課外活動でiBeaconアプリを開発したよ!

Tue, 22 Apr 2014
Pocket

課外活動でiBeaconを利用したポイントカードアプリを開発したよ

株式会社KUFUの課外活動の一環として、なにかと話題の『iBeacon』を利用した「JELLY JELLY CHECK-IN」というポイントカードアプリを開発しました。

題材としたのは、渋谷で最初にオープンしたコワーキングスペース「JELLY JELLY CAFE」です。(KUFUのデザイナー白坂がオーナーをしています。)
 

5回来店いただく度にドリンクチケットがもらえます。チェックインする人が店内にいるどうかの判定や、お店からの距離の判定にiBeaconを利用しています。

ダウンロードはこちらから:

常連さんもそうでない方も、ぜひ一度来店してチェックインしてみてください。

また、iBeaconを利用したiOSアプリ開発のお仕事もお待ちしております!

ところで「iBeacon」ってなんだっけ?

ざっくりと紹介すると、iBeaconとは「AppleによるBluetoothを利用した新しい技術」です。これまでの技術と比べ、数センチ〜数メートルといった「近さ」を比較的正確に検知できること、そして控えめな消費電力が特徴です。

iBeaconを利用することによって近くを通った人にプッシュ通知ができたり、店内での位置に応じた商品紹介や、売場までの道案内などができたりします。

Apple社がiOSの標準として絶賛売り出し中の技術であり、先日のiOS7.1へのアップデートでは、なんと「アプリをバックグラウンドで起動していなくても処理を行うことができる」ようになりました。これがiBeaconで最も強力な機能と言えるでしょう。ユーザが端末の近くを通るだけでアプリが自動的に起動して好きな処理をすることができちゃうのです!すごい!夢が膨らみます!

以下、iBeaconの特徴を引用を交えてもっと詳しく紹介します。
 

  • 近距離の検知&近くを通るだけでイベントが発生

    同じ近距離無線通信規格として、NFCがあります。まず大きく違うのがiBeaconは50mの範囲でしたが、NFCは理論値だとだいたい20cmです、実際Suicaとかだと数cmです。またイベントの発生も違います。NFCでは必ずユーザーがアクションを起こしてから、イベントが発生しますが、iBeaconでは近くを通るとイベントが発生し情報が提供されてきます。

    引用元:http://dev.classmethod.jp/references/ios7-features-ibeacon/

  • アプリをバックグラウンドで起動していなくても反応する

    正直なところ、iBeaconってO2Oでものすごく注目を浴びて、もてはやされてきましたが、アプリをフォアグラウンドもしくはバックグラウンドで立ち上げていないといけないなど、色々な制限があり、はいはい解散解散、なムードがあったと思うんですよ。特に最近。 しかし!iOS7.1では、アプリがiBeaconのMonitoringを開始していれば、その後ユーザがアプリを終了させても反応するようになりました。 つまり、 ・一度起動して、そのまま封印していても、 ・意図的、もしくはフリーズなどで再起動しても、 ・電源をオフにして、その後オンにした後でも、 上記のような場合でも、アプリはiBeaconを検知します。すばらしい!

    引用元:http://qiita.com/Morikuma_Works/items/25c4f6fe02a57dbec660

  • 屋内にも強く、「入店」「出店」の区別、売場に応じたメッセージ変更もできる

    また、Beaconセンサーは複数台設置することで、ユーザーの持つモバイル端末の位置を正確に特定することも可能です。このため、例えば特定の場所へユーザーを誘導するようなインドアマッピング(インドアナビゲーション)も実現できます。これまでにGoogleマップがインドアマッピングを取り入れてきたものの、室内ではGPSデータを受信できないため完全な屋内地図としては機能していませんでした。しかし、Beaconであれば完全なインドアマッピングが実現可能です。またBeaconは客の”入店”と”出店”を区別することができるため、それに応じた情報の配信が可能となっており、NFCでは実現不可能なサービスもできてしまいます。

    引用元:http://gigazine.net/news/20130911-ibeacon/

  • 企業のお財布にやさしい

    この価格は一見NFCチップに比べて高価にも思えます。しかし、1つのBeacon端末がカバーする範囲は100平方メートルであることから、大型店舗であってもBeacon端末設置にかかる費用は5000ドル(約50万円)程度であり、100万点の商品それぞれにNFCチップ搭載タグをつける費用に比べたら極めて小さなコストです。当然、ランニングコストはほぼゼロであり、商品が入れ替わる度にコストのかかるNFCとは比較になりません。

