報道特集【韓国船沈没▽海自幹部候補学校】 2014.04.19

船の中に3人の遺体があることが確認されたということです。
これが最新情報です。
初めて船内に遺体があることが確認された。
この映像は、行方不明の乗客の家族の代表が民間の潜水士に撮影を依頼したという現場の水中の様子。
潜水士は、早い潮の流れに流されないよう固定されたロープをたどりながら沈没した船を目指している。
暗く濁った水中での視界は30cmにも満たない程度。
こらちは捜索活動の拠点の1つにもなっている近くの体育館なんですが、今、ステージ上にはモニターが設置されています。
あちらは急きょ、不明者の家族たちの要望に応える形で民間のダイバーが船体近くでの捜索活動の模様を撮影した、その映像が流れています今朝方、明け方の様子が今、映し出されているということです。
韓国で起きた旅客船の沈没事故は、発生から80時間以上が過ぎた。
懸命の捜索にもかかわらず、行方のわからない高校生ら270人あまりの安否は依然つかめていない。
こちらのテントでは、遺体の身元確認のため家族らがDNAの採取を行っています。
体育館の外では、遺体が発見されたときに備えDNA検査のサンプル採取が行われ、数十人が列をなした。
希望を捨ててはならない、そう思いながらも時間だけが無情にも過ぎていく。
こうした中、乗客の救助措置をとらずに船から脱出したとして、船長のイ・ジュンソク容疑者ら3人が未明に逮捕された。
事故当時は、操船を指揮していたのは25歳の女性の3等航海士。
ベテラン船長は指示をした後、用事があり、寝室に行っていたというが合同捜査本部によると、この3等航海士が現場海域で船を指揮するのは初めてだと言う。
捜査の焦点の1つとなる事故後、乗客に逃げるよう命じなかったのではという指摘に船長は…この点について乗員は、こう証言する。
避難を命じる声が届いていれば、行方不明者は、もっと少なかったのか。
乗客の安全が最優先されなければならないはずの事故後の対応のずさんさが浮き彫りになった。
船長は今から10年前、インターネット新聞のインタビューにこう答えていた。
そうも語っていた船長は、今、何を思っているのだろうか。
現場で日下部キャスターが取材中です。
早速、伝えてもらいます。
私は韓国南部、チンドの港にいますこの港から20kmほど沖合、そこに沈没現場はあります。
事故発生以降、悪天候が続いていたんですけれども今日はご覧のように晴れ間が広がっています。
視界もよくて、救助活動、進展が期待されたんですけれども先ほど入ってきた情報によりますと、ライフジャケットを着た女性1人の遺体を収容したということです。
これで死者の数は30人になりました。
そして、なかなかはっきりしない事故の原因ですけれども、全速力に近いスピードで走っていた船が急に旋回したため、バランスを崩したという見方が強まっています。
ただし、なぜ急に旋回をする必要があったのかという肝心な点については明らかになっていません。
捜索現場のすぐ近くでは、藤森キャスターが船の上から取材をしています。
現在の様子を伝えてください。
今日はこの時間、西日が差していまして、晴れ間が広がっています。
視界は良好です、はっきり見えますただ昨日に比べましてこの時間、ご覧いただいてわかるように、かなり船が揺れます。
波が高いです、そして冷たい風が吹いています。
ここから沈没している船の距離は150mほど、目印のブイが2つ浮かんでいるのがわかります。
今、救助隊を乗せました海洋警察の小型の船などが集まっています。
再開・中断を繰り返しているようなんですが、海洋警察の長官の発表では午後3時半現在、船の中への進入を試みているということなんです。
また、官民軍の合同チームが誘導ロープを結びまして、3つの救助活動ルートを構築しました。
早く中からも救ってほしいという願いが強まるばかりです。
そして今、重油のにおいが今、実は非常にこの辺り、きついんです午前中まではしていませんでした。
映像ではお伝えしにくいんですがあの沈没している船から左右に帯状の海水の濃い部分が見てはっきりととれるんですね。
潜ったダイバーの話によれば、視界はわずか30cm程度といいます。
こうした重油の漏れも影響しているのかもしれません。
依然として厳しい捜索活動が続いている海洋現場からお伝えしました。
