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【社会】

被ばく、くっきり 23日から写真展

2011年11月、福島県飯舘村で採取したモミジの放射線写真=写真は森敏さん、加賀谷雅道さん提供

写真

 目に見えず、臭いもしない放射能による汚染の実態を見せたいと、写真家の加賀谷(かがや)雅道さん(32)が、東京電力福島第一原発事故の被災地に残された動植物などの被ばくの様子を「オートラジオグラフ」(放射線写真)と呼ばれる写真にした。

 このうち、約二十点を展示する「放射線像展」を二十三日から二十八日まで、東京都品川区上大崎の「ギャラリー・やさしい予感」で開く。

 展示するのは、コイやモミジなどの動植物のほか、長靴、ほうきなど生活道具の写真。原発事故で放射能に汚染され、住民が避難を強いられている福島県飯舘村や浪江町で集めた被写体を、東大名誉教授の森敏(さとし)さん(72)の協力を得て放射線写真にした。

 放射線写真は、放射線に感光する特殊な板に動植物などの被写体を載せ、被写体から放出される放射線を撮影する。放射性物質が付いたり蓄積したりした部分が影や黒い点となって板に写り、被ばくの様子を可視化できる。

 被ばく量が多いほど、被写体の元の形がはっきりわかるという。

 加賀谷さんは「放射能汚染を知るのに、放射線量の数字だけではわかりにくい。写真を見ることで汚染に対する想像が広がると思う」と話す。入場料五百円(学生は無料)。 (藤川大樹)

 

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