“小保方さんノート”2時間で1000冊完売…理研施設公開

2014年4月20日6時0分  スポーツ報知

 STAP細胞の論文問題で揺れる理化学研究所(理研)は19日、埼玉県和光市の研究施設を一般公開した。この日、施設内で発売した「理研印の実験ノート」(税抜き875円)が大人気。用意された約1000冊が、午前9時半の開場から、わずか2時間で完売した。

 小保方晴子研究ユニットリーダー(30)が「理研に提出したのは2冊」などと話したことで話題を集めた実験ノート。表紙には「研究成果の証明に役立つ研究ノート」と銘打たれ、注意書きの欄にはノート保存の重要性が念押しされている。「共著者がノートを見ていない」など、もめごとにならないよう第三者のサイン欄が存在。改ざん防止用の工夫も盛り込まれている。

 売店の男性店員は「一気に5~6冊買い込む若い男の人もいた」と驚き顔。「小保方さんの問題で、実験ノートがどんなものか見てみたかった人が多かったと思いますよ」と分析した。理研によると、今回のノートは“騒動”とは別に、半年前から企画。1日から研究者向けに売り出され、一般発売はこの日のイベント限定で行われた。

 施設の一般公開は毎年行われ、19日の来場者数は約1万1000人。2012年の8500人、13年の8400人と比べても大幅増だった。理研側も来場増を見越して警備員を昨年の20人から28人に増やし「手の空いている職員はできるだけ手伝ってほしい」と呼びかけて総動員態勢を敷いた。

 会場にはSTAP細胞についての質問コーナーを急きょ設置。約10人の職員が、矢継ぎ早に繰り出される質問に答えていた。小保方氏は「不正」を認定した理研に対して不服申し立てに関する追加資料を21日に提出する。理研にとっては“騒動”のおかげで一般の人が研究に興味を持つようになる、何とも皮肉な結果となった。(樋口 智城)

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