少年法改正案:衆院通過 「成人との法定刑格差解消」へ
毎日新聞 2014年04月01日 20時49分
少年事件の厳罰化などを柱とした少年法改正案が1日午後、衆院本会議で賛成多数で可決された。参院での審議を経て、月内にも成立する見通しが高まった。少年事件の被害者や遺族らが求めていた「成人と少年の法定刑格差の解消」が一定程度、実現する。
法案では、成人なら無期刑に相当するような事件でも有期刑に緩和できるとの規定について、上限の15年を20年に引き上げ、下限の10年は維持する。弾力的な処遇を図るため、刑の幅を設けた不定期刑は上限を「5年以上10年以下」から「10年以上15年以下」に引き上げる。
一方、少年審判を受ける加害少年が国費で弁護士を付けられる「国選付添人制度」について、殺人や強盗など重大事件に限られた現行の適用範囲を、窃盗、傷害、詐欺、恐喝などに拡大。家裁送致前に国費で弁護士を付けられる「被疑者国選弁護制度」の適用範囲と同じにする。【伊藤一郎】