竹野内崇宏
2014年4月18日03時00分
横浜市の本牧ふ頭で見つかった国の基準値超の放射線が出ているコンテナの取り扱いが宙に浮いている。放射線検出から間もなく1週間。日本郵便は17日、「早急に解決に当たりたい」と発表したが、ふ頭でのコンテナ開封・処理には、ふ頭を管理する横浜市側が「市民の理解が得られない」と難色を示す。
日本郵便によると、コンテナには台湾への国際小包250個が入っている。11日、船積み前のコンテナから放射線が検出され、13日の再測定で国の基準(毎時5マイクロシーベルト)を超えたため原子力規制庁に通報された。これまでに最大毎時15マイクロシーベルトが観測された。「近づかない限り安全」(規制庁)とはいえ、ほかのコンテナと隔離されて保管されている。
簡易分析では、放射線は元素の「トリウム」由来。産業技術総合研究所の高木哲一・鉱物資源研究グループ長によると、鉱物資源レアアースの元となる鉱石に含まれる成分だが、線量が比較的高く「放射線治療用や健康器具などの形で運ばれているのでは」とみる。ただ、原子力基本法では核燃料物質とされるという。
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