保健所に収容された犬や猫を飼育し、新たな飼い主に譲り渡す県内初の譲渡専用施設「県動物愛護センター」が美濃市片知に完成し、23日に開所する。殺処分を極力減らす取り組みだ。県内の大規模自然災害で被災したペットのための救援資材も備える。

 センターは木造平屋建て324平方メートル。県が1億4500万円をかけて整備し、獣医師ら8人態勢で臨む。美濃市北部の山間部にある市有地3455平方メートルを無償貸与される。犬5匹、猫10匹を収容できる部屋や健康状態をみる経過観察室、去勢手術などをする検査室のほか、トリミング室やしつけ方法の教室に使う多目的ホールもある。いずれも保健所にはなかった施設ばかりだ。

 ほかに、大規模な災害で飼い主とともに被災しても人間の避難所に入ることができないペットのため、テントも常備する。一方で殺処分の施設はない。