『青空の二相系』
著者名:加藤真之 出版社:新風社
文責 16HR 図書委員 長内 樹
私が紹介する本は一学年主任の加藤先生が書いた夏空の二相系です。
いつしか身にまとった桎梏。切り離すことができないまでに自身と一体化した固い殻が、彼女を突然の死へと追いやってしまった。「喪失」から「再生」へ向かう物語。
難しい表現と多いページ数で読むのに時間はかかりますが、しっかりとした構成の小説なのでじっくり話を楽しめると思います。傷ついた主人公が周囲の影響で癒されていく過程に読んでいる側が癒され、とてもいい気分になりました。加藤先生が書いたから等のひいき目を無しにしても、この作者の書いた他の小説も読んでみたいと思いました。
純文学が読みたい人、内容が濃い小説が読みたい人、恋愛要素を含む小説が読みたい人におすすめです。読み応えがあるので是非読んでみてください。
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