沈没した旅客船「セウォル号」の運航会社である清海鎮海運や周辺の船会社関係者の証言から、イ・ジュンソク船長はセウォル号運航時、契約職の身分だったことが20日分かった。
イ・ジュンソク船長は満68歳と高齢のため、契約職として、清海鎮海運と1年契約を結んでいた。問題は、契約職の船長の場合、部下から無視され、実質的に船を統制するのが難しいということだ。
また、清海鎮海運は人件費を減らすため、韓国最大規模の旅客船(6000トン級)2隻を運航しながらも、交代で船長を投入することで船長の数を減らし、非正規職として契約してきた。経歴わずか1年足らずの航海士を投入していたのも、同じ理由によるものと解釈できる。
イ・ジュンソク船長は月給270万ウォン(約27万円)、航海士や機関長、機関士らは同170-200万ウォン(約17-20万円)ほどで、ほかの船会社の従業員の給与の60-70%にすぎない。船舶職員15人のうち9人が契約職で、雇用条件が不安定だ。
海運業界の関係者は「経営難に見舞われた清海鎮海運が人件費を抑えるため、船を無理に運航していたのではないか」と指摘した。