来週に迫ったオバマ大統領の訪日を前に、ワシントンで行われたTPPの日米閣僚級交渉では、実質的な交渉時間のほとんどを豚肉と自動車に割いてギリギリの交渉が行われたことが明らかになった。
アメリカのフロマン通商代表と甘利TPP担当大臣の間で足かけ3日間にわたって行われた日米交渉は、最大の対立点として残っている豚肉の関税と自動車の非関税分野について多くの時間を割いたことがJNNの取材で明らかになった。
現在、豚肉は輸入品に多い比較的安い豚肉に重い関税がかかる制度になっていて、このいわゆる差額関税制度を維持する代わりに、関税の率を大幅に下げるという方向性で日米は一致している。
しかし、関税の具体的な数字をめぐって日米双方の隔たりは大きく、今回の閣僚級会合でも落としどころは見えなかった。
自動車については、アメリカ側は非関税障壁について、懲罰的な措置を含む改善策を求めているが、日本側は、一方的な制度の押しつけは通商交渉になじまないとして両者は激しく対立したまま。
環境省は、焼却した放射性廃棄物を固める施設について、避難区域の福島県楢葉町に建設を検討している。
今日初めて行われた住民への説明会では、住民から不満の声が相次いだ。
今日の説明会には建設候補地となっている楢葉町波倉地区の住民およそ50人が参加。
冒頭から、説明に来るのが遅いなどと環境省への不満が飛び交った。
環境省が楢葉町に建設を検討しているのは、焼却した放射性廃棄物をセメントで固める施設で、廃棄物はその後、別の地域に埋め立て処分されることになっている。
説明会では住民から、安全性がわからない、住民の立場で考えていないなど反対の意見が相次いだ。
環境省は明日も楢葉町の別の地区の住民を対象に説明会を開く。
アメリカ軍普天間基地の移設に向けて政府が名護市辺野古沖でのボーリング調査の準備を進める中、移設に反対する市民らが今日、海上で抗議集会を開いた。
辺野古の海で開かれた会場集会では、漁船やカヌーに乗った参加者がのぼりや横断幕を掲げて移設反対をアピールした。
2004年のボーリング調査では海上での激しい抗議行動が1年以上続き、調査は断念に追い込まれた。
それから10年になるのに合わせて開かれた集会で参加者は、政府のボーリング調査に負けず戦いを続けようと訴えた。
政府はこの夏にもボーリング調査に着手すると見られているが、激しい抗議行動が予想される。
国内最高齢の死刑囚が病死した。
今日午前、死亡が確認されたのは東京拘置所の石田富蔵死刑囚。
石田死刑囚は1973年から翌年にかけ、埼玉県内で交際していた女性や顔見知りの女性を相次いで殺害した強盗殺人などの罪で1989年に死刑が確定、以来25年間、拘置所に収容されていた。
石田死刑囚は、大正10年生まれの92歳。
死刑囚としては国内最高齢で、5年前に前立腺ガンと診断されていた。
来週、静岡茶市場で行われる新茶の初取引に向け、静岡市清水区で今日、最高級茶の初摘みが行われた。
自然の木のように育てる自然仕立てで栽培される最高級茶、高嶺の香は34年連続で最高値をつけていて、去年の初取引の値段は1kg当たり8万8000円。
今日早速、製茶し、今月23日の静岡茶市場新茶初取引に出品される。
ブラジル各地で18日、6月に開催されるW杯のチケット配布が始まった。
開催国ブラジルの試合のチケットなどは高倍率の抽選となり、受け取った人たちは喜びの表情を見せた。
しかし、開催まで2カ月を切った今でも5つの競技場が建設中で、再び韓国南部、チンドの港です。
日暮れが迫っていますけれども家族とか知人でしょうか、少しでも情報、あるいは現場に近づきたいという思いからこうやって港に続々人が集まってきているんですね。
そして、こちらの方ですけれども緊急車両やメディアの車がずらっと並んでいます。
事故発生から80時間以上がたった今も、270人あまりの行方がわからないままとなっています。
何が救出活動を阻んでいるんでしょうか。
今朝、実際に現場の沈没海域を取材してきました。
今朝、日下部キャスターは捜索の続く韓国南西部チンド沖の現場に向かった。
海洋警察の船です。
我々の船と並走して現場に向かうところです。
見えてきたのは…チンドから1時間足らずで沈没した船の捜索現場に来ました。
大きなクレーン船が、こちらからはっきり見えます。
数多くの船、艦船が救助活動にかかわっています。
軍の飛行機も、この救助活動に加わっています。
