セウォル号惨事を見る欧米の目
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APRIL 21, 2014 04:52.
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セウォル号惨事の情報に初めて接したのは、取材のために米北東部のロードアイランド州にいた時だった。15日(現地時間)夕方、高校生を乗せた船が沈没したという衝撃的な知らせを聞いて、ホテルのロビーに行ってみると、米国人の宿泊客数人が壁にかかったテレビの前でCNNの速報を見ていた。ある中年女性は、夫に寄り添って片手で口をふさぎ、まるで自分の子どもが船に乗っているかのように悲しんだ。
その後、米国メディアは連日、セウォル号沈没の速報を主な国際ニュースとして扱っている。ニューヨークタイムズ(NYT)は土曜日の19日付1面で、今回の事故で家族を失ったあるおばあさんの絶叫する顔写真をアップで掲載した。CNNは、珍道(チンド)現地で起こっている救助と捜索活動を中継し、失踪したマレーシア航空機(MH370便)の捜索やウクライナ情勢とともに1日中トップニュースで報じた。
乗客をほうって先に船を脱出したイ・ジュンソク船長(69)ら船員3人が拘束されたことが伝えられ、事故を見る米国の報道機関と人々の見方は、概ね2つに集中している。「保護されるべき子どもと保護しなければならない大人」の構図で見る見方と、船長ら船員が当然守るべき国際法を守らなかった典型的な後進国型事件と見る見方だ。
北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)のマイケル・カービー委員長は17日、ニューヨーク・マンハッタン国連本部で開かれた非公開の北朝鮮人権会議に出席し、セウォル号沈没事故の犠牲者と家族に哀悼と慰労を伝えた。カービー委員長は、「犠牲になった子どもたちが夢見る平和な世の中を作ることに私の仕事が少しでも役立つことを願う」と述べ、沈痛な表情を浮かべたと出席者が伝えた。
CNNのアンカーは、「船員が子どもたちに『動くな』と言いながら自分たちは船から脱出した」と強調した。セウォル号の船長と船員を102年前の英国タイタニック号沈没で乗客を避難させて自分は船とともに沈んだエドワード・スミス船長と比較し、2012年に乗客を残して逃げたイタリアのコスタ・コンコルディア号の船長と同一視した。
放送に出演した海事法の専門家たちは一様に船長と船員が乗客保護義務を規定した国際法を破ったと非難した。彼らは、「海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS)」などの国際条約を指摘し、セウォル号の船長と船員が非常事態に備えて十分な訓練をし、適切な装備を運用して乗客の生命を保護しなければならない当然の義務を果たさなかったと指摘した。米国人は保護されるべき青少年の権利を何よりも強調し、約束と契約を破った相手には容赦なく代価を迫る。
また、米国人は今回の事故を世界10位の経済大国になった「先進大韓民国」であり得ないことと感じているようだった。このため、現地の海外同胞は歌手PSYが引き上げた韓流に対する好感や北朝鮮を包摂するという朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の大胆な「統一大当たり論」に対する米国人の評価が、今回の事故によって色あせるのではないか心配している。
さらに、事故の収拾で政府の無能さと失策が露呈し、今回の事故は大韓民国のレベルを総体的に再評価する試験台になっている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は18日、「韓国の危機管理能力が試験台に上った」と報じた。生存者の救助に最善を尽くし、再びこのような不幸な惨事が起きないよう再発防止を講じることにすべての心と力を結集させなければならない。