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最終更新:2014年4月21日(月) 1時7分

沈没事故で乗務員「非常時の安全教育を受けていない」

 韓国で起きた旅客船の沈没事故で、救出された一部の乗務員が捜査本部の調べに対し、「非常時の安全教育を受けていなかった」と話していることが分かりました。

 韓国の珍島(チンド)沖で16日に発生した旅客船「セウォル号」の沈没事故では、船長ら3人が逮捕されたほか、救助された乗組員らが合同捜査本部の聴取を受けています。捜査本部によりますと、一部の乗務員は聴取に対し、「非常時の安全教育を受けていなかった」と話しているということです。

 「乗客に救命胴衣を着せ、厚着をさせるよう措置をしてください」(珍島の管制センター)
 「乗客らを脱出させたら救助できますか」(セウォル号)

 これは、セウォル号の船体が傾いていた16日の午前9時20分過ぎ、珍島の管制センターとの間で行われた交信の音声です。管制センターはセウォル号に対し、乗客らに救命胴衣を着せて脱出させ、救命ボートや浮き輪を投下するよう指示しましたが、セウォル号側は「すぐに救助が来るのか」などと答えていて、韓国のメディアは、「船長が管制センターの指示を無視した」などと批判的に報じています。

 今回の事故では、これまでに58人の死亡が確認されていて、安否不明者は244人にのぼっています。(21日00:16)

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