ひとりごとさん。

ぶつぶつと自己完結のひとりごと。

ハーシュソサエティ。

 

kindleでもう156冊も電子書籍を買っていて。
結構読んではいるのですが、
面白そうと思うとすぐ買ってしまうので
(半分以上は無料ダウンロード)
読むスピードが全く追いつきません。
昨日ようやく文芸春秋から出ている
「つんどく!」という短編集を
読みました。
とはいっても新人作家の小説集が残っているので
読み終わってはいないのですが。

つんどく! vol.1

つんどく! vol.1

 

 とりあえず一番印象に残ったのが
貫井徳郎の「レミングの群れ ハーシュソサエティ」で。
ハーシュソサエティとは厳罰社会という
意味だそうです。
人を一人殺すと死刑になるという社会でのお話。
いじめがきっかけで自殺した
中学生をいじめた人々が、
自殺志願の人々によって殺されていき、
社会もそれを歓迎するばかりか、
どんどん加害者の情報をネットに広め、
追いつめていく。。
とても怖い話だけれど、
今の日本社会もかなり近いものがあるのでは、、
と考えさせられました。
何か事件が起こると加害者はすぐに特定され、
ネットに名前や住所が晒される。。
そういったことは今までもたくさんあって、
加害者だけでなく、その家族も追いつめられ、
誰かが手を下さなくても、
情報によって命を絶つ家族がいる、
ということを見聞きしているし。

正義という名の悪意、
殺意という名の正義。。
そういう社会が絶対に駄目だとは、
私には言えません。
私にも息子がいるし、
一時いじめられたし、登校拒否にもなったし、
だからそんな社会が怖いと思いつつも、
自分の息子が誰かにひどいいじめを受け、
もし、万が一、自殺してしまったら、
そのいじめた人を殺したいと思うし、
誰かが殺してくれたら、と思うだろうし、
でも今はそんな状況でもなんでもないので、
罪を憎んで人を憎まず的な理想論に
落ち付いているような気がするし。

ただ、弱者は弱者ではないというか、
ネット社会とその数によって
大きな力になってしまうことを
怖いと感じます。
いじめられる側に問題があるとか、
いじめる側に問題があるとか、
結論の出にくい深い溝を越えて、
正義という名を振りかざす
多数の意思がとても怖い。。
と、うだうだと考え込んでいたのでした。

このお話にはちょっとした
どんでん返し(かな?)があって。
最後まで読んで、
すっかり騙されたというか、
わからなかったです。
いつも作者の思いのままに操られてしまう。。

+++

今日の夜はナポリタン。
ちびパンを空焼きして、
パスタを入れ少し焦げ目をつけて、
目玉焼きをのせて、
むまむま~♪と食べました。

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