか。
はい。
中島集計票。
どうかしましたか?あっいえ。
現金が足りないんです。
幾らですか?まぁ大したことは…。
100万円…です。
あっいやあの…これはあの…。
花咲?君何を?中野支店にいた時紙袋に現金を入れたまま捨ててしまった人がいたんです。
集積所はどこですか?
(茉莉奈)私行きます!
(吉田)しっかり数えろよ!
(中島)お願いします。
(美歩)はい。
どういうことだ?100万円足りないなんて前代未聞だぞ!申し訳ありません。
君はうちの支店つぶす気か!?ど…どうだった?
(吉田)あぁ…。
支店長どういたしましょう?これから私物検査をする。
(行員達)え?行員を疑ってらっしゃるんですか?1円だって過不足は許されない銀行で100万円がどれだけ途方のない数字だと思ってるんだ?何としてでも見つけなければ。
でも…。
申し訳ございません!私のミスで…。
チッ。
吉田課長!あっはい。
みんな私物を…。
あの〜ちょっといいですか?まず払出伝票のチェックをしませんか?過払いの可能性ありますよね?い…いかがいたしましょう?あぁ…そうだな払出伝票のチェックからだ。
伝票のチェックからだ急いで!
(行員達)はい。
これ…。
うん?何か見つかったのか?『イエローチップ』という会社に250万円の払い出しをした伝票なんですけど…。
それがどうなんだ?250万円のうち60万円分を千円札や硬貨で欲しいと金種指定されています。
となると一万円札での払い出しは190万円。
190万円ならば100万円の束は1つなんですけれども。
これ見てくださいここに「2」とあります。
つまり100万円の束が2つ出ています。
250万円の払い出しに350万円払い出したってことか。
はい。
ちょっと見せて。
やはり過払いか。
信じられない。
なぜそんなことが…。
吉田課長再鑑の時どうして分からなかったんだ?え?いやいやそれは…。
再鑑印ありませんね。
(吉田)あっ…。
どういうことだ!?いや…。
課長が席を外されてましたのでそのまま出してしまいました。
高額の払い出しの時には必ず確認してもらうことになってるだろう!ミスをした上に手続き違反か!?申し訳ございません。
来店したのは?社長の三上さんです。
ハァ…。
何してんだ!早く連絡して100万円返してもらえ!は…はい!あっいつもお世話になっております。
東京第一銀行茅場町支店の営業課長吉田でございます。
(三上)30万円を千円札で
(中島)はいえ〜っともう30万円を…
(吉田)あっ三上社長。
本日はご来店誠にありがとうございました。
あの〜実は大変申し上げにくいんですがあのこちらのミスで現金を多くお渡ししてしまったようなんですが…。
あの…はっ?いやですが…。
いや…。
さようでございますかもう一度確認してみます。
失礼いたします。
「現金は余分にはなかった」とおっしゃっております。
バカなこと言うな!そんなはずないだろう。
ないと言われて引き下がるバカがどこに…。
100万円だぞ100万円!も…申し訳ございません!あの〜『イエローチップ』というのはどういった会社なんですか?あぁ取引を始めて3年になる小さな会社で…。
業績のほうは?前期はトントン。
ですが今期は今のところ赤字だったかと。
間違いないな。
はい経営がうまく行ってないところに思いがけず100万円が転がり込んで来てネコババしようとしてるとしか…。
しかしいくらこっちのミスだとはいえ…。
おい!はい。
何とかならんのか?何とか。
いや〜そう言われましても…。
あの…。
防犯カメラの映像見てみませんか?よく見えないなもっと大きくできないのか?はい。
指示通り払い出したとすれば千円札の束が3つと100万円の束が1つ。
つまり束は4つのはずですが。
あっ。
(吉田)5つ…。
札束が5つ見えます!あの社長やっぱりウソついてるのか。
河本吉田行って来い!何が何でも回収して来るんだ!はい!はい!どうしてくれるんだ?100万円の現金事故となれば君だけの問題じゃない!支店の成績に大きく響くんだぞ!高い給料払って迷惑掛けられるんじゃ割に合わないどころか大きな損失だ!その言い方は…。
部外者は黙っててくれ!申し訳ありません。
(吉田)遅くなりました。
(矢島)どうだった?いやそれが…三上社長余分なお金はないとの一点張りでして。
そんな…。
(矢島)バカな!それで君らは黙って帰って来たのか?申し訳ございません!申し訳ございません!何とかできないんでしょうか?お前だって分かってるだろ。
現金の受け渡しは後になって「あの時幾らありました」…と言ったところで通用しない。
「現金その場限り」が銀行の原則だからな。
河本。
はい。
(美歩)中島さんかわいそう。
(茉莉奈)こんなことがあったらきっとまた支店長に…。
あの…。
「また」って?もしかして中島さんいつも支店長に辛く当たられてるとか?ハァ…はい。
支店長中島さんにだけすごく厳しいんです。
何かあるとすぐみんなの前で怒鳴ったりとか。
私達のミスも全部中島さんのせいにされてるんです。
それって中島さんはミスをしていなくても責任を取らされてるってこと?
