本記事は3月26日付フィスコ企業調査レポート(電算システム)を転載したものです。
執筆 客員アナリスト 浅川 裕之
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Google Appsなど複数の成長分野で高いシェア
電算システム<3630>は、岐阜県下の民間企業に情報処理サービスを提供することを主たる目的に1967年に設立され、現在では全国を対象に事業を展開中。情報サービス事業と収納代行サービス事業で事業展開を行っている。情報サービス事業では、情報処理サービス、ソフト開発、システムインテグレーション(SI)、商品販売などの情報サービス全般をワンストップで提供している。事業のもう1つの柱が収納代行サービス。コンビニ、郵便局での払込票による取扱件数では業界第2位のポジションにある。さらに近年は、ウエスタンユニオン社と提携し、コンビニを窓口にした国際送金サービスを開始した。これは国際送金サービスを行っている銀行に口座を持たない人にとって利便性が高いうえ、手数料の点でも魅力度の高いサービスとなっている。
2013年12月期は売上高が前期比5.1%増、営業利益が同12.5%増、経常利益が同10.1%増、当期利益が同14.8%増と増収増益でおおむね良好な決算であった。同社は2016年12月期を最終年度とする中期計画を策定しており、3年間の年平均成長率は売上高が12.6%増、営業利益が21.9%増となっている。2013年10月にはGoogleクラウドサービスの拡大に向けてNTTドコモ<9437>と業務提携をしており、高い売上高成長シナリオの中核にあると推測される。
注目すべきは、収納代行や国際送金サービス、Google Appsなど成長分野の事業を複数手掛けていることに加えて、それらの事業において、業界2位という高いシェアを有している点だ。同社の高シェア・高成長事業は、今後積極的に評価されてしかるべきであろう。
Check Point
●収納代行サービスは景気に左右されず年々成長
●Google事業と国際送金サービスで16年12月期に売上高350億円を目指す
●上場来毎年増配、業績の伸長に沿った配当に期待
会社概要
情報処理業務を軸に着実に拡大、収納代行サービスはもう1つの事業に成長
(1)沿革
電算システムは1967年、岐阜県内の企業の情報処理業務を受託することを目的として、地元地銀や民間企業の共同出資により設立された。設立時の社名は「岐阜電子計算センター」であった。1973年には民間企業で初めて口座振替サービスを開始するなど、一地方企業ではありながらも技術と気性の両方で先進性に富んでいた。1977年に、岐阜県外にも業務を拡大させることを企図して、社名を現社名に変更した。創業当初からの情報サービス事業では、1982年にPOSオンライン・サービスを開始し、1986年には郵便局の「ふるさと小包」事業のバックオフィス業務を開始するなど、事業領域と顧客を着実に拡大させてきた。1997年には、全国初のコンビニでの代金決済代行業務を開始して収納代行サービス事業に進出し、情報サービス事業と並ぶもう1本の事業の柱へと育ててきた。株式市場には、2008年に東証2部と名証2部に上場し、その後、2012年9月に東証1部及び名証1部へ指定替えとなって現在に至っている。