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秋田市の弁護士殺害 差戻し判決4月22日 17時19分
4年前、秋田市で弁護士の男性を殺害した罪に問われ、1審で懲役30年を言い渡された被告について、最高裁判所は「審理が適切ではないと判断した2審は誤りだ」として高等裁判所で審理をやり直すよう命じました。
秋田市の無職、菅原勝男被告(70)は、平成22年に弁護士の津谷裕貴さん(当時55)を殺害した罪などに問われ、1審の秋田地方裁判所は懲役30年を言い渡しました。
しかし、2審の仙台高裁秋田支部は「被害者を刃物で刺す前に被告が持っていた拳銃の引き金を引いたとされる点について適切に審理をしていない」と、1審への差し戻しを命じたため検察が上告していました。
判決で最高裁判所第3小法廷の大橋正春裁判長は、「拳銃の引き金を引いたとされる点については、検察や被告側双方の言い分を聞く機会が設けられていた。このため、『適切に審理をしていない』と判断した2審は誤りだ」と指摘して2審を取り消し、高裁でもう一度審理をやり直すよう命じました。
この結果、事件の事実関係や懲役30年を言い渡した1審の刑の重さが妥当かどうかなどについて、今後、高裁で改めて審理が行われることになります。
「真実が明らかになるか注目したい」
判決のあと、殺害された津谷さんの妻の良子さんは会見で「これまで事件の本質的な部分とは離れたところで審理が行われてきたため、自分たち遺族は中途半端な状態だった。今回、差し戻しとなってこれからも裁判が続くのは厳しいが、事件の真実が明らかになるかどうか、引き続き注目したい」と話しました。
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