(茉莉奈)はい。
みんな今日はもう帰っていいぞ。
ようやく三上社長とアポイントが取れた。
今から私が直接会って話をして来る。
よろしくお願いいたします!
(矢島)うん。
(吉田)いってらっしゃいませ。
(行員達)いってらっしゃいませ。
お金戻って来なかったらどうなるんでしょうか?100万円の現金事故なんて聞いたことないからな。
中島さんはもちろんのこと矢島支店長も大きな責任を取らされるだろう。
そうですよね…。
だけど何が何でも取り返して来るんじゃないか?一度でもミスをしてバッテンが付いたらそれで終わり。
フッそれが銀行だ。
銀行辞めさせられちゃうのかな?何だ?お前クビになるのか?私じゃないよ。
今日臨店で行った支店の人。
え?その人何やらかしたんだよ。
それは言えないけど。
何だよ。
けど初めて会った人のことそんなに心配してるとはお前らしいよな。
だって同じ銀行で働くテラーの先輩だし。
それに支店長がやり手らしいんだけど人としては最悪でムカつくんだって。
フフお前のそういう人のことほっとけないところ死んだかあさんにそっくりだな。
私はお母さんほどおせっかいじゃないよ。
いやいい勝負だろう。
(ベル)あっ予約の電話。
(幸三)はい『花咲』です。
ハァ〜。
100万円返って来るといいな。
100万円返って来たんですか!?うんハハっ。
数えてくれ。
(中島)はい。
私が誠心誠意粘り強く話したら返してくれたよ。
三上社長も良心の呵責に耐えかねたんだろう。
そうですか。
よかった〜。
(吉田)さすがでございます!
(矢島)ハハハ…。
100万円です。
みんな100万円無事に戻って来たぞ!
(拍手)中島さんよかったですね。
ええ。
(矢島)いや〜お騒がせして申し訳なかったね。
いえ。
ついては相談なんだが…。
今回の過払いの件なかったことにしてもらえないだろうか?本部には報告するなということでしょうか?あぁハハハ…。
このような失態二度とないように厳しく指導しますので何とぞ。
分かりました。
さぁ本部に戻るぞ。
はい。
中島さんよかったですね。
ええ。
あれ?相馬さん先行っちゃったのかな。
あっ。
あぁ…。
あっすいません。
いやこっちこそ。
大丈夫ですか?はい私は全然。
あっ!何?あっ失礼ですが三上様ですよね?そうだけど。
私東京第一銀行本部の花咲と申します。
昨日は当方の不手際で大変不愉快な思いをさせることになり誠に申し訳ございませんでした。
あぁ。
あの…。
(三上)口座の解約に来たんだよ。
客を泥棒扱いするような銀行とは付き合いたくないからさ。
すいませんでした失礼なことを申し上げたようで。
ったくおたくの支店長最低だよ。
はい!あっいえ。
俺が100万円取ったって決め付けてそんなもの知らないって突っぱねたけどしつこくてさ。
しまいにはこっちも頭きたから「じゃあ警察呼ぼうか?」って言ったらさすがに黙って帰ってったけど。
黙って帰った?
