沈没の船から生存者見つからず 58人の死亡確認4月20日 19時10分
韓国で起きた旅客船の沈没事故で、海洋警察は20日、ダイバーが船内に入るためのロープを5か所に通し、捜索活動を加速させていますが、生存者は見つかっておらず、これまでに58人の死亡が確認されました。
この事故は今月16日、修学旅行中だった高校生300人余りを含む乗客乗員476人を乗せて韓国南部の海上を航行中だった旅客船「セウォル」号(6825トン)が大きく傾き、その後、沈没したものです。
韓国海洋警察は20日、海上の作業船から5本のロープを旅客船の窓などを通してつなぎ止め、ダイバーは水中の視界が悪くてもロープを伝って船内に入ることができるようになりました。
これにより、船内での捜索活動が加速し、遺体の発見が相次いでおり、これまでに死亡が確認された人は58人、安否の分からない人は244人となりましたが、船内から生存者は見つかっていません。
一方、韓国のKBSテレビは合同捜査本部の取り調べを受けている旅客船の乗組員10人余りのうち、多くが「非常時にどう対応するかについて訓練を受けたことがない」と供述していると伝えました。
また、合同捜査本部が船会社の関係者の出国を禁止する措置を取ったとも伝えており、事故の原因解明に向けて厳しい取り調べを進めているものとみられます。
旅客船への進入方法は
韓国の海洋警察などは、海上の作業船からロープを沈没した旅客船に降ろし、ダイバーは、それを伝って船の内部に入って、捜索活動を行っています。
このロープは「ガイドライン」と呼ばれていて、19日夜、4階の客室部分に取り残された3人の遺体を収容するため、ダイバーが窓ガラスを手おので割って船内に入った際に初めて取り付けました。
これにより、ダイバーは水中の視界が悪いなかでも、ロープを伝って船内に入ることができるようになりました。
海洋警察によりますと、こうしたロープは、これまでに船首部分に2か所など合わせて5か所に取り付けられ、旅客船内の複数の場所で、同時にダイバーたちが捜索活動を行えるようになっています。
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