君は頭がいい人?
それとも、悪い人?
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クリーク・アンド・リバー社という、クリエイター系人材斡旋会社がバンナムの中の人を呼んでミリオンライブのシナリオに関するセミナーみたいな事をするという。
もしかしたら、何か得るものがあるかもしれないし、何も得られないかもしれない。
こういう時は行かずに後悔するより行って後悔した方がいい。
だから、実質1時間半のためだけに、新幹線使って片道3時間で往復してきました。
出費に関しては11連ガシャを3回ぐらいまわした感じ。あ、セミナー自体はタダです。
セミナー内容をSNS等で公開する事について特に制限の説明とかはされなかったので、企業側としては口コミ的な広がりにも期待してるんだろうなと思いつつ、利用されてあげます。
というわけでメモってきたものを何の遠慮も手加減もなく、全公開しちゃうよ。
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【アイマスシリーズ全体を通しての話】
基本的にゲーム製作の流れは下記の通り。
1.企画の決定
2.システム仕様の決定
3.シナリオ仕様の決定
4.プロットの製作
5.シナリオの執筆
6.声撮りやゲームスクリプト作り、モデリング等のゲームデータ化
・ゲームのシナリオは双方向であり、プレイヤーの行動が展開に影響する。
・システムにシナリオの内容が左右される。あくまでもシステムが主でありシナリオは従。
・システムと寄り添ったシナリオが正しいシナリオである。
【コンシューマー系アイマスシリーズのコミュについて】
「アイドル」の描写には「らしさ」の踏襲が必要である。それは台詞や立ち振舞、リアクション等である。キャラの特徴にはメガネやツンデレ等の属性があるが、そのツンデレ等の属性の枠にキャラクターをはめないように心がけるのが大事。(=伊織がツンデレだからといって、そのツンデレ属性を意識しすぎると伊織というキャラが崩れてしまう)
あくまでもアイドルが主役なので、アイドルを描写する事を心がける。
ポイントはリアクション、考え方、勘違いの仕方など。色々な切り口から描写する。
プロデューサーは脇役でありプレイヤーの自己投影なので、良くも悪くもさりげなく。
とにかくアイドル「らしさ」を前面に押し出し、ユーザーにとってどうでも良い要素は省く。
アイドルの感情の起伏、仕草や行動の表現を利用して、プロデューサーが導いたように思わせる。伏線を張って回収するようなコミュに仕立てることが出来ればベスト。
プロデューサーのアドバイスは正確であってはならない。不的確かつ曖昧にすること。
情報価値の判断はアイドルにさせる。同様に、アイドルの悩みはアイドルに言わせる。
(=プロデューサーがアイドルの悩みを察してはいけない)
【ミリオンライブについて】
ソーシャルはシナリオではなく台詞のみで表現する必要がある。コンシューマーと違い、シナリオに頼れないので注意しなければならない。キャラ造形については男性と女性の双方に嫌われないようにしているが、リアリティの為にあえてその原則を破る場合もある。
ミリオンライブのシナリオライターは不足しているので、よろしくお願いします。
セミナーに行ってきた人ならわかるけど、本気でセミナー内容全公開です。
ミリオンライブ部分が少ないって?本当に少なかったんだから仕方ないw
個人的に「自分はこれを聞く為だけに1万円の旅費を使ったんだな」と思えたのは、キャラクターの表現の一例における「勘違いの仕方」という部分。凄く大事だと思いました。他は一般論……というよりは、アイドルマスターのゲームをやればイヤでも伝わってくることです。
セミナー終了後は、クリーク・アンド・リバー社に登録すればアイドルマスター関係の仕事を受注できるかもしれないよ、アイドルマスター関係がダメでも他にも3000社ぐらいあるし悪いようにはしないよ、だから登録してくださいね、という話でした。
なんて素敵な話なのでしょう!アイマス公式になるなら今がチャンスだよ、やったね!
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で、俺は頭が悪いので登録しないで帰ってきてしまいました。
真面目にフォローしておきますが、頭が良い人は是非登録でもなんでもして突撃すべきだと思います。何故なら、創作活動に携わりながらまともな生計とまともな暮らし、あと結婚も含めた異性との交際など、そういうものをキチンと手に入れる事が出来る確率が凄まじい確率で跳ね上がるからです。無事にミリオンライブスタッフに採用されればアイドル達の楽しい掛け合いを生み出すことでお金が貰えるようになりますし、不採用だったとしても別天地でキチンとしたクリエイティブ系の職場と給料を得る別ルートを比較的安易に得られるからです。
創作活動で一番難しいのは「創作の対価で創作をするサイクルを作り上げる」事です。
これに失敗すると、生活費を得る行為だけで疲れ果ててしまい、何もできなくなります。
創作の対価だけでまともな飯食えてる人って、全体の何%なんでしょうかね?
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ソシャゲには終わりがありません。エンディングを作る事ができません。ゆえに会話の掛け合いが主軸となり、シナリオを構築できません。「区切りのある物語」を生み出せません。
自分は今までに数々の「物語」に触れ、そして感動し、笑い、泣いてきました。
作者の見えざる手がするりと自分の胸に伸びてきて、心臓を何度も鷲掴みにされました。
もしかしたら自分も「物語」を作ることで、見えざる手を誰かの胸に伸ばして、誰かの心臓を鷲掴みにできるんじゃないのか?そんな想いが、今の自分の創作欲の原点です。
自分はきっと、「区切りのある物語」にこだわりたいんだと思います。
だから、今回は登録しないでそっと会場を去ることにしたのです。
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こんな事言うと、クリーク・アンド・リバー社の人がすっとんできて「じゃあ、『区切りのある物語』を幾らでも作れる職場を紹介してあげますよ!」とか言ってくるかもしれません。
……まぁ、待ってください。これでも一応、自分はフリーランスとして飯は喰えているので。
今はまだ。今はまだ、大丈夫です。かろうじて。はい。なんとか生きてます。
ですから、餓死しそうになったら素直に頼らせて下さい。一ヶ月パスタ生活とかに突入しそうになったら、その時は真顔で土下座しに行きます。すいません。俺、頭悪いんで。
馬鹿が生きていくってつらいなぁ、チクショウ!
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