操船の3等航海士 現場海域の南下は初4月20日 5時37分
韓国で起きた旅客船の沈没事故で、事故当時操船を担当し、速い速度で航行しながら急な方向転換を行った3等航海士は、この海域で南に向かって操船するのが初めてだったことが明らかになりました。この海域は潮の流れが速く、操船が難しいとされており、合同捜査本部は急旋回した経緯とともに、なぜ、経験の浅い3等航海士が操船していたのかについても調べを進めています。
この事故は、16日午前、韓国南部の海上を航行中だった旅客船「セウォル」号が(6825トン)大きく傾き、その後、沈没したもので、ソウル郊外の高校の修学旅行生300人余りを含む乗客乗員合わせて476人のうち、これまでに高校生など36人の死亡が確認され、266人の安否が分かっていません。
海洋警察と検察の合同捜査本部は19日、旅客船のイ・ジュンソク船長や事故当時、船長に代わって操船していた3等航海士、それに操だ手の合わせて3人を乗客の救助を十分に行わなかった疑いなどで逮捕しました。
これまでの調べで、旅客船が、かなり速い速度で航行中に、急な方向転換をしたことが分かっていますが、合同捜査本部の当局者は、あらたに、この3等航海士はこの海域では、北に向かう際にセウォル号を操船したことはあるものの、南に向かって操船するのは初めてだったことを明らかにしました。島と島の間を通るこの場所は潮の流れが特に速いうえ幅が狭く、操船が難しいことで知られており、合同捜査本部は、急に方向転換した経緯とともに、なぜ、経験の浅い3等航海士がこの海域で操船したのか調べを進めています。
また、急旋回によって積み荷が船の片側に偏り、バランスを崩した可能性が指摘されており、積み荷の重さや固定のしかたに問題がなかったかについても捜査しています。
一方、行方不明者の捜索は夜間の照明を確保するため漁船の協力も得るなどしながら夜を徹して行われ、海洋警察などは、引き続き捜索に全力を挙げることにしています。
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