(三上)ああ。
で出て来たの?あのお金。
お金ですか?だから100万円。
どっかに多く払っちゃったんでしょ?おたくの支店長がそう言ってたけど。
え?あっ三上社長が100万円返してくださったんじゃ?はぁ?え〜!?過払いはなかった?はい三上社長は最初から100万円多く受け取ってないんです。
間違いありません!けどさっき支店長が「100万円は返してもらえた」って言ってたじゃないか。
それに受け渡しの現場が防犯カメラに映ってたし。
そうなんですけどでも私は三上社長がウソをついてたとは思えません。
相馬さん私あの映像もう一回見て来ます。
え?もしかしたら何か分かるかもしれないんで。
いってきます。
おいちょっと待て!花咲おい!あ痛っ!あっごめんなさい。
いってきます。
「行く」ってどこへ?ハァ。
う〜ん…。
何か気になるんだよな〜。
ん?これってもしかして…。
お待たせして申し訳ありませんでした。
中島さん。
過払いなんて最初からなかったんですね。
昨日の防犯カメラの映像見直してみたんです。
三上社長が来店された時店内はとても混み合っていました。
中島さんはお待たせしたお客様にはお詫びの言葉と一緒にポケットティッシュを渡されていますよね?ええ。
でもなぜか三上社長にだけ渡していなかったんです。
前後のお客様には渡していたのに。
それで気になって何度も見てみたんです。
一見札束が5つあるように見えます。
でもこの1つは札束じゃなくてポケットティッシュなんじゃないんですか?
(舞の声)あなたは250万円の払い出しに対して350万円の現金を出納機から出した。
そしてそのお金の中から100万円の束を1つ抜いて三上社長にはポケットティッシュを添えて250万円だけを渡した。
ホントは三上社長に渡した札束は4つ。
つまり過払いはしていない。
100万円はあなたが取ったんですね?はい。
どうしてですか?これ犯罪ですよ何でこんなことしたんですか!?あなたは一緒に働く仲間を裏切ったんですよ。
私はテラーの仕事が好きです。
ほんの短い間の接客だけどお客様やご家族の受験とか入学とか就職結婚出産。
いろんな出来事を窓口越しに共有させてもらって。
お客様に「ありがとう」って言ってもらえるとすごくうれしくて。
毎日大変だけど楽しかった。
中島さんは違うんですか?中島さん!好きよテラーの仕事。
じゃあどうしてこんなこと…。
支店長の経歴にバツを付けてやりたかった。
それって…。
100万円もの現金事故になれば支店長に責任を負わせられるでしょ?それって支店長のパワハラに対する腹いせってことですか?でも…。
どうしても許せなかったの!辞めて行った3人のことを思うと。
3人?皆さん仲いいんですねもしかして辞めた3人も支店長から嫌がらせ受けてたんですか?私達女子行員はどんなに仕事を頑張ったって支店長にとってはコストの高い邪魔な部下でしかなかった。
そんなのおかしいですよ。
どうして人事に訴えなかったんですか?そんなことしても無駄だって分かってるからよ!「パワハラだ」って訴えたところで握りつぶされるだけよ!もっと上のほうに声をあげれば…。
(中島)誰が私達の声なんて聞いてくれると思う?誰があの支店長を責められるっていうの?そんな人どこにもいない!
(中島)ハァ…。
結局…三上社長まで巻き込んでしまったのにまさか過払いがなかったことにされるなんてね。
え?じゃあ今朝支店長が持って来た100万円って…。
支店長が補填したんでしょ。
いやまさかそんな…。
出世しかない頭にないあの支店長ならやりかねない。
結局私一人が抵抗したところで何も変わらない。
今日お金を返して謝罪します。
どんな責任も負うつもりです。
どういうことだよ?花咲。
それがホントなら大ごとだぞ。
でも支店長が100万円補填するなんてあり得るんでしょうか?そんなこと銀行員として絶対許されないですよね?ああ。
だが自分の経歴に傷をつけないために隠ぺい工作をしたとしてもおかしくはない。
証拠はないがな。
もしもし?花咲?相馬さんちょっと調べてほしいことがあるんですけど。
調べてほしいって何だよ?茅場町支店を退職した3人のテラーのことです。
はぁ?
(泣き声)絶対許さない!
