2014年4月24日05時22分
静岡県は23日、南海トラフ巨大地震と津波が発生し、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)で重大事故が起きたと想定した避難シミュレーションを発表した。避難指示後、原発から半径31キロ圏にいる86万人が避難し終わるまでに32~46時間かかるという。避難指示の18時間後に爆発した東京電力福島第一原発事故を重ねると、「一部住民が被曝(ひばく)する可能性が高い」としている。
県によると、地震と原発事故の複合災害を想定した本格的なシミュレーションは全国初。浜岡原発は南海トラフ地震の想定震源域に立地し、2011年に当時の菅直人首相の求めで運転を停止している。県は国による放射性物質の拡散予測を基に、避難計画の策定が必要な地域を原発から31キロ圏としている。対象地域の人口では全国の原発の中で2番目に多い。
シミュレーションでは、津波で沿岸部の道路が使えない中、1世帯あたり1台のマイカー計28万台で避難することを前提に、県による規制の有無など12のケースで避難指示から避難完了までの時間を試算した。
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