旅客船「セウォル」号は、既に先端部分まで海の中に沈んでいる。
黄色い三角形の大きな浮き、ブイ、あの下に沈没した「セウォル」号の船首部分があるんだと思います。
今、ゴムボートに乗った、あれは潜水士だと思いますけれども水中での救助活動が行われているんだと思います。
海水温は低く、一刻も早い救出が求められるが、事故から丸3日以上が過ぎても、作業は一向に進まない。
取材に協力した船の船長は、現場海域の厳しさをこう語った。
そして、クレーン船も…こちらには巨大なクレーン船があります。
最終的には、このクレーン船を何隻か使って、沈没した「セウォル」号を引き上げるんですけれども、現在はまだその段階ではなく、沈没現場からかなり離れた場所で待機している状態です。
事故の翌日、現場からおよそ20km離れた港は生存者の帰りを待つ家族たちであふれ返っていた。
もう間もなく行くと、救助活動の最前線でありますペンモクの港に着くんですけれどもメディアの車とか、もういっぱいあってこういった緊急車両もうまく動けないような状態になってしまっています。
こちらのテントには、行方のわからない人たちの家族の人たちが休憩しているわけですけれども、捜索活動もなかなかままならないという状況です。
そうした中、こういった家族の方たちの疲れも非常に増しているといったところです。
そんな家族たちに、現場では無料で食事が振る舞われている。
地元の有名企業の職員たちも支援活動に動員されている。
現代グループの人たちがボランティアで援助活動をしている。
韓国海洋警察と海軍合わせて500人あまりが投入されたが、捜索は難航している現場に潜ったダイバーは…水中の視界は20cm以下でしかも船の中は光が全くありません。
ですから、ほとんど見えないんです冷たくて黒い水中に、どれくらい生存者がいるか、予想できません。
そして、事故から3日目の朝。
もう本当に、家族たちの我慢も限界に達しているような感じでほんのちょっとしたことでみんな、いきり立つような状況になっています。
もう今、そうした怒りが今、メディアにも向けられているという、とにかく現場は、非常にとげとげしい雰囲気にってきています。
家族や友人たちが集まる体育館の中は、日がたつにつれ、緊張感が増している。
3日目になって、体育館には巨大なモニター2台が設置されました。
そして今、警察による説明が続いているんですけれどもこの警察の説明とマスコミの報道が食い違っているため、家族たちの不信感を招いている、そういう状態になっています。
いまだに、いとこが行方不明だという女性は…韓国でこんな大きな事故が起こるとは、想像していました?考えたこともないです。
船長が先に逃げてしまったとか、そういう報道されていますけれども、その点はいかがですか?腹は立ちます。
どんな状況でも学生を全部救助艇に乗せないといけないのに、1人で先に救助艇に乗るのは、人として許されないことです。
なぜ「セウォル」号は沈没したのか。
最も有力視されている要因が、急激な針路変更。
急旋回直後の無線交信では…海洋警察は、急旋回によって積み荷のバランスが崩れたことが事故の一因と見ている。
荷崩れによる事故は日本でも過去に起きていた。
2009年、三重県沖で座礁したフェリー「ありあけ」。
高波によって船が大きく傾いたために荷崩れが発生。
バランスが保てなくなり、転覆した事故原因は、荷物の固定方法に問題があったと調査報告書で指摘されている。
今回、「セウォル」号を操船していたのは経験の浅い3等航海士だった。
果たして荷崩れの危険性を十分に把握できていたのだろうか。
三浦半島と房総半島を結ぶ東京湾フェリー。
およそ3300tと「セウォル」号よりは小型だが、車両やコンテナを積む貨物室の上層部に客室があり、基本構造は変わらない。
わずかな距離であっても、海には危険が潜み、常に緊張感をもって運航に当たっていると言う。
今、うちがここから出て、走っていくところなんですけれども。
海の深さを表した海図で確認すると、周辺には水深が浅いことを示す水色の場所が多く、海面下わずか80cmという岩礁さえある。
干潮時刻に付近を通ったが、岩礁は見えず、岩に当たった波のしぶきがわずかに確認できた。
実際、ここで座礁するプレジャーボートが絶えないと言う。
さらに、大型船が行き交う浦賀水道航路の手前を横切り、付近には漁船も多い。
