• 特報!政務調査費 深まるナゾ
    2014年4月21日(月)

    今月8日。大阪府議会が下した、ある決定。
    「維新」の鈴木副幹事長が政務調査費を
    後援会活動に流用したとして、
    67万3650円を大阪府に返還するよう命じました。

    政務調査費は、個人的な後援会活動には認められません。
    言うまでもなく、政務調査費は、われわれ府民の大切な税金から支払われています。
    どうしてこういう事が起きたのか調べていくと更なる謎が…。

    鈴木府議が府議会に提出した書類によると、
    2012年の9月から2013年の3月にかけ、
    街頭宣伝の際、「エーライフ」という会社に、運転手の発注等を委託。
    街頭宣伝は「政策を広める」との観点から、
    「政務調査費」が適用され、
    110万円分が税金から鈴木府議側に支払われました。

    しかし、領収書に書かれている住所を訪ねると…

    【田淵記者】
    「焼き鳥屋さんですね…」

    そこにあったのは会社ではなく飲食店。
    会社がなくなってしまったのかと周辺で聞き込みをすると…。

    【近所の人】
    「知らない…」

    やむを得ず、会社の所在などを証明する「登記簿」を確認したところ
    「エーライフ」が存在したのは去年1月から4月迄。
    つまり鈴木府議が「街頭宣伝を行った」として、
    政務調査費を請求した2012年当時は、
    登記簿上、「エーライフ」は存在していません。

    こうなると気になるのは…「本当に街頭宣伝は実施されたのか?」
    街頭宣伝をする際、道路交通法により、地元の警察署に届ける義務がありますが、
    確認できたのは、8回中1回分の手続きだけ。本人に取材したところ、
    「エーライフ」については、「自分の会社ではないのでわからない」、
    街頭宣伝については、
    「行ったという証明・証拠はない」との回答でした。
    極めて灰色な政務調査費の使われ方。
    政治とカネの専門家はこんな指摘をします。

    【近畿大・金井教授】
    「記載されている事実は間違っていない、という前提で府議会はチェックする。善意で成り立っているのが政務調査費」

    大阪府議会も今回の事態を重視。
    本人への聞き取りなど調べを進める方針です。

 

お天気キャスター 堀 奈津子