    引用元:http://gigazine.net/news/20130911-ibeacon/

  • OS標準だから安心

    技術を採用する上で、何よりも強いのがOS標準です。サードパーティの方が質が良いものも多々ありますが、OS側が変更した途端使えなくなるリスクもあります。OS標準ならば、基本そういった心配はありません。また、BLEはiOS 7だけではなく、Androidの4.3からも利用できます。これにより、両端末での対応も可能かもしれません(要調査)。細かいことはiBeaconの情報が開示されてからになります。

    引用元:http://dev.classmethod.jp/references/ios7-features-ibeacon/

  • 驚くべき省電力。従来のBluetoothと違い1年以上電池が持つ

    iBeaconは、Bluetooth4.0の1種で、ボタン電池1つで1年以上稼働する、省電力を強化したバージョンになります。Bluetooth low energy(BLE)と呼ばれることが多いです。Bluetoothと聞くと、多くのスマートフォンユーザーは電池を消費する悪名高いものでしたが、BLEは、非常に少ない電力で駆動することが特徴

    引用元:http://dev.classmethod.jp/references/ios7-features-ibeacon/

  • ポスターや中吊り広告にも仕込める

    例えば、極薄フィルム型のビーコン端末は最も厚いモジュール部分でも0.8mmという薄さ。ポスターや中吊り広告と連携させたり、書店で新刊情報をプッシュ通知させたりとさまざまな活用法が考えられます。

    引用元:http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/211/211602/

  • ウェアラブル端末とも連携できそう

    次のバス 停の案内を音声と動画でGoogle Glassに直接通知するアプリの デモを実施し、注目を集めました。ほかにも、Google Glassと連携 すれば、視界に直接店舗での割引情報を表示させることもできます。

    引用元:http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/211/211602/

今回つくったアプリの紹介

今回作成したのは「お店でチェックインする」というシンプルなアプリです。

  • 店内で *のみ* チェックインできる機能
    お店との距離を検知し、店内でのみチェックインできます。チェックイン5回毎にドリンクチケットがもらえます。
  •  

  • 距離に応じたメッセージをプッシュ通知
    iBeaconによる近接検知機能を活用し、距離に応じたメッセージを表示します。お店の近くを通ると「ちょっと寄っていかない?」、お店から帰るときには「また来てね!」と、初来店時から常連気分が味わえます(!)
  •  

  • 小ネタ: hue と連携させました
    これは iBeacon とは直接関係なかったりするのですが。
    お店にチェックインすると、店内の hue がカラフルに点滅します!

    ※ 今回は時間がなかったのでカット。そのうち実装します

他にもこんなことができるよ

iBeaconを利用することで様々な機能を盛り込むことも可能です。
例えば・・・

  • お店の近くを通った人にクーポンを配布
  • 来店しただけで、何のアクションもなしにポイントが貯まるポイントカード
  • 売り場毎に商品をレコメンド。パーソナライズも可能。
  • 商品に近づくと、商品の特徴や、サイズやカラー、使い方を動画で紹介
  • お客さんの導線をトラッキングし、売場の改善に活かす

などなど。

↓の動画を見ると、iBeaconのイメージがより膨らむと思います。


 
また、「データのやりとりはできない」というiBeaconのイメージですが、↓こんな面白い試みもありました。何事も工夫次第ですね!すごい!

iBeaconで擬似的なデータの送受信

 

iBeaconの懸念

サービス提供側にとっては非常に魅力的なiBeacon。しかし、一方で技術の不適切な利用はユーザーにネガティブな印象を与えかねません。

例えばバックグラウンドで処理が可能だからといって無闇やたらに通信が行われるとどうでしょう?せっかくの強みである省電力性は失われ「iBeaconって案外電池食うんだなァ」と思われてしまうかもしれません。

ユーザの行動をトラッキングするようなアプリケーションが登場することも想定されます。プライバシーの問題としてiBeaconという技術が将来矢面に立たされる可能性もあるでしょう。

また、セキュリティ面でも注意が必要です。iBeacon端末は簡単に偽装されてしまいます。

開発者はこの新しく強力な技術をどのように利用するか、仕様をよく理解し、注意深く、また良心的に検討する必要があるでしょう。

最後に

と、ここまで色々とお話をさせていただきましたが、私はiBeaconの可能性に期待しています!

iBeaconを利用することによってユーザとシステムとの距離はこれまで以上に近くなっていくことでしょう。新たな技術の可能性を考えると開発者としては、とてもワクワクします。

今後もiBeaconを利用したアプリケーションやサービスを作っていきたいと考えております。

iOSのアプリ開発、iBeaconを活用したアプリのご相談もお待ちしております。お気軽にお問合せください!

お問合せ: http://kufuinc.com/#contact
 
 

Pocket