事故を避けるため、針路を調整しながら進む。
レーダーや目視で早めに対応するようにしていると言う。
船の傾きはどんなに大きくても10度以内におさまっていると言う。
船を安定させるため、貨物室では積んだ車両を両端に寄せて停める。
トラックなどの大型車両は中央に置き、それぞれタイヤストッパーで固定する。
船の底にある機関室に下りた。
大体、多分水面がこのぐらいの高さじゃないかと。
万が一座礁して、機関室に海水が入り込んできた場合はどうするのか。
今回、韓国の事故では、乗客の救出状況も問題視されている。
デッキには、救命いかだが収納されたカプセルが並ぶ。
今回の事故では、救命いかだがほとんど使われていなかったとの報道もある。
ちょうどこの日、1枚の紙が回ってきた。
航路の安全の確認と、必要な救命設備の備えつけ確認、非常時の脱出手順の確認などを行って事故防止及び非常時の対応の措置を徹底するようにと。
韓国の事故を受け、国土交通省から現場の日下部キャスターに聞きます。
こちらから見ていても、何とももどかしい思いがするんですけれども、なぜこんなにも救出活動ははかどらないんでしょうか?まず、今ちょうど入ってきた情報があるのでお伝えしますね。
女性1人の遺体が収容されたそうです。
これで死者の合計は31名になりました。
それで金平さんの質問なんですけれども、確かに指揮系統の乱れという側面はあると思うんですけれども、今回の事故の場合、現場海域の特殊性というのもこの理由に挙げられると思います。
韓国西海岸というのは、世界でも最も潮の満ち引きが激しい場所、つまり潮の流れが速い場所だと言われています。
確かに実際私も現場に行ったんですけれども、停まって船がどんどん流されるのを感じました。
さらに水の透明度が非常に低い、こうやって手の先がほとんど見えないくらいの透明度だそうです。
こうした悪条件の中、作業時間は短い場合だと10分程度が限界だとも言われています。
韓国にとっては史上最悪の海難事故となるおそれもあるわけですけれども韓国社会に与える影響も大きいようですね?今、韓国のテレビからバラエティー番組とかドラマが姿を消してるんですね。
事故発生以来、延々と報道特別番組が続いた状態です。
私の知人も、かつてこんなことは経験したことはないと言ってます。
確かに、たくさんの若者たちが巻き込まれた面もあるんですけれども、韓国全体に何か自粛ムードが広がっています。
こうした中、安全面や事故への対応面で韓国はまだまだ途上国の段階じゃないか、そういった声も聞かれます。
経済、豊かさの面で先進国入りした自信にある意味酔っていた韓国ですけれども、今回の事故は、そうした自信、プライドを大きく揺さぶっています。
それにしても、政府の発表が二転三転して、どんどん情報が訂正したり変わっていったり、それを鵜呑みにして報じているメディアにも家族たちが翻弄されて、悲しみを増していったりして、そういうことに対しての批判が集まっているようですね?私も家族たちが待機している体育館、取材に行ったんですけれども政府当局やメディアに対する不信感、怒りで、こちらの方が本当に尻込みしてしまうほどでした。
乗客の数ですとか、救助された人の数といった最も基本的な情報でさえ、政府当局はいまだに訂正を繰り返しています。
そしてメディアの方も、報道を急ぐあまり当局の情報をそのまま垂れ流しにしている面もあります。
家族の人にとっては政府もメディアも信じられないと言って、SNSなどを使って独自に情報交換しているんですが、こういった情報も、不的確なものが多いとか、未確認のものが多いといったところで混乱に拍車をかけてしまっている面もあります。
また何か動きがあれば伝えていただきたいんですが、そのメディアのあり様が混乱に拍車をかけているということで、自戒を込めて言うんですけれどもここは、捜索活動に支障を来すことがないように、くれぐれも正確な情報をということを祈りたいですね。
春は卒業・入学のシーズンです。
厳しい訓練に明け暮れ、卒業後は安全保障の最前線に立つ若者たちの学校があります。
「報道特集」のカメラが追った1年間の映像の記録です。
長髪が1mmの短髪に切られていく。
鏡に恐る恐る目をやる若者。
あまり見ないようにしなければ大丈夫だと思います。
海上自衛隊幹部候補生学校。
ここで毎年、入学直前に繰り返される光景。
