中国 船の差し押さえ解除発表4月24日 12時08分
日中戦争前後の船の賃貸料を巡る賠償訴訟で支払いに応じていないとして、商船三井が中国の裁判所に船を差し押さえられていた問題で中国の裁判所は、商船三井が支払いに応じたとして24日朝、船の差し押さえを解除したと発表しました。
中国・上海の裁判所は、今月19日から、商船三井の大型の鉄鉱石運搬船を差し押さえていましたが、裁判所は、現地時間の24日午前8時半に商船三井の船の差し押さえを解除したと発表しました。
裁判所の発表によりますと、商船三井は23日、貨物船の賃貸料などとして、29億円余り、それに裁判にかかった費用として、およそ4000万円をそれぞれ支払ったということです。
そのうえで裁判所は、「商船三井は、判決に関わる義務を全面的に履行した」として、船の差し押さえを解除する命令を出したということです。
この訴訟は、日中戦争前後の貨物船の賃貸料などが未払いだとして中国の船会社の関係者が日本の船会社に賠償を求めていたもので、この会社を吸収合併した商船三井は2007年、中国の裁判所から日本円で29億円余りの支払いを命じられていました。
官房長官「今回は特異な事例」
菅官房長官は午前の記者会見で、「商船三井と上海海事法院が連日行っている協議は進展しており、きょう中に船舶が出航できるように最大限の努力が行われていると承知している」と述べました。
そのうえで菅官房長官は、記者団が「同じような訴訟が相次いだ場合、日本企業が金を支払うことにならないか」と質問したのに対し、「かなり前のことについては時効などを、法的、客観的に処理してほしい。今回はそういう意味で特異な事例だ。中国側も戦後補償の問題とは違うと発表しており、分けて考えるべきだ」と述べました。
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