人間社会において過去の事故や過ちから多くのことを学ぶことはよくある。交通事故や飛行機事故、工事現場の事故などあらゆる惨事から我々は多くの教訓を学んできた。野球界も例外なく、過去の事故から教訓を得てきた。それらすべての事故は再発防止のために生かされて初めて教訓となるのだ。
■大けがから一日でも早い復帰願う
3月30日、東京ドームで行われた開幕カード、巨人―阪神戦で起きた阪神・西岡剛と福留孝介の飛球を追っての味方同士の激突。これは防げなかった事故なのか、それとも過去の教訓を生かせなかったために起きた事故なのか、論じてみたい。その前に、どんな原因であれ大けがをした西岡には一日でも早い復帰を願いたい。
さて、あの事故が「一生懸命飛球を追っていたから」とか「お客さんの声でお互いの声が聞こえなかったから」という理由ならば、今後もこのような事故は起こり得る。
そもそも全力プレーに努めるのはもとより、お客さんが満員で選手間の声が聞こえない状況というのは阪神や巨人の選手には当たり前に課せられたものである。当然のことながら、満員のお客さんの声援でお互いの声が聞こえないのは前から分かっていることで、その対策を何もしてないのか、ということになってしまう。
■「声」の役割、大きく分けて3つ
まず野球で使う「声」の役割について、確認しておこう。声を出す理由は大きく分けて3つある。
1つ目はモチベーションアップだ。味方の選手を元気づけたり、叱咤(しった)激励したりする。高校野球では大きな声を出すことにより、自分自身の気持ちを盛り上げたり、反対に落ち着かせたりもする。
2つ目は確認作業だ。走塁コーチが走者に声をかけるのが、確認作業の代表的なもので「ワン、アウト」とか「ライナー、ストップ」というように、グラウンド内でもみんなで確認作業をする。身ぶり手ぶりも付けながら声を出し、確認作業をする。野球ではとても大切なことである。
3つ目は指示だ。バント処理や中継プレーでの「ファースト!」とか「セカンド!」とか、自軍のベンチからもコーチや監督から指示の声が飛ぶ。もちろん、フライが上がったときでも 当事者同士や周りの人たちが指示の声を出す。これもまた非常に大切なことである。
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