学校は、瀬戸内海に浮かぶ広島県江田島にある。
フェリーの近くに潜水艦や護衛艦が姿を見せる。
付近は、旧日本海軍の拠点で戦後は海上自衛隊の基地になっている。
旧海軍のエリートたちが学んだ海軍兵学校。
アメリカ軍があえて爆撃しなかった120年前の建物が幹部候補生学校として、そのまま使用されている。
平成25年度の卒業生は174人。
かつては、圧倒的に防衛大学出身者が多かったが、最近、半数を一般大学出身者が占めるという現象が起きている。
中国海軍の艦隊を追跡する海上自衛隊のP3C対潜哨戒機。
東シナ海では今、熾烈な神経戦が続いている。
幹部候補生学校の卒業生は現場で経験を積み、最短15年で護衛艦の艦長や対潜哨戒機の機長となる。
最前線で紛争に直結しかねない重大な判断を下す立場になる。
若者たちが、どのような訓練を経て卒業にまで至るのか。
これは1年間の映像の記録。
起床は総員起こしと呼ばれる。
グラウンドに集合し、体操の前にまず乾布摩擦が始まる。
総短艇。
突然、候補生が桟橋に向かって全力で走り出した。
総短艇とは、沈没する艦船から14人乗りのカッターで避難する訓練のこと。
すべてに優先する。
抜き打ちで行われるために、候補生は常に緊張を強いられている。
赤鬼、青鬼と呼ばれる2人の生活指導の教官がやってきた。
規則どおりでないベッドが崩されていく。
これも抜き打ち。
候補生たちには、厳しい規則が理不尽そのものに思える。
理不尽なことがいっぱいありますので。
どういうことですか?理不尽というのは。
時間がなかったり、あれもしなきゃいけない、これもしなきゃいけない、できないと、やっぱりそれなりに怒鳴られたり。
アイロンや裁縫も自分でやらなければならない。
ベッドメイキングは同室の防衛大学出身者に手伝ってもらう。
授業の準備、当番の仕事、様々な課題に追い立てられる。
船の生活というのは、当然狭いし、様々なことでプライベートの区画がなかったり、あるいは非常に仕事と近いと、あるいは対人関係も近いと。
そういったところで、いかにストレスとうまくつきあうことができるかを学ぶためのストレスをかけていたと。
一般大学出身者は、集団行動が苦手な上に体力面で劣る。
行進の足並みもそろわない。
体力がなかったりするんで、やっぱり運動とかで周りに足を引っ張っちゃったりすると結構大変ですね。
最初は防大生とは違うでしょう?比較にならなかったですね。
どんな感じだったですか?ガチムチで、何だこいつらって人たちがたくさんいた。
衣食住が保証されている上、およそ21万5000円の初任給もある。
経済的な事情で入学する者も少なくない。
ヘリのパイロット志望の岩田さん。
東大から外交官を目指したが、1度の挑戦であきらめざるを得なかった。
留年して受け直すという選択はなかったですか?うちはちょっと、あんまりお金がないので、そういう余裕はないかなと判断しました。
5月、2カ月前まで普通の大学生だった彼らが初めて実弾を撃った。
人をすぐ死なせてしまうものを今、自分が持ってるということが、訓練なんだけど、そんな軽い気持ちでやっちゃいけないという…。
人に向けて撃つことがあるかもしれないですね?そうですね、そうならないことを祈ってます。
最大のイベント、遠泳が迫っていた一般大出身者のほぼ半数がカナヅチ。
放課後、特訓が始まった。
平泳ぎで50mを60秒以内で泳ぐことが遠泳の参加条件。
スタートのキックだけの距離しか泳げない。
不安ですか?そうですね、このままで本当に海に行ったらちょっとどうなるのかなと思います。
苦手なので、この時間を利用してとにかく早く赤帽を脱出できるようにと。
泳げない人が赤帽なんだ?そうですね。
東大の大学院で数学を専攻した鈴木さん。
暗号の仕事が希望。
今までは体とか鍛えてました?全く鍛えていませんでした。
続きそうですか?頑張ります。
やめそう?まだ頑張れると思います。
と話していた鈴木さんだったが、遠泳の1週間前、突然、退学していった。
防衛大学校出身だといいんですが、経験してきたんで。
ちょっと一般大出身の方は、つらいかなと。
一般大学でも運動部経験者は別。
学習院出身の坂部さん。
大手化粧品会社を辞めて、P3C対潜哨戒機のパイロットにあこがれて入学した。
