中央日報は16日からの2日間で珍島に入った政治家は50人を超えたと報じた。6月には統一地方選が予定されていることから事故を選挙アピールに利用しようとしていると受け止められ、家族からは「捜索・救助作業の邪魔になる」「政治家は写真を撮ってもらいに来た。帰れ」と批判が集まっているという。
そんな自己中心的な指導者の先例とも言えるのが、わが国の元首相、菅直人氏だ。
菅氏は東日本大震災が発生した直後の12日早朝に福島第1原発を視察。12年7月に政府事故調査委員会がまとめた報告書では「最高指揮官の首相が長時間にわたり官邸を離れ、緊急対応に追われていた現地を視察したことは疑問が残る」と批判されており、朴氏も同様の批判にさらされている。
さらに、事故海域の付近で作戦中だった米軍艦艇が救命用ボートを搭載したヘリコプターを急派したが、韓国軍が受け入れを拒否したことも米軍準機関紙の報道で判明。18日には国家海洋警察幹部に対し、不明者家族が「日本の捜索支援の申し出を断ったと聞いたが本当か」と問い詰める一幕もあった。
韓国では大事故が起きるたびに「政治が悪いからこんな大事故が起きた」と政権の責任を追及するのが伝統だ。25日には朴政権発足後初めてオバマ米大統領をソウルに迎えるが、朴氏にとってはそれどころではなくなった。