(河本)3時12分ゴメイです。
うん皆さん今日も一日お疲れさまでした。
(行員達)お疲れさまでした。
(矢島)これは?100万円です。
私が取りました。
何だって?申し訳ありませんでした。
中島さんが取ってたの?ひどい。
一体どういうことなんだ?過払いに見せかけて横領しようとしたということなのか?そうなのか?君!何ということを!
(矢島)私に何か恨みでもあるのか!こんなことが明るみになってみろ!どうなると思ってんだ!お前は私の人生を台無しにするつもりか!!何とか言ったらどうだ!おい!中島何とか言ってみろ!おい中島答えろ!!矢島支店長!何だ?君は。
部外者は出て行きなさい。
中島さんがどうしてこんなことをしたのか分からないんですか?は?分かるわけないだろ。
あなたへの復讐です。
何をバカなことを!矢島支店長が来てからこの1年で田中幸子さん石井香織さん藤原清美さん。
3人の女子行員が退職しています。
3人に共通しているのは全員ベテランの1級職だということ。
事務職で1級といえば能力も高いし給料も高い。
彼女達が辞めれば事務処理は滞りミスも増えます。
でも支店長はそのリスクよりも支店の業績を上げるためにコストカットを優先させた。
だから彼女達を辞めさせたんですよね。
執拗な嫌がらせを繰り返して。
いや言い掛かりだよ。
彼女らは全員自己都合退職だ。
いえ自己都合ではありません。
皆さん「矢島支店長に辞めさせられた」…と言っていましたから。
(矢島)ん…。
私辞めた3人に会って話を聞いて来たんです。
勤続年数の一番長かった田中さんは最初に目を付けられて転勤を示唆されたそうです。
(矢島)転勤が決まりました
(幸子)え?
(舞の声)小さなお子さんのいる田中さんには転勤は不可能で辞めるしかなかったと。
(香織)実は私も産休を取ろうとしたんですけれども…
(舞の声)産休を取ろうとしていた石井さんは…。
今どれだけ忙しいと思ってんだ
(舞の声)「だから女はダメなんだ周りの迷惑を考えろ戻る場所なんかない」と言われて退職。
(清美)私腎臓の持病があるんですけど…
(舞の声)持病を持っている藤原さんは有休を使って通院していたのにもかかわらず「休み過ぎだ」と責められて精神的に追い詰められて退職を選んだそうです。
皆さん言っていました。
「もっとここで働きたかった」。
「この職場が好きだった」。
「矢島支店長が来るまでは」と。
ふざけたことを言うな。
(矢島)そんなの逆恨みだ。
いいか?中島がやったことは横領なんだぞ?もちろん中島さんがやったのは許されることではありません。
でも中島さんはあなたの経歴にバツを付けるために最後の手段を取ったんです。
自分の人生を懸けて。
・そうだったのか…・・ひでぇ話だ・君は支店の業績を上げることが間違っているとでも言うのか?うん?コストに見合わない人材をカットするのは銀行のためだ!スゥ〜。
お言葉を返すようですが本当に銀行のためなんですか?ご自分の出世のためなんじゃないんですか?私は支店経営のことはよく分かりません。
でもコストを削減するために女子行員に嫌がらせをして辞めさせるなんておかしいです。
黙れ!黙りません!さっき支店長は「俺の人生を台無しにするつもりか」…とおっしゃいましたがあなたが辞めさせた行員達も中島さんも同じです!彼女達にも守るべき生活が人生があるんです!上司だからって部下の人生を壊すなんて間違ってます!ん…。
う…うるさい。
お…お前に何が分かる。
俺はバンカーとして何ひとつ間違えたことはしていない!・あの〜ちょっといいですかね?・相馬さん。
あっちょっとごめんなさい。
これは矢島支店長と河本副支店長の口座のコピーです。
あっすいません勝手なことを…ですが今朝同じ支店のATMからそれぞれまとまった金額が引き出されています。
矢島支店長は70万円。
河本副支店長は30万円。
(河本)あっいや…。
合計すると100万円になります。
過払いがあったお客様から取り返して来たとおっしゃっていた金額100万円と一致します。
これは偶然なんでしょうか?支店でのミスを隠ぺいするためにおふた方が補填したんではないですか?