ちょうどこの時期だったら制汗スプレーからどんどん変えてハンドクリームとか、あとは男性だったら、しっとり系の化粧水、乾燥する人がいるので、女性だったらファンデーションの切り換え時期なので、そうすると、下地と一緒に変えるかファンデーション、パウダーからリキッドにしましょうかというような展開とか。
12時ぐらいまで仕事してたので、そこから飲みに行こうかという感じだったので、ま逆ですね、今は。
ついに遠泳の日がやってきた。
坂部さんは大学時代、水球部で活躍した。
まさに水を得た魚。
遠泳は、江田島湾の周辺15kmを隊列で進む。
職員も総出。
波を立てないように船は手こぎの伝馬船。
最大の難所は、津久茂の瀬戸。
潮の流れが速く、なかなか進まない隊列は泳ぎが苦手な赤帽を囲んで進む。
脱落しそうな者を泳ぎの達者な候補生が足を押して助ける。
スタートから10時間後、続々とゴールしてくる。
外交官の受験準備で、学生時代運動の経験がほとんどなかった岩田さんも、どうにかたどり着いた。
水球部出身の坂部さんは、まだまだ体力が残っているよう。
10月、台風接近の中、陸上戦闘訓練が始まった。
攻撃と防御に分かれて陣地を奪い合う。
ほふく前進が続く。
付近は、野生のシカのフンだらけ。
こうした陸上の訓練に疑問を持つ候補生も少なくない。
何でこんなことやってんだろうと思って、海上自衛隊になるのに。
そんなにきついですか?運動部出身の坂部さんは、疲労困憊の一般大学出身者の面倒を見る余裕さえ見せる。
寝泊まりするのは、戦前馬小屋として使われた家屋。
これ、結構な染みですね。
最初にダニ用殺虫剤をまいて対策はしたんで、それなりには大丈夫です。
大丈夫ですか、こういうところでも?そうですね、そんなに問題はない。
広島県宮島の弥山。
標高535m、2kmの登山道を最速17分で幹部候補生たちが駆け上がる。
まだ体力に自信を持てない岩田さんが登ってきた。
この時点で、退学者は19人に上っていた。
候補生たちの研修のために集結した護衛艦のレーダーが一斉に回り始めた。
分乗した6隻が次々に出港する。
カメラは「しらね」に乗り込んだ。
出港と入港のときは艦船全体が緊張に包まれる。
小さな釣り船に最も神経を使う。
付近の船との距離を確認しながら狭い瀬戸内海を進む。
教室で学んだことを、実際に動く艦船の上で確かめていく。
「しらね」の正確な位置を測る。
方位とるときに、どうやってとってる?適当にとってるだろう、順番は?前、後ろ、横。
方位変化の少ないものからだろ。
前、後ろ、横じゃないぞ。
周辺をスケッチして情報として目に焼きつける対景図と呼ばれるもの。
「しらね」のいかりは、およそ5t。
くさりは450mもある。
専門の乗組員がカナヅチでたたいて点検する。
異常があれば音でわかると言う。
突然、アメリカ海軍のヘリが着艦する。
この種の訓練が瀬戸内海でも頻繁に行われている。
日米同盟の現実がすり込まれていく。
研修中、階級社会の厳しさを身をもって知る。
海上自衛隊の階級は16ある。
幹部候補生学校に入学すると、上から10番目の海曹長になる。
まだ下士官。
卒業と同時に三等海いに昇格する。
3等海尉から上が士官。
士官と下士官の間には待遇で大きな差がある。
下士官の寝室は3段ベッドで極端に狭い。
頭がぶつかりそうなんで、寝ていると起きたときにガツンとなる。
士官用は広くて、2段ベッド。
食堂も下士官用はセルフサービス。
一方、士官用は1人1人に事前に配膳され、ゆったりとしている。
艦長が候補生との会食をセットした。
初めての士官食堂での食事に緊張して臨む。
小林君が潜水艦?船酔いが激しいので。
潜水艦は大変だからね。
艦長室ともなれば、個室で応接セット、机、そして風呂、トイレもついている。
艦内で唯一、外が見える居室。
候補生には、部下の命を預かる自覚が求められる。
この人に命を預けていいものか、それがやはり究極の、例えば戦いの場であったり、そういうところで組織としての威力を発揮できるかどうかにかかってくるんですね。
研修中、岩田さんは年上の部下からの敬礼に戸惑ったと言う。
自分が敬礼を受けるほどの能力を持っていないんじゃないかという、そういう不安な気持ちも、ちょっとありますね。
年はあっちの方が上でしょう?そうですね、圧倒的に上ですね。
卒業まで1カ月を切っても抜き打ちが続いていた。
少しは変わりましたか、よくなりましたか?入校したときに比べれば、きれいになったと思います。
