【ソウル=共同】韓国紙、東亜日報は23日、同国・珍島沖で沈没した旅客船が、現場海域で約1カ月前にも右に針路を変えようとした際に急旋回する形になり、船体が左側に大きく傾くトラブルがあったと報じた。22日に逮捕された2等航海士の話としている。
一方、海洋警察などの救助隊は、事故発生8日目の23日も船内での捜索を続行。死者は計159人、安否不明者は143人となった。
東亜日報によると、2等航海士は約1カ月前に現場海域を航行していた際、右に5度程度針路を変えるよう操舵(そうだ)手に指示。操舵手は潮流を考慮して5度より若干深くかじを切ったところ、船が大きく傾いた。食堂の棚から食器が落ちて割れるほどで船長らが操舵室へ駆けつける騒ぎになったという。
16日の沈没事故の際には、別の操舵手(55)=逮捕=がかじを操作していた。操舵手は「3等航海士(25)=同=の指示で右に5度方向を変えるためにかじを操作したところ、突然大きくかじが切れる状態になり、(回復させようと今度は)かじを左に切った」と供述しているという。
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