20140419gas

 ウクライナの家庭向けガス料金、暖房・給湯料金に関し、こちらこちらのニュースによると、今後の引き上げのスケジュールが正式に決まったようだ。4月17日付の政府決定第106号で決まった由である。すでに当局は2014年5月1日から家庭向けガス料金を51.1%引き上げることを決めていたところ、さらに2015年5月1日に40%、2016年5月1日に20%、2017年5月1日に20%引き上げ、これにより採算が採れる水準への移行を完了させる、ということである。また、給湯・暖房などの料金もそれに連動して上がっていくとのことだ。

 で、話がややこしいので、自分の頭を整理するために、上掲のような表を作成してみた。私の理解によれば、このように4段階で引き上げる結果、現在の水準を100とすると、最終的に305の水準まで引き上げられることになる。表にある「最低価格」というのは、ガスメーターが設置されており、なおかつ年間使用量が2,500立米以下の家庭向けの値段。メーターが設置されていなかったり、使用量がもっと多い場合には、割高な料金が設定されており、2014年5月1日の値上げ率も約63%になっているようである。そして、以前「ウクライナの光熱費値上げはどのくらい家計に響くか」というエントリーをお送りしたが、今回の情報にもとづき、その試算をやり直してみた。今回発表されたスケジュールでガス代が上がっていき、また給湯・暖房もそれに連動していく(ただし電気代は据え置き)と仮定すると、現状ではキエフ標準家庭の所得に対する光熱費の比率が7.0%であるのに対し、最終的には15.0%にまで高まると見られる。ただし、インフレ率、為替、ロシアからのガス輸入単価など、諸々の不確定要因があるので、あくまでも一試算とご理解いただきたい。


ブログ・ランキングに参加していますので、
よかったら1日1回クリックをお願いします。
にほんブログ村 海外生活ブログ ロシア情報へ