全然違います?はい、違います。
ロッカーが開けっ放し。
恐らく慌てて着替えて、そのまま忘れていったのかと思います。
岩田さん、また鬼にやられてしまった。
一般大学出身者が有事に対する本音を語った。
自分が有事になった際に動けるかどうかというのは全くわからないですけど、有事になれば、絶対に動かなければならないんですけど、やっぱり、ならないことを願っています。
みんなで生活していることによって、自分だけ助かるという気持ちはなくなるみたいなことで、実際、覚悟というか、覚悟があると言えたら格好いいですけど、そんな確実なものっていうわけじゃなくて。
最前線でいつでも戦いたいと思っております。
今はまだ失うものがないので、これで家族を持ったりしたら、やはり考える面もあると思いますが。
特に南西諸島の方面だったり、アジア、もし何かが起きたときには、不測の事態が起きた場合には自分はそこに行かなければならないんだろうなという考えは持つようにはしています。
戦争なんかなければ、それに越したことはないなというのが、ここに来ても、昔でも、あまり変わらないですね。
毎年、この日だけは江田島に渡る人で始発便から混雑する。
今年の卒業生は174人、退学者は21人、1割以上に上った本人にも知らされないが、実は最下位まで点数で順番がついている。
毎年、成績優秀者が表彰される。
優秀者のみが正面の階段を歩くことが許される。
旧海軍兵学校からの伝統。
民間企業をやめて入学した坂部さん、外交官を断念して入学した岩田さん、2人の家族も卒業式に駆けつけた。
就職されていたのをやめてというのは、どうでした?まあ、いろいろ考えるところがあって、本人で決めたことですから。
心配ではありますけれども、やはりそれは信じて、息子はそういうところを選んでいったわけですからそこは信じております。
以前よりのニュースが気になるようになりましたね。
東シナ海とか?政治も気になるし、どこにどういうふうに向いていくのかわからないという不安ですよね。
候補生が、それぞれの思いを抱えながらの1年がやっと終わった。
全員が護衛艦に乗り込み、学校を去っていった。
4月、今年も一般大学の卒業生が新たにやってきた。
1年間よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
何か入ってる?これは合格通知とか。
実際にまだやっていないんで、本当にどういうのが待ち受けているのかというのがわからないので、すごい不安でもありますし、怖いです。
集団生活の規則正しい生活というか、その規律の厳しい生活というのが不安ですね。
まだ行進はできない。
集合するのが精一杯。
彼らもまた厳しい訓練を経て、安全保障の最前線に向かうことになる。
若き指揮官たちを待ち受けるのは、周辺諸国の思惑が複雑に絡み合う緊迫の海。
1年にわたって取材をしてきました「報道特集」の巡田記者に聞きます。
1年というのは長いような短いような気がするんですけど、彼らの変化はどう感じましたか?彼らにとっては、すごい短いと思いますよ。
あれだけ追い立てられて時間がないと言っていた1年ですから。
やっぱり筋肉がついて、体力もついて、一般大学出身者でも防衛大学とそんなに差がなくなってきますね。
握力が弱くて銃を撃てなかった、あの子なんかも、すごく筋肉がついてびっくりするぐらい変わっていましたね。
そういった一般大学からの入学生は増える傾向にあるんですか?傾向としては増えていますよね。
だから、今年入ってきた人たちの競争力は、一般大学の、16.4倍ですから、100人に対して1640人受けたということですね。
巡田さん、VTRを見ていて正直なところ、実は韓国の旅客船沈没事故のことが頭の隅から全然離れなくて、日本でもああいうことがあると、当然、海上自衛隊の出動になるんですよね?やっぱり救難の技術というのは相当高いですからね、当然行きますよね。
そういう救助技術とか救命技術、それは東日本大震災のときにも十分証明済みということがありますよね?だから、この一般大学出身者のほとんどが、やっぱり震災が動機だったと。
あの自衛隊の活動が動機だったという人も結構いました、ほとんどでしたね。
見ていて、島を防衛するということはもちろんなんですけれども自国民を守るというか、災害救助に当たる最も頼りになる部隊が自衛隊だということを期待したいような気もしますけれどもね。