(河本)くっ…。
くっ…。
(河本の泣き声)私は銀行員になった時最初にこう教わりました。
「あるべき金が足りない時それがたとえ1円であっても行員自らが補填してはならない」。
支店長これでも間違えたことをしていないとおっしゃるんですか?ハァ〜…。
ったく〜勝手なことしやがって。
すいません。
でも相馬さんだって。
ん?支店長の口座調べてくださったんですよね。
ありがとうございます。
お前に礼を言われる筋合いなんかない。
(中島)あの!中島さん。
花咲さん。
ありがとう。
あっいいえ。
今まで支店長にあんなふうに言ってくれる人いなかったから。
3人のこともうれしかった。
中島さん。
私テラーの仕事からやりたくもない臨店の仕事することになっちゃって正直腐ってました。
それに臨店のお仕事って今までよく知らなかった銀行のお固くて古くさいところとか派閥とか組織とか出世とかそういうドロドロしたところばっかり見えて来ちゃってもう…。
もう最悪です。
でも頑張ってみようと思います。
この仕事私なりに。
あなたなら変えられるかもしれないわね。
お固くて古くさい銀行。
フフっ。
フフっ。
頑張って。
はい!臨店先でまさかこんな大問題が起こってしまうとは。
彼らが解決に導いたんだ。
問題ないだろう。
しかしあの真藤派閥の支店長を飛ばす結果になってしまって大丈夫でしょうか?いいんじゃないか?矢島が『ファースト電工』に出向だと?はっ…はい。
二度とは戻れない片道切符の出向ということに。
どういうことだ?ささいな不祥事などもみ消せなかったのか?実はそれが臨店の奴らが余計なことをしたようでして。
臨店?はい。
奴らにつぶされたというのか。
臨店ごときがふざけたまねを。
あっおはようございます。
おはよう…おっ?なぁなぁこの机の上にあったものどうした?あっそこにまとめて置いてあります。
ここ私の机ですからこっからはみ出して来ないでくださいね。
ハァ〜。
あっ中島さん新しいお仕事探してるみたいですよよかったですね〜。
調子に乗るなよ?今回は結果たまたまうまく行っただけだからな?そうでしょうか?そうに決まってるだろ!支店の根深い問題をですね…。
あのな今後臨店先で余計なことは一切言うなよ。
余計なことは言ってません。
言ったろうが。
言ってません。
面倒事に巻き込まれるのはこりごりなんだよ。
お言葉を返すようですが…。
黙ってろ!黙ってません!2014/04/16(水) 22:00〜23:10
読売テレビ1
[新]花咲舞が黙ってない #1[字][デ]
池井戸潤原作、主演・杏!「地位なし、権力なし、彼氏なし」のニューヒロイン・花咲舞が、銀行で起こる様々な事件を持ち前の正義感で解決していく痛快オフィスストーリー!
詳細情報
番組内容
東京第一銀行の窓口係だった花咲舞(杏)は、事件を起こした支店に赴き解決に導く「臨店」という部署へ異動を命じられる。コンビを組むことになったのは、ベテラン行員・相馬健(上川隆也)。二人は早速、事務ミスが起きた茅場町支店へ向かうが、そこで、窓口係の聡子(木村佳乃)が百万円を多く客に払ってしまう「過払い」という現金事故を起こしてしまう。責任の行方は?果たして、舞は百万円を取り戻すことができるのか…!?
出演者
杏
上川隆也
塚地武雅
榎木孝明
甲本雅裕
大杉漣
生瀬勝久
木村佳乃
羽場裕一
原作・脚本
【原作】
「不祥事」「銀行総務特命」池井戸潤(講談社文庫)
【脚本】
松田裕子
江頭美智留
監督・演出
【演出】
南雲聖一
音楽
菅野祐悟
得田真裕
【主題歌】
「We Don’t Stop」西野カナ(SMEレコーズ)
制作
【チーフプロデューサー】
伊藤響
【プロデューサー】
加藤正俊
【制作協力】
日テレアックスオン
【製作著作】
日本テレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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ステレオ
サンプリングレート : 48kHz
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