(テーマ音楽)一見地中海のリゾート地のように見えますがカフェーの背景にご注目。
遺跡の中に街があるんです。
赤い屋根の家々がギッシリと立て込んだ中世の町並み。
ここはクロアチア南西部アドリア海に面するスプリトです。
街の基礎が出来たのはローマ時代のこと。
3世紀末四角で囲った場所に皇帝の宮殿が築かれたのが始まりでした。
東西150m南北200mの敷地に皇帝の住居や神殿などがありました。
宮殿のあるじはディオクレティアヌス帝。
一兵卒から皇帝に上り詰め弱体化していたローマ帝国を再建しました。
キリスト教を弾圧したことでも知られます。
引退した彼は余生を送る地として故郷に近いスプリトを選びました。
1,700年の時を経た宮殿跡。
当時使用人など1万人近い人々が住んでいたといいます。
東西南北を貫く広い道路にはアーチ型の柱が整然と並び立っていました。
引退後は家庭菜園作りに没頭していたディオクレティアヌス。
宮殿には政治への復帰を請う人々がたびたび訪れました。
しかし彼は「わしがどれだけ熱心にキャベツの世話をしているかを知ればそんなことは言うてこられまい」と返して権力には執着しなかったといいます。
こちらは皇帝専用の浴室です。
農作業で疲れた体を癒やしたのでしょうか。
退位から6年後ディオクレティアヌスは宮殿で息を引き取ります。
そして5世紀ローマ帝国が滅亡すると宮殿は廃虚と化しました。
街に活気が戻ったのは7世紀。
他民族の襲撃を受けた人々が廃虚に逃げ込んできたのです。
彼らは宮殿の遺跡を大胆に改造して街を造りました。
このアーチも元は城壁の門でした。
城壁は取り壊され家の壁として再利用されたのです。
こちらは街に入る門。
かつては門の中に大通りが延びていました。
そこに次々と家が建って狭い路地が入り組む街となりました。
更に皇帝のお墓霊廟は大聖堂に姿を変えます。
キリスト教徒の新しい住人は霊廟から皇帝の立派な柩を運び出し新たに祭壇を造ったのです。
ローマ時代のままの壁にはディオクレティアヌス帝の顔のレリーフが残っています。
キリスト教徒を迫害した皇帝の霊廟が聖堂になるとは歴史の皮肉ですね。
さて中世の住人に負けず劣らず現代の人々も遺跡を上手に利用しています。
ウエイターらしき人が飲み物を運んでいますが…。
こちらは遺跡の階段にクッションを置いただけのカフェテラス。
歴史に思いをはせながらコーヒーを楽しめるというわけです。
ローマ時代の宮殿の遺跡に築かれた中世の町並み。
世界遺産となったスプリトには現代の人々の暮らしが息づいています。
2014/04/16(水) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「スプリトのディオクレティアヌスの宮殿〜クロアチア〜」[字]
遺跡に築かれた街 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
遺跡に築かれた街 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】松平定知
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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