iWatchなどのウェアラブルデバイスが抱える、小型軽量化とバッテリー持続時間という相反する課題を解決してくれそうな新技術が開発されました。韓国の研究機関が、人間の体温で発電する小型軽量な装置の開発に成功し、ウェアラブルデバイスへの採用が期待されています。
小型化とバッテリー持続時間を両立可能!
2014年の発売が噂されるiWatchはこれまで、数多くのコンセプトデザインが発表されています。しかし、小型軽量で美しいデザインとバッテリー持続時間の両立は困難な課題でいた。ソーラー発電や動作による発電に加えて、新たな現実的な解決法が提示されました。
KAIST(韓国科学技術院)のByung Jin Cho教授らの研究グループは、ヒトの体温で発電可能な小型装置を開発したと発表しました。これは、フィルム状のガラスファイバー繊維に熱発電装置を印刷する技術で、非常に軽量なのが特徴です。
開発された熱発電装置は、半径20mm程度まで曲げることができる柔軟性を持つため、腕時計型デバイスなどへの実用化が期待されます。
iWatchに搭載されれば、充電不要なウェアラブルが実現か!?
人体で発電可能な熱発電装置は、以前から存在し、心臓ペースメーカーなどでも実用化がされていましたが、十分な発電能力を確保するために装置が大型化する欠点がありました。
KAISTは、開発に成功した10cm四方の熱発電装置で、体温と外気温の温度差が約17℃程度の状況で、約40 mWの発電に成功したと実験結果を発表しています。
ヘルスケア関係情報のモニタリング機能が目玉になると期待されているiWatchは、なるべく長時間装着することが重要となります。iWatchのベルト部分にこの技術が搭載されれば、着用して使うだけで充電が可能となり、バッテリーの心配が不要となりそうです。今後の実用化が楽しみな技術ですね。
参照元:Knovel、KAIST
執 筆:hato