大阪府警:またまた誤認逮捕 被害者側の証言うのみに

毎日新聞 2014年04月22日 23時50分(最終更新 04月23日 07時15分)

 大阪府警寝屋川署は22日、恐喝事件を巡って無関係の府内の20代女性を誤認逮捕し、約6時間後に釈放したと発表した。被害者側の証言をうのみにし、事件当日のアリバイを逮捕後に確認するなど十分な裏付け捜査を怠った。寝屋川署は女性に謝罪した。大阪府警の誤認逮捕発覚は昨年7月以降で9件目。

 寝屋川署によると、今年1月24日、大阪市内のゲームセンターで、同府寝屋川市の20代男性が、面識のない若い女から、ゲームのコインを巡って因縁をつけられ、「私にはいろいろな知り合いがいて痛い目に遭うぞ」などと脅された。その後、携帯電話販売店で、携帯電話などを無理やり契約させられ、商品を脅し取られたという。

 互いの連絡先を交換していたため、男性の母親が1月末に女の電話に連絡。電話口に出た女が、誤認逮捕された女性の名前と住所を語ったという。母親はこの情報を基に被害届を出した。

 捜査で、女性の顔写真を見せられた男性が「間違いない」と話したため、寝屋川署は22日に女性を任意同行。女性は関与を否定したが、午前9時57分に逮捕した。しかし、男性が説明していた女の身体的特徴が一致せず、別人と判明した。

 寝屋川署の池永公一副署長は「このようなことがないよう適正捜査に努め、再発防止に全力を尽くす」とのコメントを出した。【五十嵐和大、田辺佑介】

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