どうも1年間、取材ご苦労さまでした。
続いてはスポーツです。
メジャーリーグからです。
ヤンキースの黒田投手が3勝目を目指しレイズ戦に先発した。
4度目の登板となったヤンキース・黒田。
ランナーを許しながらも打たせて取るピッチングでピンチをしのぐ。
4点リードで迎えた4回、レイズのロニーに甘く入ったスプリットを左中間に運ばれ2失点。
さらに6回にもピンチを招くと、タイムリーを許し、この日は3失点でマウンドを降りる。
この後、リリーフ陣が打ち込まれ逆転負けを喫し、黒田に勝敗はつかなかった。
一方、ブルージェイズの川崎は7回今シーズン初打点でチームの勝利に貢献した。
しかし試合後、マイナー降格を言い渡された川崎。
プロになって初の3連敗を味わった西武の菊池雄星が今日もオリックス相手に序盤からリードを許す。
そんな菊池をバックが盛り立てる。
ホームランリーグトップのペーニャの当たりをナイスキャッチ。
そして同点の5回、好プレーを見せた脇谷がバッティングでも援護。
これで勝ち越した西武。
菊池が8回まで投げ切り6−3で勝利。
今シーズン4試合目で初白星。
続いてサッカーのJ1。
目下3連勝と好調な3位、ヴィッセル神戸。
今日の相手は、苦手としている2位鹿島アントラーズとの一戦。
上位対決を制し首位を狙う神戸はリーグ戦で5勝20敗と大きく負け越している鹿島と対戦。
1−2で迎えた後半20分、相手のハンドでPKを獲得する。
蹴るのはエース・マルティーニョス同点ゴールはJ1通算140点目。
歴代得点ランキングで単独2位になる。
勢いが止まらない神戸。
その2分後…小川が執念の勝ち越しヘッド。
苦手とする鹿島に2009年以来の勝利で暫定首位に立った。
アメリカ男子ゴルフ、RBCヘリテージ。
トップと5打差でスタートした松山英樹は強い風が吹き荒れる悪天候に復調気配を見せていたショットが崩れる。
この日だけで3回池に入れ、OBも1回と大乱調。
さらに、得意のパットもカップに嫌われ、なんと8オーバー。
マスターズに続き、2週連続の予選落ちとなった。
東京六大学野球リーグの連敗記録70まであと2と迫っている東京大学。
連敗ストップをかけ、慶応大学と対戦します。
慶応1点リードの5回、東大の2人目、関がピンチを招くと…慶応の3番・谷田にツーランホームランを浴び、3−0とされる。
頼みの打線は去年、ノーヒットノーランを喫した加嶋の前にわずか4安打。
これで2010年から続く連敗は69となり、ワースト記録まであと1つとなった。
オバマ大統領が来週、来日します。
アメリカ大統領としては18年ぶり、クリントン大統領以来の国賓での来日ということですね。
国賓としてはね。
オバマ大統領自身は2010年、今から3年ちょっと前の、横浜のAPECサミットに来たんですけど、僕は取材しましたけど、そのときの総理大臣は菅直人、何か大昔のような気がしますね。
2014/04/19(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【韓国船沈没▽海自幹部候補学校】

韓国旅客船はなぜ沈んだのか?不明者の安否は?現地から最新情報▽海自幹部候補学校の1年を追った。ついに卒業にまで至った若者たちの姿。

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番組内容
【韓国旅客船 なぜ沈んだか?】
韓国旅客船が沈没し多くの不明者が出ている。難航する捜索といらだつ家族たち。沈没の原因は?不明者らの安否は?救助は可能なのか?現場から最新情報を伝える。

【海自幹部候補学校の1年】
広島・江田島にある海上自衛隊幹部候補生学校。入学から卒業までの1年間を追った。厳しい訓練に耐えかねて退学者も続出。そんな中、晴れて卒業にまで至った若者たちの姿を描く。
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
岡村仁美(TBSテレビアナウンサー)
林みなほ(TBSテレビアナウンサー)

ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)

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