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韓国旅客船事故、貨物は3倍以上の重さか

TBS系(JNN) 4月23日(水)12時24分配信

 韓国の旅客船沈没事故は発生から1週間となりました。これまでに確認された犠牲者は150人にのぼり、いまだに150人以上の行方が分かっていません。こうした中、船が上限の3倍以上の重さの荷物を積んでいた疑いが浮上しています。

 入院している病院から珍島(チンド)港に現れたパジャマ姿の男性。船内の図を指し示しながら、「3階後部の客室に多くの乗客が残っているのを見た」として、早く捜索を行ってほしいと訴えました。
 「妻がまだ中にいます。助け出したいんです」(生還者の男性)

 また、息子の行方が分からないという母親も・・・
 「子どもの顔を見たくて待っているのに、傷んだ我が子の姿を見たいと思う親がどこにいるんですか」(息子が行方不明の母親)

 この事故による犠牲者は150人、行方の分からない人は150人以上にのぼっています。

 こうした中、韓国の国会議員が、船に積める貨物の量が最大で987トンだったと明らかにしました。海運会社の説明では、事故当時、3600トンの積荷を載せていたということで、3倍以上の貨物を積んでいたことになります。さらに、セウォル号は客室などを増やす工事を行ったため総重量が239トン増え、重心の位置が51センチ高くなっていたということです。こうしたことなどから、船が傾いた際にバランスを取り戻すための「復原力」が低くなっていたという指摘が出ています。
 「船自体の復原力があまりにもなくて・・・」(逮捕された船員)

 韓国のYTNテレビによりますと、セウォル号の船長が今月1日、「運航中に操舵機が電源を失ったことを示すアラームが鳴り続ける」と報告し、修理を要請していました。しかし、海運会社は修理をせず、セウォル号は仁川(インチョン)と済州(チェジュ)島を結ぶ航路を4回往復していたということです。

 韓国の検察は23日、セウォル号を所有する海運会社など10か所あまりの捜索を行っています。(23日16:42)

最終更新:4月23日(水)23時5分

TBS News i

 

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