専業主婦願望、増加の背景は 難しい仕事と育児の両立、新たな働き方模索 (1/3ページ)

2014.4.22 06:48

 ■【女性“活用”の現実】(中)

 長時間労働が前提

 「一流企業には入りたいけど、子供が生まれたら子育てに専念したい」

 難関国立大学に通う女子学生たちが口々にそう言うのを、一橋大大学院商学研究科のクリスティーナ・アメージャン教授は、複雑な思いで聞いている。みんな成績優秀だが、野心はかつての若者ほどにないと感じる。

 アメージャン氏は1980年代に日本企業に入社。ハーバード大を出た自分の仕事は、灰皿の片づけだったのを思い出す。

 「過去に比べて改善したと、日本企業は満足してはいけない。国際競争が不可避のいま、男性ばかりの組織が世界でいかに異様かを知るべきだ」とアメージャン氏。多くの日本企業は残業、飲み会で長時間労働が前提だ。家事で夫の助けは、たいして期待できず、子育てをしながら働くことが「女子学生には魅力的にみえない」と指摘する。

 共働き世帯が増え、安倍晋三政権が一層の女性活用を働きかける一方で近年、女性の間で専業主婦願望が高まっている。厚生労働省の調査では、独身女性の3人に1人は専業主婦を希望。内閣府の2012年の調査では「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」と考える人の比率が前回(09年)より10.3ポイント上昇し51.6%になった。20代では20ポイント近く伸びた。

「育休や時短勤務がとれるなら、出産で仕事はやめない方がいい」と実感

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