Financial Times

2016年のリオ五輪、開催は大丈夫?遅々として進まない準備作業、開催地変更を求める声も

2014.04.22(火)  Financial Times

(2014年4月19/20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

2016年夏季五輪 開催地はリオデジャネイロに決定

2009年10月に2016年夏季オリンピックの開催地がリオデジャネイロに決まった時はブラジル中が沸いたが・・・〔AFPBB News

現在は軍の訓練キャンプがあるリオデジャネイロ市西部のデオドロス地区には、あと850日足らずで、ここがオリンピックのメーン会場の1つになることを示唆するものは何もない。

 建設工事はまだ始まってもなく、プロジェクトは計画遅延があまりに著しいため、訓練キャンプで暮らす兵士たちは工事のことを聞いたことすらない。「オリンピック?! 違うよ、ここじゃない。あなたたちは場所を間違えたんですよ」。ある兵士は困惑した表情で仲間の兵士を見やりながら、トラックの中からこう叫んだ。

 ブラジルは、今年6月開催のサッカー・ワールドカップの準備に四苦八苦しているという報道に耐えてきたが、2016年のオリンピック開催に向けたリオデジャネイロの準備不足を巡り、さらに深刻な危機が生じている。

 国際オリンピック委員会(IOC)は4月上旬、「ハイレベルな意思決定機関」の設立など、開催準備のピッチを上げるための一連の緊急措置を発表した。一方、他の競技連盟は競技の開催地を別の都市に移すことを求めている。

 各種競技連盟の上部組織である夏季オリンピック国際競技連盟連合(ASOIF)のフランチェスコ・リッチ・ビッティ会長は、リオの状況を、少なくともここ20年のオリンピックで「最も危機的な状態」と断じた。

 リオが招致レースに勝ち、南米の都市として初めてオリンピック開催都市になることが決まった2009年、このICOの決定は国が成熟した瞬間として、国際舞台でブラジルが新たに得た地位の証拠として称賛された。何しろ、ブラジルはわずか2年前に、2014年の国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップの開催国に指名されたばかりだった。

招致成功から経済情勢と社会のムードが一変

 だが、工事の遅延が相次ぎ、ブラジル国民の間で華やかなスポーツの祭典開催にかかる費用に対する反発が高まると、ワールドカップとオリンピックは国内で抗議の対象となる一方、国外の人々にはブラジルの組織的な弱さを見せつけることになった。ワールドカップに対する過剰支出は昨年6月にブラジル各地で発生した大規模な大衆デモの多くの原因の1つだった。

 12都市ではなく1都市の問題なため、オリンピックの開催はワールドカップよりは容易なはずだが、実際はワールドカップより難しくなる恐れがある、と学術機関ジェトゥリオ・ヴァルガス財団(FGV)のラファエル・アルカディパーニ教授は言う。

 「ちょうどブラジル国民の関心がオリンピックに向かう…
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